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第3回:『プロット(基礎知識)』

第3回:『プロット(基礎知識)』

 今回は第1回で選んだ『テーマ』か、第2回で作成した『ストーリー』を元に『プロット』の作成に入っていきたい……と思ったのですが、そもそも、「『プロット』ってなにもの?」や「『テーマ』や『ストーリー』と『プロット』の関係がわからない」という意見が出る気がしたので、先にそちらを説明する回として、本稿をまとめさせていただきました。

 『プロット』なんて小説家を目指すなら常識だゼッ!って方は読み飛ばしていただいて構いません。完全に『基礎知識』編になります。

 


1.『プロット』とは

 まずは、『プロット』についての基礎知識を学びましょう。

 『プロット』と言うのは、そもそもは『物語の大筋に関連する出来事を簡潔にまとめたもの』ことを言います。ざっくり言ってしまうと、物語を作るときの設計図や構想のことです。この『プロット』には、登場人物の設定や相関図、事件、世界観などが含まれます。


 人によっては『プロット』の中に『ストーリー』や『あらすじ』も含んでいると思いがちですが、それは正確な認識ではありません。確かに『広い意味でのプロット』には物語の大筋である『ストーリー』と『あらすじ』が含まれますが、『狭い意味でのプロット』は『ストーリー』や『あらすじ』と相互に関連はしても、内包はしていないからです。

 そして、この段階での『プロット』とは『狭い意味でのプロット』になります。以後、この文章内での『プロット』は『狭い意味でのプロット』を示します。


 物語を描きあげる課程において、『プロット』は非常に重要なウエイトを占めます。近代・現代において、『プロット』を用いることなく大成したファンタジー作家は、一部の非凡な才能を持った方を除いて、ほとんどおりません。

 その理由としては、ノンフィクション小説であれば、「実際に起きたこと」をつらつらと書けば『物語』としての体をある程度はなしてくれますが、150%フィクションであることが間違いないファンタジー小説は、「実際に起きたこと」が存在しないため、『プロット』によって内容をつめる必要があるのです。


 ちなみに、プロットは1シリーズに1つではなく、1シリーズを通したプロットと1作品ごとのプロットの2つ作ることになりますから、その点も間違いの無いようにしましょう。


 

2.『テーマ』や『ストーリー』と『プロット』

 続いて、『ストーリー』と『プロット』の関係を見ていきましょう。

 『ストーリー』とは、前回お話しした通り、原石である『テーマ』を研磨した宝石のことです。対して『プロット』は、その宝石をどうやって『作品』にしていくかという計画図・設計図的なものだと考えてください。

              

 話を戻しましょう。

 前回構築した『ストーリー』は物語を時系列に沿って記述した大筋、つまり『歴史』であると説明させていただきました。『プロット』はこの『歴史』の表舞台に出てこないにもかかわらず、『歴史』の流れに大きな影響を与える物……物語の世界観や登場人物の感情、事件の全体像などを描いた『歴史の裏事情』といったところです。

 つまり、『ストーリー』と『プロット』と言うものはどちらも『テーマ』から派生したものであると言えます。

 また、このような差から『ストーリー』に含まれる部分は大半が物語に出てきますが、『プロット』に該当する部分は物語の中に出てこない割合の方が圧倒的に多くなります。



3.『プロット』を作る意味。

 『プロット』に該当する部分は物語の中に出てこない割合が圧倒的に多い……なんて言ってしまうと、「え、それなら書かなくてもいいじゃないか」と思ってしまう方もいると思います。

 特に、小説を書き始めたばかりの頃は、物語を『書くこと』自体が楽しいため、『実際の内容』がそこまで面白くなかったとしても、満足してしまう方が多いようです。

 実際、私自身も初めて小説を書いたときは、その文章の稚拙さや内容の薄っぺらさ、話の行き当たりばったり具合などの数々の問題点には目が行かず、「私は新世界の神になった」などと勘違いをして、一人で盛り上がっていました。

 しかし、『小説』という作品を仕上げるためには、そして、その作品で読者の方々に楽しんでもらうには、単に『書いてて楽しい』だけではほぼ不可能です。


 『プロット』の作成という過程はいくつかの目的のために行われます。

 まず、『ストーリー』に物語としての厚みを持たせること。

 次に、『ストーリー』に物語としての統一感・整合性を持たせること。

 最後に、『ストーリー』から物語に必要の無い要素を省くこと。


 つまり、『プロット』を立てるという作業は、あなたが書きたい『ストーリー』を具体化し、整合性を与え、厚みを持たせつつ、無駄を排除していくという課程を記した『作業案』を作る工程なのです。


 勘の良い方は気付いたと思いますが、『宝石』が『作品』になるための『作業案』はひとつとは限りません。

 あなたの持っている宝石は『指輪』にした方が良いのか、『首飾り』にした方が良いのか。金細工にするのか銀細工にするのか。こういった加工方法や見据えた『完成形』の違いでも『ストーリー』が輝くかどうかは違ってきます。

 


 

4.まとめ

4-1.まとめ

 それでは、今回のまとめです。

 今回に限り、ここだけ読んでもらっても結構です。

 

○『プロット』

 『ストーリー』を加工するための作業内容を明確にした『作業案』

 『ストーリー』を「歴史」と例えるのであれば、『プロット』は「歴史の裏事情」

 1つの『ストーリー』のために複数の『プロット』を作り出すことが可能。その中から最良を選べば良い。


4-2.終わりに

 初心者の方専用……というつもりで書いていたのですが、いやはや、第1回、第2回よりも難解な内容な気がしてなりません。

 私の実力不足のいたすところです。申し訳ありません。

 ですが、国語力を養うためだと思って、ここまでお付き合いしてくださった方々、ご精読ありがとうございました。


4-3.次回予告

 次回、いよいよプロットの作成編に入りたいと思います。

 では、第4回:『プロットの作成』でまたお会いしましょう。



時折、誤字脱字や難読部分の修正を行います。

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