梅雨
唐突だが今の俺の気持ちはかなりブルーだ。どんよりとしている。憂鬱だ。
「はぁ」
窓を見てみる。とてつもない勢いで雨が降っている。
怒涛のGWが過ぎすでに6月。梅雨の季節だだ。この一週間ぐらいずっと雨が降っている。少しくせっ毛の俺にとっては梅雨は大嫌いだ。髪がいつも以上にくるっとなっている。
今日は日曜日で休みだ。休日出勤もない。ってことで家にいるわけだが、いかんせんやることが無い。そんな気持ちも重なってか、俺の気持ちは今の天気と同じくらい暗い。テンションがまったくもって上がらない。
「遼~」
「ん~?」
「暇~」
「俺もだ」
二人そろってソファでだらけている。こんな休日もたまにはよかろう。
「遼~」
「今度はなんだ」
「夏休みっていつから?」
夏休みね。いつからかな。確か一年間のある程度の予定は携帯とかメモ帳とかに書き込んでいたはずだ。
テーブルの上に置いてあった、ケータイを手にする。夏休みねぇ。どうせ一週間かそこら辺しかないだろうな。
「九日からだな。期間は約一週間」
「じゃあ、遊びに行けるね」
待て待て待て。一週間でこいつはどこに行くつもりだ。まず、この期間は世の中のお父さん方も休みに入るのだ。つまり、遊びにいくような場所はすべて埋まるのだ。そして、俺は人ごみに行きたくないような人なのだ。毎日家にいるのも嫌だが、なるべく家にいたい人だ。
「んー、海は行きたいな。前に水着も買ったしね」
「おい、その時期は混むぞ」
「そんなのは想定内だよ。だって、遼とどっかに遊びに行くときってそれぐらいしかないでしょ?」
確かにそうなんだけどよ。
「せっかく買ったんだもん。水着見せてあげないと」
「誰に?」
「遼に」
「お前の貧相な体見たってなんの得もないわ」
「うるさい!」
「幼児体型」
「うるさいうるさいうるさい!!」
いつものごとくからかう。いや、楽しい楽しい。いじりがいがある奴はいいな。
「もう遼のバカ」
誰がバカだっつうの。確かに頭はいい方ではないけどよ。
「夏休みハードスケジュールにしてやる」
「勝手にやってろ」
お前に振り回されるのはもう慣れてるからな。夏休みはできる範囲でならどこにでも連れて行ってやるよ。それまでに彼女とかができてデートという予定が入ったら別だけどな。
空は紙を持ってきて、夏休みのスケジュールを書き始めた。……本当にハードスケジュールだな。




