10話 大型販売店に着きました
自転車で大型販売店へ向かってます
自転車を走らせる事50分
志希達は大型販売店に着いた
「ついたぞ―!!」
思わず両手を上げてガッツポーズをする
うん。おかしい
いつもなら自転車で1時間30分ほどかかるのに、今日は50分で着いた
信号待ちは少なかったけど、明らかにおかしい。
『どうしたの?買い物しないの?』
いつまでも入店しない僕に精霊さんが問いかける
「いやね、やけに早く着いたから、不思議に思ってね」
そう答えると精霊さんがその答えを教えてくれた
『貴方の体重を1/3にした。それと、風魔法で後ろから押した。』
なるほど。だから早かったのか~
汗もあまりかかなかったのも風魔法のお陰か
「ありがとね。お陰で早く着いたし、体力的にも余裕が出来た。お礼にチョコ買ってあげるね」
『帰りも任せて欲しい。全力でサポートする。貴方は自転車に座っていればいい。』
「おぉぅ···やる気満々ですな。でも無理しないでね?」
『大丈夫。荷物を自転車に固定してくれれば、後は重さを0にして持ち上げて全速力で飛んで帰る』
「待てぃ!!それは駄目!!絶対目立つ!!下手したら落下して●ぬ!!···せめて行きと同じでお願いします。」
『···わかった。』
良かった。明日の新聞の一面に載らなくて済みそうだ
ホッとため息を吐き、気持ちが落ち着いたところで、志希達は店へと入って行った。
大きめの店内用カートを押し、目的の米売り場へ向かう
「10㎏を3袋っと、牛乳は確定として、あと必要なのは···冷凍食品かな?···精霊さんは何か気になるのある?」
『チョコ』
「それ以外では?」
『無い』
「了解。じゃあ、あまり買いすぎても置き場が無いし、他を軽く見てからチョコと牛乳と冷凍食品を買って帰ろう」
『それでいい。早く行く。』
「はいはい」
(何か子供と買い物来てるみたいだ)
急かす精霊を宥めつつ、必要な品をカートに入れて回った。
お待ちかねのチョコ売り場へやって来ました
精霊さん大興奮です。
チョコ売り場を満遍なく飛び回り、チョコをみている
「どれにしようかな。冷凍庫の扉側のポッケに入るのが良いな~···板チョコにするか。あとは、精霊さん用にキューブ形(?)の沢山入ってるやつを買おう。」
カートに板チョコとパーティーサイズのチョコを入れて牛乳コーナーへ向かう
精霊さんがチョコ売り場を離れたくなさそうにしていたが、カートのチョコを見せて「牛乳コーナーに行くよ」と言ったら戻ってきた
(まぁ、また今度来た時に違うチョコ買ってあげよう)
その後は牛乳を数本と良さげな冷凍食品を数品カートに入れてレジへ
会計を済ませて、荷物を纏めて、買い物は無事終了。
時計を見ると18時近くになっていた
「今から帰って夕飯作り···ん~···。(冷凍食品は保冷剤入りの発泡スチロールの箱の中で多少は大丈夫だから)夕食は『あそこ』で済ませよう」
目指すは大型販売店内のフードコート
ここでは買い物ついでに食事が出来る(ラーメン·ホットドッグ·たこ焼き·たい焼き·アイスクリーム·ドリンクバー等)ので、そこそこ人がいる
券売機で食券を買い、空いてる席に荷物を置いて待つ事数分
自分の番号が表示されたので受け取り口へ
食券を渡して、トレーごと受け取る。
今回はたこ焼き(6個)とホットドッグとドリンクLサイズだ
ホットドッグとたこ焼きは調味料スペース(刻み玉葱·刻みネギ·青のり·鰹節等が置いてある)で自分好みに仕上げが出来るのが人気だ
(僕は刻み玉葱多め·ケチャップ多め·粒マスタード少なめが好み)
たこ焼きに鰹節·青のり·ソース(たこ焼き用)·マヨネーズをかける
ドリンクは飲み放題で、ドリンクバーから勝手に注げば良い
ドリンクはコーラにして、ストローを(精霊さんが飲むかもしれないので)2本取る
ホットドッグとたこ焼きの仕上げも終わり、ドリンクも注いだ僕は荷物が置いてある席へと戻る
さぁ夕食だ。いただきます
精霊さんがたこ焼き(鰹節が動く)を不思議そうに見ているので、すすめてみたら気に入ったらしい
熱いのを気にせずどんどん食べていく
一応人目につきにくい端の席を選んで良かった
端から見れば『たこ焼きが空中に浮き、消えていく』からね
軽いホラーだ
精霊さんはたこ焼きを完食。コーラも気に入った様で、Lサイズを1人で飲み干した。
『満腹。もう食べられない。』
今はお腹いっぱいになった様で、いい笑顔でテーブルに仰向けで倒れている
さすがに食べ過ぎだ
僕はコーラのお代わりを持ってきてホットドッグを一口食べてコーラで流し込む
くぅ~っ!!うまい!!
志希達はたこ焼きとホットドッグとコーラを堪能し、荷物を自転車に固定して、自転車を走らせ家路に就いた。
「ただいま~。」
玄関を開けて荷物を運び込む
家の中なら精霊さんが荷物を運んでも人目が無いので、手伝ってもらう。
お陰ですぐに整理が終わり、入浴を済ませて、布団に潜り込んで深い眠りについた
次回『なんか···増えてる』




