片思いの詩集 1
『めぐる』
巡る月
巡る星
幾千万の時を得て
僕の下へと道標を送る
人は巡らない
ただ、廻るのみ
廻りたくない
この巡り合わせに僕を捧げたい
儚い時
廻る人
少しでも、君と過ごしたい
僕は、巡りたい
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『淡い星々』
夜空に飛び立つ君
崖に咲く一輪の花
美しい獣の遠吠え
夜を彩る小川の声
僕の背中の小さな羽は
つい最近壊れてしまった
淡い漆黒で塗りつぶされた、遠い空の彼方
引き合う星々、君は澄空となる
さようなら、君
僕はもう飛べないからさ
追いかけることすら出来やしない
さようなら、僕
僕は長い家路を急ぐ
ああ、今晩の夕食は何だろう?
やっぱり、恋は良いですね。
たとえ片思いでも。