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ぬくもりの誓い

作者: 秋葉竹



やさしい笑顔を

待ち望んでいる

ちいさなとてもちいさなともしび

として

すこしでもあたためてほしくて



朝おきると

チュンチュ、雀の鳴くのは

まだ眠ったままの

この街の

いちばん底にながれる冷たさをしっているから


自転車がどこかへ疾り去る

その背中に手を伸ばしそうになり

ためらって手を引っこめる

どんな顔をしてこいでいるのか

いまはまだ汚れるまえの空気を切って


世界を変える情熱なんて

どこに燃えているのだろう

知らないまま生きてきた

ほんとうはむかしみたことがある

細い勇気をすこしずつ燃やして生きてきた


でも

そんなふうにいつも心を殺すのは

すごく汚れてゆくことにも想えてしまって

たとえばそれがあだ花でも

花を一輪心に挿していたいんだと夢みた


美しいものなんて

なにもない世界に

美しさを

創りたいってまるで夢を超えた夢を

語ってくれたむかしの君


夜に流されて

水飴みたいな幻想の街を

溺れながらも泳ごうとした

みっともない君の

そこに惹かれてしまった


それはなんて愚かな

甘ったるい慕情だったろう

君の澄んだ瞳も柔らかな頰も暖かな唇も

まるで私のいちばん寒い心の地下室に

ボッと音が聴こえるともしびの



光を

灯してくれた

君にどれほどのありがとうの気持ちを

持ち持ちつづけても守る誓いがある

絶対に忘れないぬくもりの誓いだ










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