そうだ、存在を認知させなかったら良いんじゃないかな!?
少し前の話をしたいと思う。
事の発端は3、4週間くらい前。
つまり、新しい学年が始まると同時に転入してきた生徒──有山 優太がテレーゼに惚れたらしい。
………、だろうな。仕方がない。
誰だ、今僕を見て、成長したな。と思った奴は!挙手しろ!
いや、実際に仕方がないのだ。
いくら僕が彼女の事を好きじゃなくても、幼馴染でなくとも、贔屓目で見ずとも十分、可愛いのだ。
学校の中でもトップ5には軽く入っている。
綺麗な薄い茶色の瞳に、桜のような色でしっとりとした唇。鬘で普段見えはしないものの風により、ふわりと揺れる綺麗な髪。幼さは残っているのだが、冬場、カーディガンを着るため、分かりにくくなっているにも関わらず、体の細さ、そのシルエット。どれをとっても可憐という言葉が似合う。
普段、彼女が告白されていないのは主に僕がラブレターを燃やしたり、テレーゼ達を1人きりにさせないためずっと傍にいて邪魔をしてやったりと、日々、努力を積み重ね続けているからである。ときたま、脅したりはしていないからな?
さてと、今回はどうやって諦めさせよう。
テレーゼ(達)に彼氏を作らせたくない!企画、第一弾始まりました。
水軌に期待するか、優太君を応援するかは読者様次第です。
権限エラァァァァァーーー!