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プロローグ

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「ふわぁーっ」


ねむい。


朝の登校中にまだ眠気が残っており欠伸がでてしまった。

別に我慢するつもりもないのだが、これから学校で授業を受けなければならないと考えると、回れ右をして家に戻り布団の中で惰眠を貪り尽くしたいものだ。


いや、本当に戻ってしまうか。


そんなダメ人間的なダメな考えをしていると、後ろから頭を叩かれた。


「よう、朝から眠そうだな」


俺と同じ制服を着て、短髪に憎たらし笑みを向けている奴がそこにいた。

俺の大切な脳細胞を死滅させてきたこいつは同じクラスの賢治。

体力が人並み以上にある・・・ただのバカだ。


「痛いそして、朝は眠いものだぞ」


そうだ。朝は眠いのだ。

この眠気を堪えて通勤、通学する世の勤労、勤勉な人達の神経がおかしいのだ。

俺は普通だから凡人は帰って寝るとしよう。


「おいおい何処いくんだよ。学校は正反対だぞ」


「あたまが痛いから帰る」


「何だ風邪か?今まで風邪なんかひいたことなんてあったか?」


「いや、風邪じゃなくて頭を叩かれたから痛いんだが」


「頭叩かれて帰るとかアホ言ってないで、さっさと学校行こうぜ」


俺は半分引き摺られながら今日もいつも通りに学校に向かうことになった。


ねむっ。





自分のクラスに着くと自分の席で寝る体勢に入る。

俺の席は窓際の後ろから2番目の席にある。

窓から差し込む日光がほどよい暖かさで眠気を誘う。

このまま気持ちよく眠れそうだ。

賢治?しらん。

俺はこれから夢の世界へ旅立つからな。


そんな俺の背中に針で刺されたかのような痛みがはしる。


「痛てっ」


痛みで涙が出てきたぞ。

夢への旅立ちと背中の恨みを後ろにいる奴へと向ける。

始めに目につくのは、茶髪のポニーテール。

手にはシャーペン。

そのシャーペンで俺の背中を刺したのか。

シャーペンは人を刺すためのものではないだろ。

なんて恐ろしいことをしてくるんだ。

不機嫌な目で俺を見てくる。

おそらく怒っているのだろうが、俺はそれ以上に怒っている。

何せ貴重な朝の睡眠を邪魔してきたんだからなっ。

俺の後ろの席の住人、紗耶香。

お前はぜってー泣かす。


「何よその顔は。昨日、買い物に付き合う約束したのに、帰ったのは誰よ?」


昨日?買い物?はて・・・?


「やっぱり忘れてる。重い荷物があるから持ってもらう約束したでしょう!」


思い出した。昨日こいつが買い物に付き合ってとか吐かして、俺の了承も得ず勝手に決めたことだ。

そんなもの誰が行くか!


そこにホームルームのチャイムが鳴ってしまった。

それと共に担任の美鈴先生が教室に入ってくる。

俺は仕方なく前を向き、後ろからは先程ではないがシャーペンで何回も刺し続けられる。

地味に痛いから即刻やめてほしい。


「みなさん!おはよーございます!」


美鈴先生は、小学生と間違えてしまうんじゃないかというほど小さい。

黒髪のショートに絶対オーダーメイドで作った、作るしかなかったであろうスーツを着ている。

教壇には美鈴先生専用の台があり、その上に立ち、さらにつま先立ちにならないといけない。

足がプルプルしているのが見なくてもわかる。


「・・・・・・・ます。これで、あさのホームルームはおわります!」


いかん、プルプルとチクチクでまったく話を聞いていなかった。

おそらく後ろのチクチクも聞いていなかっただろう。

あとで賢治にでも聞くか。


ホームルームを終え、美鈴先生専用の台から美鈴先生が飛び降りた瞬間、教室以外の景色が消えた。


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