表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界の探偵事務所  作者: 森川 八雲
樹乃森 隆
7/17

西川 昇

西川は焦っていた

なんせ目の前から樹乃森教授が消えたのだ!


「はあっ!どうしよう?!先生が居なくなった!」

壁を触ってみるも以前と変わらず何も無い

まったく手がかりが無いのだ


「そうだ、検査装置で!」

サーモグラフを見ると、扉と思わしき部分がわずかに温度が高い

高いといっても紫が青紫になっているぐらいだが…

次にソナーを当てると壁の向こう側に何かがあるのが分かる

「これは…先生か…?」

しかし2回目のソナーでは何も無くなってしまった

「誤検知か…?」

震度計も自分の歩いた振動しか検知しない

壁が壊せない以上これ以上調べようが無い


「これは…大変な事になったぞ…」

デスクにある電話を手に取る

洞窟なので電波が入らず、有線の無線電話を引いているのだ

「所長!大変です!樹乃森教授が…突然消えました!」

いきなりそんな事を言われてもにわかには信じられないだろう

「いえ、ですから…先生が壁を調べていたら突然光りだして、いつの間にか居なくなっていたんです!」

「えぇ、そうですね、検知器にも反応がなくて、先生ならアーティファクトを使えるので身は守れると思うんですが…」

「はい、わかりました、一旦出て封鎖します。ご家族には…私が説明しに行きます…」


───


「そういうわけでして…大変申し訳ございません…」

「…いえ、西川さんのせいじゃありません…頭をあげてください」

爽は拳を震わせ涙を浮かべている

「あ、あの!まだ亡くなったわけでは無いと思いますから!」

「分かっています、父の事ですからどんな方法を使っても生きていると思いますから…」

「そ、そうですよね!あの樹乃森教授ですから!私達も生きていると信じています!」

「それで、捜査状況は…」

「我々の中から捜索隊を組んで、あと一応になりますが警察と消防も捜査に加わります。私は明日から捜査に加わります」

「そうですか…」

「現時点ではまだ見つかっておりません…申し訳ありません…」

「では…明日私も連れて行ってください!」

「えっ!ちょっと待って下さい!危険ですよ!」

「私も父を探したいんです!お願いします!」

爽は大粒の涙をこぼす

「わ…わかりましたよ…でも先生が消えたということは本当に危険です。現場では私から離れないでくださいね」

「ありがとうございます…ありがとう…ございます…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ