16話 世界樹の実を食べたら色々ヤバい事になってるんだが!?
衝撃の事実!!
「なんですと?」
『『マスターも魔法使えるよ～』』
聞き間違えじゃ無かった
「何で!?だって僕は普通の人間だよ!?魔法なんて使い方知らないし、そもそも、魔法自体見た事もな···くはないか。白が僕を持ち上げたりしてたもんね···」
焦って早口になるが、途中から冷静になっていく
「でも僕が魔法使えるって···いつから?」
『『マスターは最初魔力無かった～。でも、昨日の朝は魔力あった～。』』
···考え中···
「一昨日は?どう?」
『『一昨日は無かった～。昨日の朝には魔力あった～。だからマスターを見つけてお店行った～。』』
再び考え中···
つまり、一昨日に何かして、昨日の朝には魔力が宿っていた···
「一昨日の···あ～!!世界樹の実だ!!あれを食べて魔力が宿ったんだ!!でも待てよ···。魔法が使えるって言っても、凄い魔法が使えるって決まった訳ではないんだから、大丈夫かもしれな···い」
自分を落ち着かせようとするが、ホログラムが出てきた
『志希さんにご報告があります。魔法の実を食べ、精霊と契約した事により、魔法が使えるようになりました。さらに精霊の魔力が加算され、精霊の特属性魔法も余裕で使えます。』
「···マジ?」
『マジです。』
志希は世界樹から無慈悲な報告を受けたショックで、膝から崩れ落ちた。
『空腹で動けなかった人に弁当あげたら精霊王(?)だった!?お礼に種を貰ったので、育てていたら精霊達が集まり、育った木は世界樹でした。世界樹の実を食べ(精霊達と契約し)たら色々ヤバい事になってるんだが!?』
···どこのラノベだよ!!
なんだよそれ!!ありえないでしょ!?
「志希さん。現実みましょう。それとこれ食べて落ち着いて」
「ありがとう。水色が綺麗だなって!?世界樹の実じゃん!!さらっと食べさせようとするなよ!!」
「安心してください。食べると落ち着く効果がありますから。それに、今さら食べなくても変わりません。むしろ食べていきましょう。ほら『雫』も見てますよ?」
「おまっ!?···わかったよ。食べるから『雫』もそんな悲しい顔しないでよ···。」
雫の顔を見て観念して実を食べる
うん。美味しい。
だからって、皆も実を持ってそんな期待した目で見ないで···食べるから
結局7つの世界樹の実を食べる志希であった。
うん。お腹苦しい···世界樹の実はサイズがプチトマトだが、食べると結構満腹感と言うか、お腹にたまっていく感じがする
正直7個は多すぎた
僕は3個で半日何も食べなくても良いくらいには満腹感がある
これからは世界樹の実だけで良いのでは?なんて考えはしない
世界樹の実は確かに満腹感はあるが、何か物足りない感じがする
世界樹は「元々は精霊用ですから、志希さんには物足りない感じがあるのは普通です。まぁ、サプリメントかおやつ感覚で食べて下さい。」と教えてくれた
「そうなんだ」と納得しつつ、質問を続ける
Q.世界樹の実は食べ続けて何か変化ある?
A.実によって違いますが、基本は魔力量が増える。
Q.実によって違うのは何故?魔力量が増えるとどうなる?
A.個々の魔法が使用可能になったり、魔法が強化されます
Q.僕は魔法使えるの?使い方は？
A.使えます。使いたい魔法を想像すれば魔法は発動します。
Q.例えばどんな魔法?
A.例えば『掌に光の球を出す』とします。
·意識を集中させ、光の球を想像します。
·球の大きさ·光量·色·照す範囲·時間·温度等、自分に必要な物を想像します。
·掌に想像したものを球にして出すイメージをすれば出ます。
Q.温度も必要なの?
A.必要なら想像し、不要なら要りません。ただ照すだけなら『熱の感じない電球』を想像するのが楽です。
Q.なるほど。正直、僕はどんな事が出来る?
A.軽く見積もって『世界征服』くらいの事はできます
···待て!!『軽く見積もって世界征服』!?そんなのしないよ!!
Q.しないんですか?
しないよ!!してどうするのさ!?
···まぁ、『どんな願いでも叶えられる』程度の力はありますから、お好きに使って下さい
世界樹の実を食べたら色々ヤバい事になっているんだが!?
ホントにどこのラノベだよ···
次回『ファンタジーの代表格に化物扱いされたんだが···』
やっとここまで来た
読者の皆様お待たせしました
次からは第ニ章になります
志希は魔法で無双···しないな
しかし、少しずつ変化が始まります
ヒロインとかも出るかも?
次回もお楽しみに
