第6話 『前世』という未来の記憶
「きゃぁぁぁーっ!!」
私は絶叫と共に夢から覚め、ベッドの上に跳ね起きた。呼吸は荒く、全身にかいた汗でネグリジェがびっしょりだ。
すぐに部屋の扉が勢いよく開き、私の叫びを聞いた数人の侍女達が駆け込んできた。
「クリスティーナ様っ!! どうなさいましたか!?」
私は上半身を起こしたベッドの上で震える手を上げ、彼女達を制した。
「……ごめんなさい。悪い夢を見てしまって……。下がって構いません」
私の言葉に侍女達は深く一礼し、心配そうな表情で部屋を出て行った。
静寂が戻る。私は額に手を当て、冷たい汗を拭った。
──いつまで続くの、この悪夢は……。
一週間前、私は前世の記憶を思い出した。そして、自分の身体が爆発する悪夢を頻繁に見るようになった。身体中から血が噴き出し、肉が裂け、骨が砕ける。夢であるのに、身体中に激痛が走った。
そして、その夢に同時に現れるのは、王女ステイシアの断末魔だ。彼女が爆ぜる直前の絶叫が耳にこびりつき、臓器が宙を舞う光景が瞼の裏に焼きついて離れなかった。
「うっ……!」
吐き気が込み上げる。胃液が喉を焼きながら逆流してくる。私は慌ててベッドから下りるようにして、予めベッドサイドのテーブルの上に用意しておいたボウルに顔を近づけた。
「げほっ、げほっ……ぅぇっ……ぉぇっ!」
押し寄せる吐き気で、目に涙が滲む。胃の中は空っぽなのに、喉が締めつけられるような感覚に襲われ、唾液と胃液が混じったものを吐き出すしかない。この症状が原因で私は体調を壊し、しばらく魔法学園を休んでいた。
──慣れなきゃ。この前世の記憶に、なんとか……。
私は自分にそう言い聞かせる。
しかし、それを「前世」と呼ぶには少し違和感があった。
今の私は、公爵家の嫡女クリスティーナ・エーレンバーグだ。私の「前世」であるメアリー・アンダーソンが同じ時間軸に生きており、「私」が二人存在している。加えて、「前世の記憶」は過去の記憶ではなく、これからこの世界に起こる「未来の記憶」だった。
──どうして私はメアリーではなく、クリスティーナ様の身体に戻ってきたんだろう……。
二つの記憶が私の中で交錯する。一つは、クリスティーナ・エーレンバーグとして過ごした現在までの日々。もう一つは、メアリー・アンダーソンとして歩んだ過去から未来への記憶。
前世のクリスティーナは、私──メアリーにとって、冷たく傲慢な女性だった。魔法学園の一年生・二年生の時には彼女との接点は殆どなかったが、三年生になってから、彼女は急に私に接触し始め、様々な警告をしてくるようになった。
私が彼女の婚約者であるレオンと親しくしていたことが原因であり、私自身に大きな非があったことは否めないが、それでもクリスティーナの私への干渉は異常だった。正直なところ、私は彼女が嫌いだった。
しかし今、クリスティーナとして生きてきて、初めて気付いたことがあった。
クリスティーナは、「偽聖女メアリー」が足元にも及ばないぐらい、真面目で純粋な人物だった。
クリスティーナの魔力は平均的で、特別な才能があるわけではない。それでも彼女は誰に言われるでもなく、夜遅くまで机に向かい、勉学に励んでいた。
『将来の王妃として、恥ずかしくない自分になりたい。平凡な私のせいで、レオン殿下に恥をかかせないようにしたい』
それが彼女が常に抱いていた思いだ。だからこそ、彼女は自分に厳しく、そして時に他人にも厳しく当たってしまっていた。それは、将来の王国を思うが故の態度だったのかもしれない。
クリスティーナが日々そうした努力を続けていた時、前世の私──メアリー・アンダーソンが、魔法学園高等部への入学を果たした。そして、「聖女」としての力を徐々に顕現させていった。
クリスティーナにとって、それはまるで空に突然現れた彗星のようだった。メアリーに誰もが目を奪われ、称賛し、期待を寄せた。メアリーは瞬く間に学園の中心となり、多くの貴族達の間で頻繁にその名が語られるようになった。
私がクリスティーナに転生して意外だったのは、彼女は最初からメアリーに敵意を抱いていたわけではなかったことだ。むしろ彼女は、聖女の力を持つ彼女を尊敬し、憧れすら抱いていた。
もしかすると、それはメアリーの「魅了」の影響だったのかもしれない。
しかし、時が進むにつれ、学園内の貴族達の間で、ある話が囁かれ始めた。
──第一王子レオンが婚姻する相手は、聖女メアリーこそがふさわしい。
噂が遂についにクリスティーナの耳にも届いたのは、魔法学園高等部三年生になって間もない頃だった。
噂を聞いたその夜、クリスティーナは誰にも会わず、部屋に閉じこもって、ベッドで泣き続けた。枕に向かって、何度も何度も拳を叩きこんだ。しかし、そうした悔しさや無力感に押し潰されそうになる一方で、彼女自身もメアリーの「聖女」としての力や、その明るく優しい性格を認めざるを得ないと考えていた。
そして、泣き明かしたその日の夜明けに、クリスティーナは一つの決意を固めた。
『私ではなく、メアリーさんこそが王国の王妃に相応しい。残念だけれど、レオン殿下も私ではなく彼女に惹かれている……。潔く自ら身を引き、レオン殿下の婚約者の座を返上しよう』
クリスティーナはその日、自分の決意を父親に相談するつもりで学園を休み、自室で静かに過ごしていた。そして、父親との面会を待つ間、泣き明かしたベッドの上で呆然と窓の外を眺めていた。
『……えっ? 何なの、これ?』
それは、窓の外を青い小鳥が横切った瞬間だった。
私──クリスティーナは、突然、メアリーとしての前世の記憶を一気に思い出した。そして、表層意識がメアリーに入れ替わった。
それがちょうど、一週間前のことだ。
──そういえば、前世で私にクリスティーナ様が冷たく当たり始めたのは、ちょうど高等部の三年生に進級した頃だった……。もしかして、あの時のクリスティーナ様は、前世の記憶を思い出した「私」だったの?
私はベッドの端に座り直し、窓の外に目を向けた。
時刻はもう午後だ。春の陽光が庭園を優しく照らし、色とりどりの花々が風に揺れている。きっとメアリーは、いつも通りレオンやその側近達と楽しく昼食を取ったり、魔法学園の庭園を散歩したりしているのだろう。
──前世の私は、クリスティーナ様にとても酷いことをしていたんだな……。
私は両手を胸に当てて、前世のクリスティーナに心から詫びた。
それと同時に、高等部の三年生に進級した春、ある人物が「前世の私──メアリー」に頻繁に接触してくるようになったことを思い出した。
──そういえば、ステイシア王女が私に近付いてきたのも三年生になった頃からだった……。もしかして、王女が「魔女の書」を手に入れたのもこの頃? だとしたら、もう時間がない。私──メアリーに全てを話さないと手遅れになる。「私」に、ステイシア王女に決して心を許さないように伝えないと……。
私は嘔吐に使ったボウルに静かに布をかけると、ゆっくりと立ち上がった。
足元が少しふらついたが、本棚へと歩み寄り、数冊の魔法書を手に取る。そして、机へと移動して椅子に腰を下ろし、内容を確認しながら、ある魔法が記載されている一冊の本を選び取った。
──「私」に会う時には、この魔法だけは絶対に習得していかないと……。
私は何回か魔法の詠唱を練習をした後、呼び鈴に指を伸ばして軽く振った。
澄んだ音が部屋に響く。ほどなくして、扉がノックされ、静かに開いた。
「クリスティーナ様。どのようなご用件でしょうか?」
扉の向こうから現れた侍女に、私は静かに告げた。
「今すぐに魔法学園に向かいます。制服への着替えを手伝ってください」
私の言葉を聞いて、侍女が驚く。
「既に魔法学園の授業は終わっていると思いますが、今から学園に向かわれるのですか?」
「そうです。魔法学園迎賓館に向かいます。そこで、メアリー・アンダーソンに会います。侍従長に連絡して、魔法学園に会議室の借用願いを出すように伝えてください。それから、メアリー・アンダーソンに、その会議室に来るように緊急の呼び出しを」
「かしこまりました」
侍女はお辞儀をして、すぐに部屋を出て行く。
ほどなくして、数名の侍女が綺麗に整えられた制服を抱えて戻ってきた。彼女達は慣れた手つきで、私の髪を整え、衣服を着せ替えていく。五分も経たぬうちに、私は魔法学園の学生としての姿に整えられた。
そこへ、別の従者が現れた。
「クリスティーナ様。馬車の準備が整いました」
私は軽く頷き、侍女達に愛想を振りまくこともなく、魔法書を手に取って部屋を後にした。
この身は公爵家の嫡女。前世とは異なり、従者に囲まれ、何もかもが整えられた生活。相手の都合に関係なく、大抵の人物をすぐに呼び出すこともできる。それに、高慢で尊大な物言いと振舞いが許される立場だ。
私は屋敷を出ると、玄関に横付けされた馬車に乗り込んだ。そして、自室から持ってきた魔法書を改めて開く。深く息を吸い、先程確認した最高難度の魔法のページに目を走らせた。
──今の私の魔力では、メアリーの「魅了」を完全に防ぐことはできない。でも、真実を伝えるまでは、「魔女の私──メアリー」に魅了で絆されるわけにはいかない。
私は軽く目を閉じ、静かに魔法の詠唱を始めた。
私は魅了の影響を防ぐため、自分自身に可能な限り強力な「魔法結界」を張った──。
◇ ◇ ◇
──ちょっと待って……。
私の眉間に皺が寄る。私は目の前の女子学生──メアリー・アンダーソンを鋭く睨みつけた。
今までもその姿を目にしたことはあったが、今日見る彼女はまさに「聖女」だった。柔らかな光を纏うような気配。澄んだ瞳。そして、何よりも恐ろしいのは、その存在が私の心を揺らすことだった。
──これが「魔女の魅了」の力なの? 前世では全く気付かなかったけれど、こんなにも強力な精神干渉だったなんて……。
強力な魔法結界を張っているにもかかわらず、私の心の奥底から湧き上がるのは、彼女を喜ばせたいという衝動ばかりだ。こんなにも強い影響を受けるのなら、一般の人々が魅了に抗えないのも当然だ。
私は前世の自分の「魔女の力」に驚愕すると共に、「もし魔法結界が無かったら」と考えて、背筋が寒くなった。
メアリーが不安げな表情で私を見つめる。
「あの……、クリスティーナ様。大丈夫ですか? ご気分が悪いのですか?」
彼女が私を心配して、そっと手を伸ばしてきた。
──だめ! この手で優しく触れられたら終わり! すぐに魅了に侵されて、私は彼女の虜になっちゃう!
私は反射的に、その手をパシっと強く弾いた。
「私に気安く触らないでっ!!」
「もっ……申し訳ございません!」
メアリーは驚きと戸惑いの入り混じった表情で、深く頭を下げた。
前世のステイシアの話では、魅了の影響を受けたとしても、その効果は長くて一日だ。しかし、彼女に真実を伝えるまでは精神干渉を受けるわけにはいかない。魅了で魔女の影響下に置かれた私は、伝えたいことを伝えられなくなる可能性が高い。
私は深く息を吸い、心を落ち着かせるように吐き出した。そして、険しい表情のまま、会議室中央のテーブルを指差した。
「……大声を出してしまって、ごめんなさい。まずは着席してください」
メアリーは覇気のない様子で頷き、テーブルに移動して静かに椅子に腰を下ろした。私も彼女の正面に座る。
私は彼女をじっと見据えた。心の奥に入り込もうとする「魅了」の侵襲に抗いながら、ゆっくりと口を開いた。
「本日はお呼び立てしたのは、急ぎでメアリーさんにお伝えしたいことがあったからです」
メアリーは顔を上げると、首を僅かに傾げた。
「伝えたいこと……ですか?」
「はい。ラインフィールド王国の将来に関する話です。心して聞いてください。実は──」
──あなたは将来、私の代わりにレオン殿下と婚姻を結びます。そして、ステイシア王女に騙され、誤った選択をして、この王国を滅ぼしてしまいます。
私はメアリーに対し、そう言葉を発したつもりだった。
「……あの、クリスティーナ様? どうされたのですか?」
私の口が動かない。いや、身体全体が凍りついたように硬直している。視線だけが、かろうじて動いた。
──息が……できない……! 筋肉が、何かに縛られている……! 心臓が締めつけられるように痛い……!
「ぅぁっ……。ぅぅっ……」
開いたままの私の口元から唾液が垂れ落ちる。顔が真っ赤に染まり、苦悶の表情が浮かんだ。そんな私を見て、メアリーの瞳が大きく見開かれた。彼女は椅子から立ち上がると、大声を出した。
「クリスティーナ様っ!! 大丈夫ですか!? 誰かっ!! 誰か助けてくださいっ!! クリスティーナ様がっ!!」
メアリーの叫びを聞いた数人の侍女と従者が、慌てて部屋に駆け込んできた。その瞬間、私の身体はふっと解放され、筋肉が元の状態に戻った。
私は粗雑に唾液を片手で拭うと、駆け込んできた侍女と従者を片手で制した。
「待って!! 何も話せていない!! 誰も入ってこないで!!」
私の叫び声を聞いた侍女達は足を止める。そんな私を、メアリーが心配そうに見つめた。
「先程のクリスティーナ様の様子は普通ではありませんでした。何か悪い病気が潜んでいるのかもしれません。一度、魔導医師に診てもらった方が──」
「ダメッ!! 今ここであなたに真実を伝えなきゃいけない!! もうすぐ──」
──ステイシア王女が、あなたから聖女の力を奪うために頻繁に接触してくる! 絶対に心を許さないで!
その言葉を発しようとすると、再び身体が硬直した。声が出ない。筋肉の制御を失った身体が、椅子から床へドサッと崩れ落ちる。受け身を取れない身体が床に打ち付けられ、激痛が走った。
「クリスティーナ様っ!!」
足を止めていた侍女達が駆け寄り、私の身体を抱き起こした。別の侍女が、魔法学園に常駐している上級魔導医師を呼びに走った。
──おかしい。これは偶然じゃない。前世の事実を伝えようとすると、何かの力が妨害してくる。……もしかして、これが女帝の呪いなの?
メアリーは私の言い付けを守って、私の身体には触れず、胸の前で両手を組んで心配そうに私を見つめていた。
私は床に倒れたまま、顔を青くしているメアリーに震える視線を向けた。
「……メアリーさん。あなたは……」
彼女に前世の真実を伝えようと、必死に口を開く。しかし、喉が焼けつくように痛み、声は一切出なくなった。
──あなたは聖女なんかじゃない。その力は「魔女」のもの。人々の好意も、優しさも、レオン殿下の愛情さえも、魔女の力「魅了」によって作り出された幻……。
それを伝えたい。それなのに、私の口は沈黙したまま、ただ開いているだけだった。相変わらず、唾液だけが口元から垂れる。
胸が苦しい。空気が足りない。肺が悲鳴を上げて、呼吸が浅くなり、意識が遠のいていく。
そして、私は悟った。
──この人生の私は、前世の『私』に真実を教えることが許されないんだ……。
メアリーが私を呼ぶ声が、どこか遠くで響く。しかし、その音も、やがて水の底に沈むように消えていった。
しばらくして、メアリーが侍女から私の身体を受取り、ギュッと抱えたのが分かった。彼女が「聖女」の回復魔法を唱えるのと同時に、私の身体が軽くなり、心が魅了に支配されていく。
──前世のステイシア王女の言葉は信じたくなかったけれど、魔女の魅了はなんて心地の良い魔法なんだろう……。メアリーと一緒にいられて、とても嬉しい……。もう前世なんて、どうでもいい……。
私は彼女の腕の中で、静かに瞼を閉じた。語ることができなかった真実を胸に抱いたまま──。
◇ ◇ ◇
私はメアリーの腕の中で眠りに落ちた後、侍女によって魔法学園の医務室に運び込まれた。
そして、私を身体を診察した上級魔導医師の診断結果は、予想通りだった。
私の身体には何の異常も見つからなかった。「睡眠不足による一時的な神経過敏」。つまり、日々の心労による心身衰弱だそうだ。
しかし、これは単なる疲労ではない。前世の記憶を語ろうとした瞬間、何かが私を止めた。身体の硬直は、その見えない力による妨害だ。
私は結局、メアリーに何も伝えられなかった。私の前世の記憶にある王国滅亡の真実は、今だ私の心の中にしか存在しない。
「さて、どうしようかしら……」
魔法結界を張っていたお陰か、医務室で休んだこの数時間で、メアリーの魅了の影響はほとんど消え去ったようだ。
ただ、日が暮れたというのに、彼女はいまだに会議室で私を待っているという。私が彼女を呼び出した手前、用件を何も伝えないわけにはいかなかった。
とりあえず私は「私の婚約者であるレオン殿下には近づかないように」というそれらしい内容を書面に書き、侍従長を通じて別室のメアリーに渡した後、帰宅してもらった。「真実」を書面に書こうとも思ったが、今度は手が動かなくなる気がした。
私は一人、医務室のベッドで上半身を起こし、窓の外に目を向けた。
日はすっかり暮れ、蝋燭の光の薄暗い部屋の中、差し込むのは月光だけだ。
──私はどうして、クリスティーナ様に転生したんだろう……。
悪魔の気まぐれ?
神のいたずら?
その答えは霧の中だ。当事者である私にさえ、知ることはできない。しかし、前世でステイシアから聞いた「百年に一度の魔女」の話を思い出した時、この不可思議な転生の理由が想像できた。
──女帝の呪い……。
魔力凝縮用の魔女メアリーが死ぬことで「魔女帝国再興の夢」が潰えるのなら、女帝がそれを許すはずがない。彼女が残した呪いは、あらゆる秘術を発動させて、メアリーの魂をこの世界に引き戻すに違いない。
古代にそんな魔法が存在したかどうかは分からない。
しかし、もしそれが存在するのなら、女帝の期待を裏切った私は「魔女」としての資格を失ったのかもしれない。そして、今回はクリスティーナとして、前世の「私」が死なないように補佐をさせられるのかもしれない。
私はベッドの上で両手を広げ、その手のひらをじっと見つめた。
──もし私がこのまま何もせず、メアリーがレオン殿下と結婚したら、前世と同じように王国が滅ぶのかな? メアリーが魔女帝国を再興せず、死を選んだらどうなるんだろう? その時、私はまた時間を退行して、別の誰かに転生するのかな?
私は太腿の上に置いた両手をギュッと握りしめ、拳を作った。
──でも、そんなことはどうでもいい。私は、あの愚かな王女のせいで王国が滅びるのを黙って見ていることはできない。ラインフィールドの人々を救えるのなら、私はそのために動く。たとえ、自らが命を失ったとしても……。
私はラインフィールド王国の運命を変えるため、行動を起こすことにした──。




