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第二話 武器屋にて

 王都アトミアにいる"ニッカ"と言う人物に会いに街へやってきたカイリだが、まずは装備を整える為武器屋に入る事にした。

コウシは生前、カイリに梨の栽培方法の他に基本的な剣術・槍術・弓術を教えていた。元々運動神経は悪くなかった為、現在はそこら辺の盗賊が2〜3人かかってきても死にはしない程度の実力がある。

(1番しごかれたのは剣術だったな。使うなら剣にしよう)

そう思いつつ店内を見て回っていると、地下へ続く階段がある事に気付き、

「地下には何があるんですか?」と店主に尋ねてみた。

「あぁ……地下には客から買取したはいいが古いものや曰く付きのものが置いてある。 どれも店には置けないガラクタばかりさ」

曰く付き……何故かその言葉に惹かれ、店主に断りを入れて地下に降りる。


 「……確かに、上の階で売ってるものとは天地の差だな……」

よく磨かれて展示されている上の階の武器とは違い、錆び付いたものや埃を被っている武器が乱雑に置かれている。

それでも掘り出し物があるかと思い10分程物色していたがめぼしいものは無い。

諦めようと上に続く階段に足を掛けた時、頭に何かがぶつかった。

「――っ……こんなとこに無かったはずなんだけど……」

よく見るとそれは剣の柄だった。

手に持ってみると一瞬パチッと静電気のようなものが走る。

ただそれは一瞬の事で痛みは特に無いので特に気にならなかった。それにこの剣はそこら辺に置かれている汚い武器より状態が綺麗だ。

つい最近に手入れされたものなのだろうか。ただ、刀身は鈍く暗い色をしており若干赤みがかっている。

「まぁ、最初はこれでいいか」


 「あの、これがいいんですが」

カイリが地下から戻り、先程の剣を渡そうと店主に見せた時店主が驚いた口調で、

「あ!?お前それをどこで!?」

と声を荒げてきた。

「それはな、所謂"呪われた武器"だ。 前所持者が酷い死に方をした際、稀に魔力が怨念として武器に宿る事がある。 それを他の者が手にした時、そいつに災いが降りかかるんだ。 その中でもソイツはとびっきりヤバい曰くがあるから桐の箱に閉まって地下の屋根裏にしまったはずなんだが……」

「……とにかくソイツはやめた方がいい。 それに、"呪われた武器"は前所有者と近い魂じゃないと物は切れねぇ。 何故かは分からねぇがな。試してみるか?」

「やってみます」

カイリは店主と共に店の裏口から出て裏庭に向かう。

裏庭の中央には普段試し斬りに使われているであろう木製のカカシが立っていた。

「さぁ、その剣でカカシを切ってみてくれ」

店主からそう言われ、カイリは構える。

思い切り振り下ろすとカカシに当たった感触はしたが接触音が鳴らず風切音だけが聞こえてきた。

カカシに変化は見当たらない。

やはり"呪われた武器"だから切れなかったのだろうか。

「店主さんの言う通り切れないみたいです。 残念だけど他の探すか……」とカイリは諦めて店に戻っていった。

「まぁ、当然だわな。」

店主もカイリに続き店に戻ろうとカカシの横を通った時、カカシが斜めに裂け地面に落ちた。

「!?」

店主はその見事なまでの切り口を見て更に驚愕する。

「……信じられない……この剣は絶対切れないはず……あいつ、まさかあの剣との絆が……」

カイリが改めて店内の武器を探し始めていると店主が裏庭からなんとも言えない表情を浮かべて戻ってきた。

「しっくりくるものが中々見つけられなくて……長居してしまいすみません」と謝罪する。

すると店主が、「……この剣……名前は夜隴(よろう)と言う。 欲しいなら研ぎ直してやるがどうする?」と言ってきた。

カイリは実際にはカカシを切れなかったが、この店で1番身体に合った剣が、その夜隴(よろう)であった。

「切れなかったけど使い心地は良かったでお願いします。」

新しい武器を手に入れるまではとりあえずその剣を使っていこうと思った。

「因みにこの剣の金額は――」

「――タダでいい。 研ぎ終わるまで向かいの防具屋と雑貨屋に行ってると良い。 出来たら呼びに行く」

これはラッキーとカイリは店主にお礼を言い、武器屋を後にした。


向かいの防具屋では鉄の小手と鉄の胸当てを購入し、雑貨屋で回復薬5個と煙玉3個を購入。

程なくして武器屋の店主が研ぎ終わった事を伝えにカイリの元へ来た。

2人は武器屋に戻り、鈍く光る赤黒い剣夜隴(よろう)をカイリに手渡す。

「1つだけ再度忠告しておく。 この剣は呪われている。 お前にどんな結末が待っているかは分からんが、この剣を持っている限り楽な死に方はできん」

店主の言葉にカイリは固唾を飲んだ。

店主に分かりましたと返事をして、最後に1つ質問してみた。

「店主さん。 "ニッカ"と言う人物を知ってますか?」


「"ニッカ"?知らね…………いや、思い出した。"ニッカ"って言や、この国の王の名だ」


プロフィール紹介③


名前:ミラ・フルフィウス

性別:女

年齢:20歳前後の見た目

見た目:腰まで伸びた黄金色の髪の美女。

魔法:不明

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