9.深まる謎
日本お伽話に出てきそうな山賊が現れた。
つぎはぎの茶色い服に、パサパサの髪、濃い髭、絵に描いたような山賊だ。
「おい、さっさと金を出せ!」
山賊がナイフを突きつける。
普通なら怖いだろうが
「「ブッ!」」
俺も笹森も吹き出しそうになる。
メガネに表示されたステータスはこうだ。
性別、男
種族、小人族
身長、164
戦闘力、5
追記、海賊王を目指したが無理だったため山賊になった。
いやー、これは笑うでしょ。
別に海賊王を諦めたのはなんともおもはないよ? かなり大変だろうし。
でも戦闘力5って……、よくそんなんで山賊やってこれたな。
ナイフを突きつけられてるもののまったく怖くない。
俺と笹森でもなんとか取り押さえられそうだ。
俺は笹森に目で合図をする。
そして取り押さえようとした瞬間ーーーー
「親分! 遅れました。」
そう言って巨人が入って来た。
なんでやねん。
この巨人、戦闘力が3000以上もある。どうあがいても勝ち目は無いだろう。
一気に形成は逆転だ。
これはもうお金を渡すしか無いだろう。俺は観念してレジを開けようとする。しかしーーーー
「待ってください先輩、僕に任せて下さい。」
笹森が俺の手を止める。
「笹森、この巨人はやばい。今までの客とはちがうんだぞ!」
「大丈夫です。」
笹森は俺の制止も聞かずポケットから何か取りだす。
これは……数珠か?
そして両手を合わせて
《ガンジーボービンビーカンマー》
何か唱え出した。
「おい、手前、何してる!」
山賊がナイフを笹森に向ける。
「いま、私はあなたに死の呪いをかけました。このままでは、あなたは一週間以内に死ぬでしょう。」
「なんだと⁈」
「呪いを解いて欲しければこの店から立ち去りなさい。」
「くっそ、まさかこんな小さな店に魔術師がいたとは! おい、帰るぞ!」
呪いと聞いてびびった山賊は巨人を引き連れ帰って言った。
笹森のやつ、なかなかやるな。
普通の強盗相手なら通じるはずも無いけど相手は異世界から来ている。
そのため呪いと言った突拍子も無い話も信じたんだろう。
「笹森、お前凄いな! 呪いをかけるふりして山賊を追い返すなんて!」
俺は笹森に関心する。
しかしーーーー
「えっ? ふりじゃなくて本当に呪いかけましたよ?」
どういうこと?
「僕むかし、悪魔払いとか、妖怪退治のバイトもやってたんで。それでいくつか呪いとか覚えちゃったんですよ。」
笹森は笑いながら話す。
笹森の謎が深まった夜だった。
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