猫はスーパースターだから会えないと思ってる?
「こんにちはー。インタビューよろしいですか?」
「はい?」
「お姉さん。好きな芸能人とかいます?」
「猫です!」
インタビュアーと女の後ろにゆっくりとポルシェが停まる。
「猫のどこが好きですか?」
「そりゃあもう優しくてカッコよくて可愛くって完璧ですよ!」
「もし会えたら嬉しいですか?」
「当然!」
ウィィーーーン。ポルシェのパワーウィンドウが開くとそこにはサングラスをかけた猫が!
「あれ?お姉さん!後ろ!」
「え?」
ピシャッっ!ウィンドウは閉じてしまった。しかし女は一瞬だけ見えた猫の姿に興奮している。
「えっ?えっ?えっ?まさか!?猫が!?」
「どうしましたー?お姉さん?こっちを見てくださいー?」
女はもうインタビューどころではない。
ウィィーーーン。またウィンドウが開く。サングラスをした猫が女を見つめている。
ピシャッ!女が振り向くとウィンドウが閉まる。女は猫がそこにいる事を確信した。
「ではお姉さん!少し目を閉じていてくれませんか?」
「は……はい!」
ガチャ……トテトテトテ。ガシッ!
車から降りた猫が二本脚で歩き女の脚に抱きついた。
「キャー~~っ!」
「ではお姉さん!目を開けて!後ろを振り替えって下を見てくださーい!」
3
2
1
「本物よーーー!」
「にゃー」
突然の憧れのスター『猫』の誕生に女は失神寸前である。
「いつもテレビで見てます~!」
「ありがとうにゃー」
肉きゅう握手。
『ンタビューを受けていたら突然憧れの猫が現れて抱き締められる』ドッキリ大成功!!
オチはないにゃー。