休日出勤
「んーーっ、あーーーー!!」
大きく伸びを一回する。仕事はひとまず一段落だ。部長さんに出してOKももらってきた。一応まだ会社にはいるが、今日やるべきことは無い。……はずだ。
今は会社の休憩所にいる。もう疲れたな。世の中はGWというのに仕事とはね。まさか学生を羨ましく思うときがもう来るとはな。
「遼、お疲れ様。はい、コーヒー」
「お、ありがと」
同僚の奴だ。名前は大城涼子。俺と同じくしてこの会社に入った奴だ。入社日に俺の隣でガッチガチになってたやつだ。
「しかし、GW真っ只中に仕事が入ってくるとはな」
「しょうがないよ。ここそういう休みとか関係なしに仕事入って来るんだから」
それを言っちゃおしまいだよ。
「せっかく私、これから休みだったのに」
「あぁ、そういえば前半仕事だったな」
そういや俺に仕事の相談で電話が来たな。
「じゃあ、休めばよかったじゃねえか」
「そう言われたんだけどね、来ちゃった」
そりゃあ、仕事熱心でよいことだ。
「で、遼はGW中何してたの?」
「家でゲームだ」
「え、ああ、ゴメン」
ん?何がだ?謝ることなんかあったか?
「確か施設育ちだよね」
「ああ、そんなことか。そんなんで謝らなくていいよ。なんか悪いことした気がするから」
「うん、そう?」
そういえば施設に顔出して来ればよかったな。なんだかんだ言って、社会人なってからまだ行ったときなかったからな。今度空でも連れて行ってくるか。施設のガキンチョ共は元気にしてるかな。
「おうおう、お前らもう終わりか?」
おなじ部署の人だ。当たり前だけど先輩だ。
「あ、お疲れ様です」
「はい、今日与えられた仕事は終わしました」
「羨ましいねぇ。今日は残業確定だぜ。まったく嫌になるぜ」
「これからどこか行くんですか?」
「一服しにな。んじゃ、帰るときは気を付けてな」
そう言うと喫煙所の方に歩いていった。それにしてもこの頃は喫煙者が肩身狭い思いしているよな。喫煙所以外で吸ってはいけないとはな。
「戻ろうか」
「そうだな」
缶の中に入っていたコーヒーを飲み、ゴミ箱に捨てさっきまで働いていたところに戻ることにした。……あぁ、後で涼子に缶コーヒー代やらないとな。
周りより一足早く職場を後にした。給料がガッポリ入るとうれしいんだがGW関係なくいつもと変わらない給料だからな。
駅に入り、タイミングが良かったのか1分も経たずに電車が入ってきた。ん、今日は電車空いてるな。とか思ったが当たり前だ。なんせ今はGWであり仕事がある人たちの方が少ないのだ。
電車には家族連れがたくさん乗っている。みんなとても楽しそうだ。俺もいつかこんな家庭を持つのかな。なんて柄にもないことを考えてしまった。
空いている椅子に座る。横にも前にも家族連れだ。なんか俺だけボッチ感満載だ。
俺のケータイが震える。見てみるとキングさんからメールが来ていた。
『GW最後の日空けとけよ。いつものメンバーで飲みに行くぞ』
だそううだ。飲みに行くのはいいがまだ未成年だから酒飲めないんだよな。未成年は未成年なりに楽しみ方もあるからな。
わかりましたの返信を返し、ボーッとする。なんか久しぶりの仕事だったからかドッと疲れが来た。ついこの前までよく毎日仕事に行ってたものだ。過去の俺偉いぞ。
「あれ、遼じゃね?」
「あん?」
目の前にはいつぞやのバカップルがいた。
「お、バカップルめ。今日も仲良くお出かけか?」
「まあそうだな」
「否定しろや」
「で、遼はGWなのに仕事か?」
「まあな」
「遼くんのスーツ姿ってなんかかっこいいよね。似合ってる」
「そうか?ありがとな」
なんか恥ずかしいな。
「なあ、俺は?」
「んー、スーツに合わなそうだよねー」
「マジかー」
おい、バカップル同士の会話は俺のいないところでしてくれ。
その後こいつらの会話を聞いたり微妙に参加してたりしたら俺が降りる駅に着いた。
「んじゃあな」
「ん、お前ここだっけか?」
「遼くんじゃあねー」
軽く手を振り電車を降りる。
早く家に帰って風呂に入って寝たい。空が飯作ってくれてるといいがな。あいつのことだゲームに熱中してそうだ。一応惣菜買って帰るか。
二か月ぶりの投稿ですなー
もっとがんばらなくては




