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しずくのいちご牛乳  作者: ぷらぷらぷらす
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第26話 しずくの変化


「きゃーーーーっ!!」


脱衣所から響く悲鳴。


「しーちゃん!? どうしたの!?」


みつきが慌てて駆け込むと、そこには呆然としたしずくが立ち尽くしていた。

顔は青ざめ、唇をわずかに震わせている。


指先が、震えながら体重計を指す。


「お母さん……どうしよう……」


今にも涙がこぼれそうな瞳。


「体重が……5キロも増えてるよーーー!!」


急激な変化


「そんなに驚かなくても、成長期なんだから気にしなくてもいいのよ?」


みつきは笑いながらしずくの頭を撫でる。


「でも、5キロもだよ!? 普通に考えて多くない!? しかも半年で!!」


体重計の数字が現実とは思えない。服を脱いでも変わらない。

なんでこんなに……?


「でもね、見た目はそんなに変わってないわよ?」


みつきがじっくりとしずくを観察する。

そして、ふと気づいたように目を細めた。


「……しーちゃん、もしかして身長が伸びたんじゃない?」


「え?」


並んでみると、確かに以前よりも差が縮まっている。


「それにね……スタイルもちょっと変わった気がするわ。」


「えっ?」


みつきの視線が、ゆっくりとしずくの身体をなぞる。


「胸も大きくなったし、お尻もちょっと丸くなった気がする。でもウエストは前より引き締まってるわね。」


「……っ!?」


急いで鏡に映る自分を確認すると、確かに全体的にふっくらしている。でも、それはただの“太った”とは違うような気がした。


「しーちゃん、もしかして……Cカップくらいになったんじゃない?」


「ええええ!? そ、そんな急に!? ちょっと待って、どういうこと!? そんなことある!?」


「驚いたけど、これなら体重増加も納得かもね。」


みつきは冷静に頷く。


でも、しずくの心は落ち着かない。


「まさか……いちご牛乳の影響!?」


「牛乳は体にいいって言うし……それに、私、かなりたくさん飲んでたし……。」


脳裏に浮かぶのは、ゆうくんが作る、あの特製のいちご牛乳。


(……まさか、本当に関係あるの……?)


答えが欲しい。


しずくはすぐに服を着替え、ゆうくんの元へ向かった。

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