表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/163

試すすがめつ。研究部と三笠明音。

三笠(みかさ) 明音(あきね)は我らが研究部の同士である。


と言っても、研究部のなんたるかを理解している人間が果たしているのかという疑問にぶち当たるわけで、そういうわけで、まずは研究部の存在について説明を施しておこうと思う。


この僕、萩野 顕正率いる「ナニカシラ研究部」のメイン活動は、研究である。

これは別に何をふざけているわけでもなく、単純に、各々が調べたい事を調べて開発したいものを開発するという、ある意味では部名に完全遵守した素晴らしい部活なのだ。まあでも専ら研究と開発に着手しているのは僕だけだけど。

なんでそんな実質雑談部が校内最高額の部費をせしめて、何の注意も受けず活動できているのかといえば、その理由は単純明快、僕の常識外れの研究の成果だ。素晴らしい研究成果、と言えば何かしらの大会で賞を獲ったのかと思われがちだが、そうではない。そもそも僕がそんなつまらないことに脳味噌を使うわけがない。

ではどういうわけか。これも聞いてしまえば答えは簡単、騙しているのだ、教師も生徒も、いや、地域も全部巻き込んで。その手法こそ僕の叡智の結晶とも呼べる発明で、開発期間半年を持ってようやく完成したその装置の名を、「だませーる」。

用途はこれまた単純明快で、電波受信用のアンテナに見えるそれから発信される電波で、人々の脳波にリンクして「研究部は巨額の部費を持っていて然るべきである」と植え付けるのだ。この装置を改良して世界全土に発信すれば世界征服も楽勝なのだけど、僕の目的はあくまで世界の崩壊であって、こんなスマートじゃない手法をとるのは由としていない。

やはり僕こそ紳士なのだ。


ああ、話が逸れていたみたいだ。速やかに戻そう。

三笠 明音の話。

彼女は僕と同じ学年の隣のクラスに所属する女子高校生で、常日頃から無感情な目で教室内を見渡している変人である。僕に変人と言われるのだから相当なものだ。

しかし、そんな折り紙つきの変人でありながら彼女は普通にクラスメイトの信用を得ているし、教師から見ても品行方正の真面目な生徒と評価されていて、甚だ疑問だ。それに顔の造形はおろか細身ながらも痩せているわけではないモデルのような体型まで天から授かった、根っからの美少女だ。その根を引き抜いてやりたい衝動に駆られたことは、今のところ1桁分しか無い。あるにはあるに決まってる。

さて、そんな完璧少女が何ゆえ悪い意味で校内最高峰の知名度を誇る研究部に所属しているのかと言うと、詳しいところは僕の知るところではないが、そう、入部届けを提出したからである。

……前置きしただろう、詳しいところは知らないって。別に知ろうとも思わない。彼女は部員で、僕の仲間の一人だ。それだけでいい。


そんな彼女は、現在割り当てられた部室、化学実験室において僕の開発した発明品の一つを手にとって眺めていた。あれは確か先月作った光線銃だったか。危険だからやめるように言っておこう。

一通り室内を眺めまわしてみて、気づく。彼女の他にはだれも来ていないようだった。あと3人ほど、部員がいるのだけれど。


仕方なく、僕は座っていた椅子を立つ。急ぎの研究もないし、とりあえずあの銃について解説しようか。


そんなこんなで続いてしまいました。

失速感が半端じゃないですね。よろしければ感想評価等よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ