① 幕間
「皆様方。今年の祝福の儀はすごい結果です!」
ここは、神殿の中の一番大きな会議室である。シャンデリアの下、12人の司祭が椅子に座っている。
そう叫びながら、飛び込んできたのは、祝福の儀の担当神官のアルベルトであった。
「なんとSSランクスキルが4つもでました!」
「何!それは本当か!?」
椅子に座った司祭たちが、一斉にアルベルトを見た。
「なんと。勇者に英雄。そして聖女…」
「おー」
「あと一つは、女神の加護という珍しいSSスキルです」
「ほー」
「それはすごい」
「これでこそ。わざわざ学園にステータスが高い者を集めたかいがあったというものだ」
司祭たちは各々言葉を発する。
「最近、新たに魔王が誕生したという噂もありますし、もしかしたら、女神さまが対抗の為にSSスキルの出現割合を高めているのかもしれませんね」
「確かに…まあ、スキル付与の確立に関しては、まだ解明されていないところもありますし。その可能性も否定できませんね…」
女性司祭が、そう言う。
もっとも、定説ではスキルの取得の確率は一定だと言われている。
「…そういえば、今回、もう一つ、珍しいケースがありまして…」
先ほどまでとは違い、アルベルトは、言いにくそうに発言する。
「…レアガ…聖なる導きを1度も受けられない生徒がでました…」
「何!?」
「それは…今まで聞いたことがないな」
「その生徒、何か。悪いことに手を染めているのではないか?」
一方、定説では、レアガチャの引ける回数は、女神さまへの信仰の篤さによるともいわれているのだ。
今までは、どんな人でも最低一回はレアガチャ、こと聖なる導きを与えられてきたのである。
「…念のため、その者に、誰か見張りを付けたほうが良いのではないか?」
「うむ…」
司祭たちは、そう沈黙するのであった。




