事後
頭が痛い、俺はここで己可愛さに外崎を殺した。
仕方がないんだ、だってどうしろってんだよ…
いやでも、外崎が居なくなったんだ、これであいつの尻拭いをしなくてすむこれで良かったんだ、これで楽になる。
その後寝ようにも、さっきまで外崎が寝ていた布団で寝る気にもなれず床で寝ることにした。
そして朝になると布団を袋に詰めゴミ捨て場に置いてきた。
会社に着くと河合がおり資料を持って右往左往していた。
「あっ、辻さん。
外崎君を知りませんか?渡したい資料が有るんですが出勤していないみたいで。
そういえば昨日辻さんと飲みに行くって喜んでましたけどそれで二日酔いでもしているんですかね?
それにしても外崎君とても喜んでましたよ、ようやく辻さんが認めてくれたって」
「確かに二日酔いになってるかもな、あいつたくさん飲んでたから」
「まったくもー、しっかりしてくださいよ。
辻さんも社会人なんですから、翌日も会社の日はちゃんとセーブしてくださいよ」
怒られてしまった。
それから数日はとくに残業なんてものもなくストレスが無く仕事ができた。
やっぱりあいつが居ないほうが仕事が楽だ、殺して正解だったな、ミスするやつも居なくなって会社にとってもプラスだったな。
すると突然松井が話しかけてきた。
「おい辻、最近外崎が会社に来ていないけどなんか知ってるか?
周りの奴らが言ってるがおまえと飲みに行ったきり来ていないそうだが。
部下のメンダルケアもお前の仕事なんだぞ、分かっているのか?
会社が新卒を採用するのにいくらすると思っているんだ?
お前のせいで会社に不利益が生じたらどう責任取るんだ?取れないだろ?しっかりしろ!!」
「すみません」
外崎が来るはずがない、だってあいつが死んでるんだから、この世に居ないんだ、だって俺が殺したから。
そう言えば、外崎の彼女は今頃どうしているのか、彼氏と突然連絡取れなくなったんだから、警察にでも言ってるのかな。
そうやって考えていると、デスクの電話が鳴った、会社の受付からだ。
「すいません、今受付の方に外崎さんの彼女さんだと言ってる方が居るのですが。
どうも辻さんに話があるみたいで、少しお時間よろしいでしょうか?」
その瞬間俺の心臓が跳ね上がった。