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回転寿司

「と、いうことだそうだ」

「……へぇー、腫瘍ね」

 ひとまず俺は医者に言われたことを(たぶん)そのまま空に教えた。ガキンチョじゃないから最後まで俺の話をしっかりと聞いてくれた。

「手遅れなの?」

「さっきも言ったが大丈夫だとさ。薬出てるから念のため飲んでおけだってよ」

「うん、遼が嘘ついている様子もないし信じるよ」

 人のことをそんなにほいほいと疑うものではありません。疑われるこっちの身にもなってくれ。

 さて、薬もすでにもらっているためもう暇になった。もうちょい時間かかるのかなとか思ったけどけっこう早い段階で終わった。時計を見てみるとまだ12時半だ。小腹が空いてきた。

「どうだ、飯でも食いに行くか?」

「うん!」

「何食いに行く?」

「はーい、お寿司がいいでーす」

「あいよ」

「回らない方ね」

「あほ、そんなわけないだろ」

「ケチ」

 ケチじゃねえぞ。実際に行ってみろ。すんごい値段になるから。まあ、行ったことないからさっぱり知らないんだけどな。大体の予想ぐらいつくだろ。

 ってか、やっぱりなんか違和感を感じるな。この会話に。すぐに慣れると思うが。


 近くの寿司屋による。やっぱり昼時だな。人が多い。家族やらカップルやら友達同士やら様々だ。俺たちは……周りから見たらやはりカップルに見えるんだろうな。

 入り口にあるタッチパネルを操作し順番待ちの番号が書かれている紙を取り、空いている席へと腰を下ろす。

 寿司か。けっこう久しぶりだったりする。最後に来たのはいつだったかな?去年に高校の友達同士できたのが最後かな。

 っと、なんか携帯に着信が残っている。誰からだ?えーっと、キングさんからだ。うちの部署のボスみたいな人だ。前にもちょいと説明したので別にいいだろう。ってか、さっぱり気づかなかった。電話し返すか。

「すまん、ちょっと電話かけてくる」

「わかった」

 空に断ってから俺が店を出る。一応マナーを守らないとな。さて、電話をかけるか。コール音が4回ぐらいなった後にキングさんは出た。

『お、遼か』

「すいません、電話気づきませんでした」

『それぐらい何ともないさ。デート中だったんだろ?』

「そんな相手いませんよ。それで、どうしたんですか?」

『ああ、お前GW中は後半の2日ぐらいしか仕事無かったよな?』

「ええ、そうですよ」

『すまないが、明日から出れないか?仕事が怒涛の勢いで入ってきたんだ』

 なるほどね。それはしょうがないな。

『他の奴らもほぼ全員出ると思う。まあ、大事な用があるなら無理しなくていいからな』

「はい、わかりました」

『デート中すまなかったな。んじゃあな。明日から頼んだぜ』

 そして電話が切れた。……デート中じゃないんだけどな。

 店の中に戻り空と合流。

「あとどれくらいだ?」

「このペースだと10分ぐらいじゃないかな?」

「わかった。あと、すまないが明日から急に仕事が入った」

「いつまで?」

「GW中ずっとだ」

「えーーー」

「しょうがないだろ」

 俺も家でゆっくり休んでいたいさ。貴重な休みだし。

 しばらく待っていると俺たちの番号が呼ばれ、席に案内された。

 空が不満をぶつけるみたいに食っていた。回転ずしを選んで正解だったな。

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