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デパート二階 【不自然なマネキン】

現在、アルファポリスにて第13回ファンタジー小説大賞に参加中です。

ポチっと投票頂けたら幸いです。

https://www.alphapolis.co.jp/novel/358730867/54408604

「ふぅ~、どうにか逃げ切れた見たいですわね」

一体、一体は大した敵では無いかもだけれど、ああも大群で襲って来られるとさすがに脅威ね。


あまり考えたく無いのだけれど、先行して突入された諏訪さんと警部補さんの部下の方々は、あの雪だるまに氷漬けに……。

いいえ、そうとも限らないわ。

もしそうなら、このフロアの何処かに、その氷漬けにされた方が居る筈だもの。

このフロアは結構見て回ったけれど、その様なものは見なかったわ


と、すると皆さんは他の階か、それとも、あの閉ざされた広場の中か……。

ともかく、上の階に向かいましょ。



そして、階段の有る、表玄関付近。

表玄関は凍り付き、固く閉ざされていて、今は此処からの出入りは無理。

その正面を少し進んだところに、二階へ向かう階段とエスカレーターが有る。


その階段を、慎重に用心しながら登っていく。

因みに、当然ながらエスカレーターは止まっているわ。



二階に辿り着くと、やはり、このフロアも辺り一面白く霜が降り、凍り付いてる。

この階は子供服や子供用品のフロアね。

あと、文房具とかも有るみたい。


あら?

三階に向かう階段は途中、広場と同じ様な氷の壁で通れなく成ってる。

この階段でさらに上に向かうのは無理そう。


仕方が無いわ。

上に向かうなら、他の階段を探す必要が有るわね。


でも、その前にまずは、吹き抜けよ。

あの、氷の壁で閉ざされた空間がどうなっているか見てみたいわ。

ともかく、先へ進みましょ。


階段を出た所は、玩具コーナー。

現代(むこう)とは大分(おもむ)きが異なって、レトロなおもちゃが並ぶ。

結構、高級そうな玩具が多い。


更に進むと、子供服が並んでる。

子供服も、上質な物ばかり。

このデパートがターゲットにしている客層が容易に想像が付くわね。


「あら、このお洋服、道彦に着せたら可愛いかもですわ♪」

とか、白く凍り付いた世界で、呑気にウインドショッピングを楽しみながら歩いている内に、このフロアの中央付近。


「様子がおかしいわ……」


本来であれば、ここから手すり越しに広場を見下ろせる筈。

でも、目の前に有るのは、一階と同じく氷の壁。

手すりごと、氷に埋まっているわ。


氷は白く、氷越しに向こうを見る事も出来そうに無い。

「困ったわ……そうだわ!吹き抜けに有る階段は……ハァ~、やっぱりダメですわ」

同じ様に氷の壁で塞がれて、階段に出れない。


仕方が有りませんわね。

三階へ上がれる階段を探しましょ。


已む無く、氷の壁を回り込む様に向こう側へ。

確か、その辺りにも階段が有った筈よ。



ん?

何か気配を感じる。

まさか、また雪だるま?


身構えて辺りを見渡す。

それらしい影は見当たらない。


でも、油断してはダメ。

雪だるまは小さい。

何処か物陰に隠れているかも。


カシャッ。


何かしら、今の音?

静寂な白い世界で、時折聞こえる物音。

何者が立てているのか分からないわ。

でも、敵意を感じる。

それも、さっきの雪だるま程では無いけれど、複数いる。


辺りの風景に意識を集中させる。


何か違和感を感じる。

ここは、子供服が売られているコーナー。

当然、子供のマネキンが並んでいる。


でも、大人のマネキンが何体か混ざっているわ。

単に、そういう風に陳列しているだけかしら?


一応、気に成るモノは確認しておきましょ。

大人のマネキンの一つに近付いていく……妙ね。

このマネキン、裸だわ。


あら?

球体関節のマネキンね。

大正(この)時代に、こんなマネキンなんて有ったかしら……。

でも、随分雑な作りね。


まるで、のこぎりで可動部を切断して、そこに無理やり球体関節を付けたみたい。

だから、付けた球体関節の分、手足が長くなってフォルムもおかしい……ハッ!


刹那、マネキンの右腕が、突き刺す様に私の顔を目掛けて伸びて来る!

咄嗟にその腕をとり、一本背負い。


ガシャーン!

と、音を立て、マネキンが床に転がる。


このマネキン、ゴーレムですわ。

あの球体関節は透けていた、まるで氷の様に。

何者かが、マネキンの手足を切断、氷の球体関節を付けて疑似的な魂を入れて作り出したのだわ。


カシャッ、カシャッ、と音を立て、もう隠れる必要の無くなったマネキンたちが、取り囲む様に近付いて来る。


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