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異界の探偵事務所  作者: 森川 八雲
樹乃森 隆
9/17

調査隊

「これは…ピラミッド…?」

「さすが先生の娘さんだ。そうです、日本でも数少ないピラミッドの一つです」

一見するとただの山にしか見えないが、所々生えている木の種類が違う

近くに開けた場所があり、人が居るのが分かる

「あそこに降ります」

二人を乗せたヘリがゆっくり下降していく


「西川先生お疲れさまです!」

数人の部下が声を揃えて言う


「そちらの方は?」

「小嶋君お疲れ様。こちらは教授の娘さんです。今日から捜査に加わります」

「え?大丈夫なんですか?危険かと思いますが…」

それもそうだ、何一つ手がかりがない状態だ

「私の事なら心配ありません。父から色々学んできましたから。それに、たった一人の肉親なんです。ただ待ってるだけにはいきません!」

「そうですか…西川先生、頼みましたよ」

「もちろんです」


「では装備を整えましょうか」

そう言って西川はベストを渡してきた

ベストのポケットにはフラッシュボムやチャフグレネード、無線機が入っていて

もう一つ渡されたベルトには背中側にナイフ、左側にはロープが引っ掛けてある

家から持ってきたアーティファクトを内ポケットにしまう

「お母さん…お父さんを守って…」

祈る様に言うと、何か吹っ切れたように

「さあ西川さん、行きましょう!」


洞窟は一本道だった

数十メートル進むと少し開けた場所に出る

そこには仮設調査室が作られ、有線電話機と外から空気を送るダクト、様々な機材が置いてある


調査隊達が壁のあちこちを調べていたり、壁に沿って横穴を掘ったりしている


しかしそれらはまるで無駄な事だった


壁に手を当て意識を合わせる


「父さんはこの中に居ます」

断言できる。父はこの壁の向こう、しかも何か良くないものと一緒に居る


「本当かい?でもどうやって中に…この扉みたいなものは開かないんだよ」

「これ、破壊しても良いですか?」

物騒なことを言う

「破壊…この洞窟の中じゃ爆発物は使えないよ…」

それは分かっている。でも爆発物を使うわけじゃない

爽には別の方法がある

「少し、離れててもらえますか?」

「あ…ああ」

何をするか分からないが言われた通り少し下がる


「血の盟約に従い、この壁を壊せ…」

次の瞬間、壁が砂のように崩れていく

「えっ?!何をしたんですか?!」

西川と他の調査隊も驚いている

「企業秘密です」

そう言うと、ナイフを構えながら中へ入っていく

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