表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あたたかな公園  作者: 如何敬称略
少女は見えていない
1/14

残り物

僕は置いてきてしまった。


僕は和山礼(わやまれい)

春から地元の公立高校に入学した。

趣味は漫画を読むことくらいしか無いぱっとしない性格。

中学校のときから人付き合いは苦手で、結局少なかった友達は遂に離れ離れになってしまった。

入学してから当分、席は名簿順だから必然と教室の隅にいて、その上、静かな僕はきっと幾人かのクラスメイトにも認知されていないだろう。

そんな生活を荏苒と送っていた。

勉強は多少忙しくなったけど、そこまで苦労もせず。

友達が少なく、やることがこれと言って無い僕の休日は、漫画を読むくらいしかすることが無かった。


入学して三週間が経ち、早くもそんな休日に飽きが来ていた。

不運にも、小学校から休日でも早起きする習慣がついていて、それが余計に時間の流れを遅く感じさせていた。

朝からだらだらと漫画を読んで、ちょうど一冊が読み終わった。ふと、部屋の掛時計を見ると11:40。家から出ずにだらだらしていただけだが、お腹が空いているようだった。昼ごはんを食べようとリビングに行くと父がテレビをつけながら気怠げに新聞を読んでいた。最近、人事異動により仕事がまだままならず、疲労が溜まっているらしい。なんとなく、一人で昼ごはんを食べようと思った。


4月下旬は比較的過ごしやすい時期。だが、インドアな僕にとってはきれいに晴れている今日はとても憂鬱にさせた。近くのコンビニに寄り、菓子パンを二個と麦茶を買った。店の外に出て、家に帰ろうと思ったとき、ふと頭を公園が過ぎった。コンビニの近くには公園があった。保育園の頃に母と一緒によく遊びに来ていた公園。長いこと行っておらず、少し気になった。それになんとなく、このまま家に帰ってまた漫画を読む気にもあまりなれなかった。


家とは反対の方向に行き、1つ目の角を曲がると、公園がそこにちゃんとあった。10年以上来ていなかったが、その様子はほとんど変わっていなかった。強いて言うなら、思っていたよりも小さく感じた。地面がえぐれて、保育園児には乗りづらく、母に手伝ってもらって乗っていたブランコも、今乗ると地面を削ってしまうだろう。近くの家に住んでいる週替りの「友達」と鬼ごっこをしていた遊具もだいぶ小さく、そしてすこし古く感じた。


懐かしさに心が童心に戻るようだった。小さな公園を一周すると、買ってきた菓子パンを食べるべく、屋根付きのテーブルのところへと足を向けた。


そこには、

凸凹になった木製のテーブルと

屋根の穴から差す日光と、

そこにはあまりにも不釣り合いなほどに着飾った少女が居た。

初投稿失礼します。。。

誤字脱字等々、あったらすみません。。。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ