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10.最終回

梅雨の時期来た。じめじめとした、一年で最も嫌な季節だ。


この時期は客足は少なくなる。


通常なら。



ポロロンポロローン



「すいませーん、カッパって売ってますか?」

「傘下さーい。」


そんな感じで異世界からのお客様はたくさん訪れる。



異世界にはビニール製の透明な傘もカッパもないようで、それを買い求めに来る客が後を絶たない。



「凄い売り上げですね、先輩。」


「そうだな、そろそろ売り切れそうだな。」



俺が裏から予備の雨具を取り出そうとした時ーーーー




「おう、にいちゃん。このカッパってどうやって着ればいいんだ?」



振り返るとそこにはケロベロスがいた。



頭が三つもある奴が着れるわけねーだろ!


と言いたいところだが見た目めっちゃ怖い。


そんなこと言ったら噛み砕かれそうだ。




俺は出来るだけ丁寧に説明する。


「こちらの商品は頭が一つの種族専用の商品となっておりまして、お客様では着用は難しいかと……。」


「なんだと? ではどうやって俺は雨をしのげばいいんだ?」


知らねーよ、自分で考えろ! なんて言う勇気はない。


ケロベロスは体が大きいため傘では体の全てをカバーできないだろう。


「どうしよう、笹森。 なんかいい案あるか?」


「うーん、難しいですね……。あっ、そうだ!」


笹森は何か思いついたようだ。


「先輩、これ売り物じゃないけどいいですかね。」


そう言って笹森はうらにあるブルーシートを持って来た。


「お客様、このシートを被れば雨に濡れませんよ。」


笹森はブルーシートをケロベロスに被せる。


見た目がめちゃくちゃシュールだ。



それにしても慣れたもんだな。


自分も笹森も、こんなおかしな状況にすっかり順応してしまっている。


異世界からのお客様はみんな変わっている。



需要と供給は釣り合わないし、訳の分からない要求をして来るし。でも、楽しそうな奴ばかりだった。


結局大事なのは人生を楽しむことなんだ、そう気付かされた気がする数ヶ月だったな。


余裕を持ったスローライフ、柄にもなくそんなことに憧れてしまっーーーー



ドッガーン!ガラガラ……



「この店入り口が狭えな。」


ドラゴンが入店、というか突っ込んで来た。



前言撤回!



やっぱり異世界からの客はもうこりごりだ!



お客様の半分が明らかに人間じゃない件について、結論、やっぱりお客様は人間に限る。

ここまで読んでくれてありがとうございます。 短編の寄せ集めみたいな感じで書いていたので、物足りないという方もいたかもしれませんが短期間で沢山の方に読んでもらえて僕としてはとても楽しかったです!


本当にありがとうござました!



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