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君と僕  作者: 春乃苑香
7/10

耳を塞ぎ口を閉ざすと言う積極的挙動を不作為と論じた場合の作為


第七話は、山田サイドです。


発端は、サークルの同級生に会ったことだった。


「おっ、山田じゃねぇか」

「森も一緒か。お前ら、相変わらず、仲いいのかよ」

「なあ、森。この間の飲みで、お前のこと話してたんだぜ」

「社内で村八分にあってたって、本当か。」

「んで、飲みに誘われただけで上司を馬鹿呼ばわりしたとか。」



僕は森君の腕をしっかりと掴んだまま、言った。

「本人にする話じゃないだろ。今、急いでるから!またな!」



家へ帰ると、森君が言う。

「知ってたんだ。」

森君は僕を睨みつけて、さらに言う。

「その行為に意図はなかったのだろうけど、君はいつでも受身で知らん振りだ」



だって、君が。


君が望んだんじゃないか。


だから耳を塞いだ。

だから口を閉ざした。

積極的に。


それなのに君は責めるんだね。僕は受身だと。


「知ってたんだっ!

 君は僕に優しく接して

 その裏では、僕に同情して

 自分だけ善人になってたんだっ!

 君は知ってて、僕を……」


森君が頭を抱えて怒鳴ってる。

僕はなすすべもなく、ただ森君を見つめていた。



ねえ、森君。

君が一番よくわかってるんじゃない?

僕が知らない振りをしてあげてた理由。

君が知られたくないって顔してたから。


それなのに

今になって君は僕に踏み込んで来いって言うんだね。




  もし、僕が勝手に踏み込んだら、もう傍にはいさせてくれないくせに。

  ひどいよ。君は。




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