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第0話 プロローグ

初投稿です。


拙い文章ではありますが、是非読んでみて下さい。

――空から落ちている。


 左目は開かず右肩に見える翼は黒い煙を上げて燃えている。

街は炎に包まれ瓦礫の山と化しているが、不思議と人の悲鳴や叫ぶ声は聞こえない。体のあちこちに痛みがあり、動けずただ真っ逆さまに落ちていた。


地面に激突する瞬間彼は叫ぶ。


「まだ……まだ終わってないっ!」



「……リ ……ろ」

「カイリ起きろ、朝だぞ」

「――っあ……おはよう……」

夢だったのか……――。

朝の日差しが窓から差し込み、早朝だからか外は薄く霧掛かっていた。

育て親であるコウシに起こされ、先程の悪夢で軽い頭痛を起こしていた青年、カイリ・アフラドミリアは覚束ない足取りでテーブルに向かう。

「今日はお前がこの家に来て6回目の記念日だ。 今日は農園に来なくてもいいんだぞ」

コウシは農夫である。今2人で暮らしている山小屋から少し歩いた所に梨の農園を開いていて、カイリは毎朝その農作業を手伝っている。

「いや、手伝うよ。 おじさんと一緒に開発した黄色い梨が今日収穫出来そうなんだ」

と席についたカイリが言い、「……そうか」とコウシが答えた。

「収穫が終わったら王都アトミアに行って梨を売った帰りに買い物をしてきてくれ。 ……その後お前に話たい事がある」

いつもと違うような感じで言うコウシにカイリは少し戸惑いながら「う、うん。 分かった」と答え、コウシから目の前に置かれた朝食のスープを口にした。

カイリはこのスープが好物だ。一見何の変哲もないクリームスープだが、野菜やベーコンの程良い塩気の中にほのかな甘みを感じられる繊細な味がする。

ああ、相変わらずこのスープだけは美味しすぎるなぁ。他の料理は全然なのに――。と思いながら食べていると、向かい側にコウシが座りスープを口にした。

「珍しいね。 朝一緒に食べるなんて」

「……そうだな」

やはり今日はコウシの様子がいつもと違うと思ったカイリだがその事は触れず、食べ終えたので食器を片付け、玄関前に掛かっている上着を羽織り外へ出た。


 コウシより一足先に農園へついたカイリは成っている梨を持ち上げ、手に持ってみる。朝の霧のせいで梨に水分が付着しキラキラと輝いているように見えた。

それから梨を収穫していき、1時間程で収穫できた。

山小屋から王都まではそれ程遠くない為、収穫した梨を荷車に乗せ、山道を下る。


――王都アトミア――

かつてはこの世界で1番栄えていた国であったが、3代前の王から徐々に衰えてきており、今は犯罪や飢えが多い国としてあまり評判は良くない。

特に現在の王には、悪魔と契約した・気が狂ってしまった等の黒い噂が絶えない。


街についたカイリは梨を売ろうと出店の準備していた時、少し先にあるの裏路地から微かな悲鳴が聞こえた。ただ周りの人には聞こえていないようで、裏路地の方を見ようともしない。

カイリは気になったので様子を見に行くと、黄金色の髪色をした少女を、黒いマントに身を包んだ大男2人が行き止まりの壁に追い込んでいた。

「もう逃げられんぞ。 大人しくしていれば怪我はしない」

「多少痛い目見た方が大人しくなるんじゃないか?」

それもそうだと納得した大男の1人が、さらに少女へ詰め寄りながら左手から氷のナイフを生成し、前方の少女へ刃先を向けた。

「氷の魔法か。 早くなんとかしないと」


――魔法――

人は誰しも生まれながらに魔法が使える。

魔法の在り方は人それぞれだが、大まかに2種類に分けられる。

①体内の魔力を消費して使う魔法

節約して発動する回数を増やす事や、魔力全てを使って広範囲又は高威力で発動する事が可能。ただ魔力が尽きれば比例して体力も尽きてしまう。

②回数の制限がある魔法

魔力を持っていないので使用回数が決められている。残りの回数が全て無くなっても体力は尽きない。回数の回復は人それぞれ違う。


パンッ!パンッ!

「ちょっとすいません! 何やってるんですか?」

カイリは手を勢い良く叩き、大声で大男2人に呼びかけ

ながら近く。

「なんだ貴様は。 邪魔をするなら殺すぞ」

「いやいや、コイツは死にたいらしい。 この女の前で殺せば言うことも聞くだろう」

ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべながら1人の大男がカイリに近づこうと足を踏み出した瞬間、カイリは一気に駆け寄り大男のフードの中に両手を入れて耳を塞いだ!

「同時再生!」

カイリの掛け声と共にパンパンと音がなり、大男は「ギィッ!!」と短い悲鳴を上げ倒れ込んだ。

「おい! どうした?!」ともう1人の大男は叫んだが、カイリは倒れ込んだ大男の顔面を蹴り上げる!

骨の外れた音なのか割れた音なのか、ガギャッと言うなんとも嫌な音が響き、大男は鼻血を吹いて倒れそのまま失神した。

「……貴様……ここから生きて帰れると思うな」

大男が両手で氷を生成し、形作っていく。数秒もしないうちに氷は両手剣となり大男に握られた。

「殺してやる!!」

大男がカイリに向かって突っ込みながら両手剣を振りかぶってくる!

振り下ろされた刃はギリギリで避けたカイリの髪の毛を掠めて空を切った。

大男はすかさず次の攻撃の体勢に入り、カイリに突っ込む!

大男が振りかぶった瞬間、

「多少痛い目見た方が大人しくなるんじゃないか?」

と横から倒れているはずの大男の声が聞こえた。

「――え?」と大男の手が一瞬止まった隙をカイリは見逃さなかった。

思い切り大男の顎目掛けて拳を振り抜く!

顎を撃ち込まれた大男の脳は激しく揺れ、泡を吐きながら膝から崩れ落ちた。

「――ふぅ。 なんとか上手くいったな」

今回はたまたま上手くいったが、次はそうはいかないかもしれない――。咄嗟の事ではあったがノープランで行ってしまった事を反省していると、

「あっ、あの……ありがとうございました」と、少女が初めて口を開いた。

「いや、礼なんていりません。 それより怪我はありませんか?」

「いえ、ございません。 貴方のお陰で命が救われました。」

それにしてもなんて綺麗な声なんだろう――。とカイリの頭の中には古き良き故郷の風――の様な懐かしさに似た感覚を味わっていた。

「怪我が無くて良かった。 僕はカイルス・アフラドミリアって言います。 皆にはカイリと呼ばれてます」

「申し遅れました。 私はミラ・フルフィウスと申します。 出会えて光栄です」

そうして2人の自己紹介が終わると、カイリが先程の件について聞く。

「ところでコイツらは一体誰なんです?危険だと感じて思わず気絶させちゃいましたが……」

「この者たちは異国の兵です。 恐らく私を拉致し、身代金を請求するつもりだったのではないかと思います」

「身代金?」

「私は……名ばかりですがこの国の王女ですので……」と聞いて驚いたカイリは咄嗟に、

「えぇ!?そうだったんですか!? 今までの無礼は大変申し訳ございませんでしたっ!」と土下座する勢いで頭を下げた。

「あ、頭を上げて下さいっ!貴方は私の命の恩人です!」

「それにしてもアフラドミリアさん。 貴方の魔法は一体?――」

「カイリでいいです。 僕の魔法は"録音"って言います。 3回まで身体の一部に聞いた音を録音出来て、任意のタイミングで再生が出来るだけのショボい魔法なんです。 1人目のコイツは最初に手を叩いた音を両手に録音して、両耳に直接音を再生しただけです。 2人目は切られる前の髪の毛に録音してあった声を、切られて散らばった後に再生したんです。 違う所から気を失っているはずの奴の声がすれば一瞬身体が反応してしまうと思ったのですが……思惑通りでした」

「……へぇ。変わった面白い魔法ですね」

そうこう会話しているとカイリは出店の準備中だと言う事を思い出した。

「すみません。 もうそろそろ戻りますので、ミラ王女様もお気を付けてお戻り下さい」

「私もミラと呼んで頂いて結構です。 近いうちにまたお会いしましょう。それでは、また」

別れの挨拶を済ませ、ミラが表通りに出るまで見送っていたカイリだったが、1つ聞き忘れた事があった。


「そう言えば、そもそもなんでこんな所にいたんだろう……」


プロフィール紹介①


名前:カイルス・アフラドミリア

性別:男

年齢:不明 見た目は18歳前後

見た目:

・黒髪で端正な顔立

・どことなく少年ぽさがある

・普段は動きやすいように7部丈のズボンとブーツを履いている

魔法:録音 回数上限系

・身体の一部に音を録音し、任意のタイミングで再生出来る。

・今は3回が上限

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