17.アナウンス~話が全く進展しない~
UFOの中が、信じられない程に広い。直径十メートルしかなさそうな外見だったのに。玄関にワープした後、入り組んだ通路は行き止まりを見せたことがない。ちなみに、玄関にはファ〇リーズが置いてあった。
しばらくの間、代り映えのしない通路を走っていると、広い広間に着いた。看板と、某ネコ型ロボットの「〇こでもドア」みたいなドアが三つずつ置いてある。看板に書いてあるものは、右端から順番に「ぱおんぱおんおじさん」、「ルサンチマン」、「ボス」だ。
グッチョッパーの末、ルサンチマンはライプニッツと政子が、ぱおんぱおんおじさんははヨシとヨリが、ボスは僕とらっきょうマンが行くことになった。ラッシーナは戦闘力が皆無なので、夕飯の買い出しへ行った。
脱出しようと思ったらデパートに転送されたようだ。負けそうになったら簡単に脱出できるということだが、いいのだろうか。
それぞれの扉のドアノブを握ると、なんと開かない。もしかすると、この扉は偽物で、不意打ちを狙っているのかもしれない。
『カッシーナとその仲間たちよ!鍵をかけずに無防備にしてある扉があると思ったか!ププッ馬鹿め!あーほ!あーほ!まーぬけ!あーほ!あーほ!まーぬけ!』
スピーカーからアナウンスが入った。ウザいアナウンスである。
「見下してんじゃねー!」
ライプニッツが扉を大砲で突き破る。扉に穴があいた。壊れたかと心配したが、〇こでもドアは、あけた穴を通っても機能するみたい。同様の手段で他に扉にも穴をあける。するともう一度アナウンスが入った。
『てめぇら、行儀がなってねぇぞ⁉なにやってんだよ!』
「あれ、ボク悪いことしたかな?」
『うん。悪いことしたよ。例えば、お前らに友達がいるとする。その友達の家に遊びに行きました。鍵が閉まっていて扉があきません。さてどうしましょう。そこでだよ?大砲で扉を吹き飛ばそうってなるか⁉なぁ⁉』
「ボクならそうするな。開けない方が悪いじゃん」
『黙れッ!ぶっ飛ばすぞクソガキが!アナウンスさんが常識を教えてやっているんだよッ!文句言える立場じゃねーだろ!』
「ガキとは失礼な。王子はこう見えて二十四歳なのだぞ!」
『ガキとか言ってすみませんでした』
不毛な争いだ。さっさと扉に突入しましょう。
みなさん!十七話で、ストーリーが進展した点を言ってみてください!二つ以上言えた人は作者を超えています!