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006 災害を呼ぶ男

ストロマイトとカイサリアが睨み合っていた頃、ライとティアは学校外へ向かって走っていた。

「追っ手は4人よ。今からどうするつもり?」

「まずあんたを安全な場所に逃す。それが最優先だ。」

「多人数相手でも勝てんの?」

「奴らをよく見るんだ。」

ライはティアを担ぎ上げて*後ろを見させた。

「距離は10mぐらいだ。特殊能力者で遠距離攻撃ができる奴がいればとっくに攻撃しているだろう。そして奴らは銃を持っていた。なぜ撃ってこない?おそらくオレに当たる自信がないからだ。つまり奴らは闘い慣れしていない。オレは近距離タイプだから近づけば勝ちさ。」

確かに、とティアは思った。

「あんた、こういうの慣れてるの?」

「こういうのってなんのことかな〜? グハハハ!」

(なるほどねぇ。)

「そこ、曲がったら物置きがあるわ。そこで迎え打ちましょう。」

「OK!」

ライはティアを降ろして戦闘準備に入った。

しかし、

「追っ手が2人しかいない!」

「なに?!」

あそこだ!残り2人は全く違う方向に向かっていった。

「挟み撃ちにするきか?」

「その通り!もう逃げ場ないぜ〜」

「早く諦めろ! 命は奪わないでやる。」

「ヒヒヒヒヒ!」

男が笑った。

しかしライはこういう奴が嫌いだった。

「お前は黙ってろ!」

「オッ... !ヌ...!」

ライが追っ手の一人にラリアットをくらわせた。

(挟み撃ちされるのはマズイ。ティアを守ることができねぇ。)

「ティア! もっと奥に隠れてろ!」

「いや違うわ!」


突然ティアが走り出した。

「挟み撃ちにする気なんてさらさらないわ!」

「おい、どこに行く!」

「奴らを追う! さっきの男、辺りを見回していたわ。ただ私たちを追うのならそんな仕草はしないわ! それに...」

ティアは銃を取り出した。

「あのカバンはなに? あの不自然なカバンの持ち方は! 私には割れ物を扱っているように見えるわ。普通の追っ手ならそんなことはしない。つまり、何か大事な物を持ってるってわけよ!」

「一人で行けるのか?!」

「何かあったら呼ぶ! だからちゃっちゃと終わらせて!」

ライの視界からティアが消えていった。

「タフだなぁ... まっ、タフな女は嫌いじゃないがね。ていうか銃持ってたのかよ。」

突如ライの身体が不自然に動き始めた。爪は鋭く伸び、全ての筋肉が膨張し始めた。

「どのみちこんな姿、見せられないしな。」

ライは男たちに向き直った。

「じゃあ、すぐに終わらせますか!」

男は目を見開いた。

「お前... まさか、ハイエナ部隊の...!」

「災害を呼ぶ男 メイオールドのライ!」

「なんだ知ってたのか。」

ライは苦笑いした。

「じゃあ言うまでもないが、オレの能力は《凶暴化する肉体*》。もうお前たちにオレを止めることはできない。」


○ライはティアを担ぎ上げて

日本人キャラあるある

「キャ! いきなり担いだりしないでよ!」

「お前のことを心配しているんだ!」

「えっ... 好き♡」

バトル中にイチャイチャするな。



○凶暴化する肉体

変身系能力の類い。普通は実在する動物や虫に変化するなどモチーフが存在するが、ライの場合は人間の身体をただただ凶暴化させる能力者である。筋肉量は1.5倍になり、皮膚はサイのように硬くなる。変化するまでは10秒しかかからないが、元の姿に戻るまでは30分かかる。その際、ものすごい量の皮が剥ける。一度変身すればずっとそのままでいられる。しかし、消費カロリーが増えたり、パソコンなどの細かい作業ができなくなる。また、変身時間に伴って性欲も強くなっていく。


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