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沈むヒト

体が重い

その理由を私は知っていた


胸が鉛を抱え込んで嬉しそうに笑っているのだ


罰ダ

罰ダ


鉛を伴った体は

粘り気の強い泥を割って

ずぶずぶと順調に沈んでいく


穴という穴から泥が入り込み

呼吸なんかとうに出来なかった

それでも意識ははっきりしていて


苦シメ

苦シメ


ケタケタと笑い交じりに胸が言う


動物としての本能が救いの手を求めて伸びる


苦しいんだ

苦しいんだ


助けないでくれ


そう

助けないでくれ


伸ばした腕は掴まれない


それで、いい


救われないことが救いなのだから

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― 新着の感想 ―
[一言] わかる。 救われない事が救い
[良い点] 初コメントです。 沈むヒトっていうタイトルがしっくりくる内容だなと、読んでいて感心しました。
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