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サプライズ

 猫先輩がいなくなってすぐ、空が帰ってきた。

「ただいま~」

「おかえり」

「じゃあ、ショー会場に行こう」

「あいよ」

 俺はコーラが入っていたカップをゴミ箱に捨て、空と並んでその会場とやらに行くことにした。

 空は俺の隣、というか俺と腕を組んで歩いている。俺としては歩きにくいだけなのだが、空が明らかにwktk状態ということで仕方なく俺も付き合っているっていう感じだ。まあ、周りもそんなカップルばかりなので違和感は別にないのだが。

「ねぇ、遼」

「んー?」

「こんなところで話すことじゃないんだけど、今日の夕ご飯何食べたい?」

「夕飯かー」

 俺が迷った挙句答えたのは

「魚?」

 だ。魚が目に止まっただけなんだけどな。

「別にいいけど、なんかここでそんなこと話すとバチが当たりそうだね」

「そうだな」

 なんて、しょうもないことを話しながら歩いていたら、いつのまにか会場に着いた。

 まあまあ、早い時間帯に来たつもりなんだが、けっこうの人数がすでにいる。

「前に行こう!」

 勢いよく空が前に進んでいった。腕を組んでいたため、俺もそれについていくしかなかった。

 階段を下りていっている途中で、視界の端に猫先輩御一行様が見えた。

 あちら(猫先輩)もこちらに気が付いたらしく、こっちを見ていた。……猫先輩の視線が痛い。

 前の方に陣取り、しばらくの間空と話していたら、ショーが始まった。



「すごかったね」

「ああ。そうだったな」

 ショーと言うのは、イルカのショーだった。

 空は当たり前に盛り上がっていたが、俺も少し興奮してしまった。興奮て言っても「すげー」とか思うレベルだけどな。

 空の感想を聞きながら目的もなく歩いていると、携帯が鳴った。

「ん、メールか」

 メール画面を開いてみると、送信者が猫先輩になっている。なんか用でもあるのだろうか、とか思いながらメールの内容を見てみると、

『遼、楽しそうだね。末永くお幸せに』

 とか書かれていた。うむ、文面だけ見るとなんともないがこれを打っているときの猫先輩を思いながら見ると、なんかこれだけでも呪われそうだ。殺気も伝わってくるのは気のせいではないだろう。

 あれ、なんか画像も添付されている。ためしに開いてみると

「…………」

 なんにも言えない画像だ。映画リングに出てくる貞子がご祝儀袋を持ちながらテレビから出てきている画像だった。画像の上には赤い文字で「祝ってやる」と書かれていた。

 返信困るぞこれは。俺はひとまず

『猫先輩も早く彼氏を作ったらどうですか?』

 と、返しておいた。余談だがそのあと帰ってきたメールには『うるさい!』というメールが帰ってきた。最後には怒っている絵文字付きだった。

「空、あとどこに行く?」

「うーん、時間も時間だし帰ろう」

「そうか。……あ、空。ちょっとここで待ってろ。トイレ行ってくる」

「わかった」

 俺はトイレ……ではなくお土産屋に向かった。いわゆるサプライズってやつだな。


 お土産屋であるものを買った後、空のもとに戻っていった。

「おかえりー。ん、その紙袋何?」

「お土産?」

「おう、お土産」

「会社の人たちにでもあげるの?」

「ちがう。お前にお土産だ」

 そう言って、紙袋を空に渡す。

「中身見てもいい!?」

「いいぜ」

 空はは紙袋の中身を取り出した。

 中身は普通のぬいぐるみだ。アザラシの形をしたやつ。

 元からサプライズを計画してたわけでもなかったので何を買おうか少し迷った挙句、一番ポピュラーなぬいぐるみにした。

「ありがとっ!!大事にするね!!」

 空はぬいぐるみをギュッと抱きしめる。

「どういたしまして」

 喜んでもらったみたいでなによりだ。

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