今年は、あとどれくらい、世界は蹂躙されるのだろうか?
まるで世界の王であるかのように振舞う、ここ最近のトランプ。しかし、彼の背後には、当然のごとくイスラエルという共犯者がいる。
今回のテヘラン襲撃とピンポイントでのハメネイ師殺害も、イスラエルの諜報機関モサドの力が絶大であることを示している。
さまざまな国際機関や条約から脱退し、移民を排除し、対話を拒否し、重い関税で世界を困らせる暴君。「世界の警察」を自称しながら、やっていることはヤクザよりも悪辣だが、我が国の首相は、彼を手放しで賞賛しているのだから、呆れもする。―― ホステスよりも媚び媚びに、トランプの腕にぶら下がっていたその姿は、この国の代表者として、ただの絶望でしかなかった。
空前の通貨安から、高インフレに困窮するイラン国民たちが起こしたデモ。そして、弾圧。これを機と見て、「圧政からの解放」をトランプは謳っているようだが、「なぜアメリカにその権利があるのか?」は、いつもどおり謎である。
イランの高インフレの引き金となったのは、昨年9月に国連が判断した、イランの核合意不履行による制裁発動から。6月には、イスラエルによるイランの最高司令官ほかの要人殺害があった中での措置である。イランの首脳陣としては、八方ふさがりの状況であったともいえる。
トランプは「次の指導者として相応しい人物はすでに見つけている」と、早速インタビューで答えている。しかし、宗教も違う国家の指導者を、なぜアメリカの大統領が決める権限を持つと考えているのだろうか?
正直、アメリカのための戦争とは、筆者は考えていない。
イスラエルのための戦争。そんなところか。
アメリカは、様々な国からヤクザよろしく「みかじめ料」を毎年徴収している。日本もこれまでに、いったいいくら支払わされてきたのか分からぬほど、麻痺するようなカツアゲを食らっている。しかし、アメリカはイスラエルに対し、逆に毎年数十億ドルの軍事援助を行い、その他も手厚く支援。
アメリカにとって、イスラエルはただのパートナーではない。
むしろ「影の宗主国」にも近い関係性に映る。
少なくとも「アメリカ政府」にとっては。
トモダチには、友情のカツアゲを。
これがアメリカン・スタイルなのは、我が国が一番知るところだ。
アメリカでは、エプスタインファイルの飛び火で、トランプの足元も燃え始めていた最中の、テヘラン爆撃。
奇しくも、エプスタインと彼のパトロンであるウェクスナー、師匠のホッフェンバーグもユダヤ人。エプスタインのパートナーであったギレーヌの父は「英国のメディア王」と呼ばれ、イスラエルの諜報機関・モサドの特級エージェントであったともされるロバート・マクスウェル(=不審死のあとは、イスラエル国内で準・国葬)。バラク元首相を始め、政府高官もエプスタイン邸を何度も訪問と、イスラエルとエプスタインの関係は非常に密接であった(外部エージェント説も)。
エプスタインは、アメリカの歴代大統領やエスタブリッシュメントたちを招き、乱痴気騒ぎを主催しては、すべての行為を撮影。人身売買よりも、こちらの方がより深刻な問題であるわけだが、「ただの人身売買事件」として、問題を終わらせようとしていた日本のマスコミ。いまこの世界は、いったいどこまで汚染されてしまっているのだろうか?
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こういった状況下でも、アメリカの正義とイランの悪を叫ぶ人々が、一定数この国にはいる。このような人々は、いったいどういった知性の持ち主なのか?
まともな頭があれば、「どこにも正義はない」ということも明白なはずだが、なぜか未だに正義と悪の二元論で物事を語る。
知性のない人間は、物事を単純化させるために「二元論」なるものを利用する。だが、この使われ方には、提唱者のデカルト自身も真っ青だろう。誤った解釈のまま、二元論が完全に誤用されているのだから。
善悪で物事を語るのは、教育の行き届かなかった、中世までで終わりにすべきだ。だが、未だに中世レベルの知性の発達具合でしかない人々が、思いのほか多いのも、また事実であるのかもしれない。
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今回殺害されたハメネイ師に関する補足。
日本にいると、中東世界の混沌に対する学習は、興味がない限りは進まない。時折、ハメネイ師のことを「イスラム教の最高指導者」のように報じるメディアが存在するが、どちらかというと「イランは少数派側」である。
中東は、みなアラブ人だと思っている人間は少なくない。
しかし、イランはペルシャ人の国家だ。
他の中東諸国とは、そもそも人種が違う。
彼らは、ペルシャ帝国の末裔という自負があり、イスラム世界においても「正統性」を強く主張するシーア派のイスラム教徒である。約9割が、スンニ派のアラブ人世界である中東において、彼らが孤立したペルシャ人国家であるというのも、攻撃を容易とする原因のひとつ。
そんなシーア派の最高指導者が、ハメネイ師であった。
ちなみにシーア派が多数派の国としては、イラク、バーレーン、アゼルバイジャンなどが挙げられる。




