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何かが違う

 怒涛のGW。

 初日はデパートにお買いもの。二日目は水族館。三日目の今日は……動物園だ。


 動物の匂いがプンプンとする。動物園特有の匂いだ。要するにフンだ。正直言ってこの匂いは嫌いだ。好きな人などいないと思うが。

「ねぇねぇ、レッサーパンダだよ!!」

「そうだな」

 まあ、空は関係ないようだ。

 昨日交わした約束通り動物園に来ることになった。まさか、水族館行った次の日に動物園に行くことになるとは思ってもいなかった。空はそんなことを覚えていない……はずなんだが。

 今日の朝、

「遼、昨日楽しかったね。後、お土産ありがとねっ!」

「おう、……ん、んっ!?」

 このときは変な声が出た。

 この通り、なぜか昨日のことを見事に覚えていやがった。普通の人では当たり前のことなのだが、これが空だとかなり驚く。目の前にドラえもんが出てくる並みに驚く。常時ジャイアンが映画の態度並みに驚くのだ。わかりにくいと思うが、かなり驚くのだ。

 一応何か回復の兆しでもあるのかもしれないので明日定期検診がてら検査してもらう。病院もGWなのにご苦労なことだ。

「……ょう。遼」

「ん、どうした」

「いや、なんか考え事でもしてた?話しかけても返事しなかったから」

「ああ、すまん。考え事だ」

「なんかこの頃変だよ」

「この頃?」

「うん、この一週間くらい?」

 こんな調子なんだ。

 なぜ、この一週間のことを覚えてやがる。そして、普段は病気のことを知っているのだが、朝少しそのことについて聞いてみたら

「ん、病気なんてかかったことないよ。施設のころから一緒にいたんだからわかるでしょ」

 だそうだ。いや、バリバリ風邪ひいていたからね。インフルエンザかかってたからね。って、そういうことじゃないんだ。そこもツッコミたいのだが違うのだ。

 喜ぶべきなのだろうか。それとも、……いや、考えないようにしよう。

「気のせいだろう」

「なら、いいんだけど」

 そういうと、またレッサーパンダを見始めた。……そろそろ違うところいかないか?

「えー、かわいいじゃん」

 違うところに行くことはまだ先のようだ。


 しばらくたち、場所を移動することになった、次はライオン。優雅に寝てる。羨ましいな、おい。

「寝てるねー」

「そうだな」

「遼みたい」

「どういうことだ、それ」

 まったくでたらめもいい加減にしてほしい。まあ、あんなゆっくり寝ていたいのは事実なんだが。こいつがいる時点で無理だろうな。

「さあ、次行こう次」

 相変わらず空に降りまわらされる俺。自分で言ってて悲しくなる。

「やっぱり、GWだから人がいっぱいいるね」

「そりゃそうだ」

「昨日とどっちが混んでいるかな」

「あんま変わらんだろ」

 やっぱり今までとおかしい。昨日のことを覚えてやがる。しかも、きめ細やかにな。

「……やっぱりおかしいよ?もしかして疲れた?」

「ああ、お前に振り回されてな」

「なら、大丈夫だね。じゃあ、次行こうか」

 大丈夫じゃねえよ。俺もお前もな。

 なんかこの悶々とした気持ちを取り除く方法を教えてくれ。

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