ユキの手記 魔力操作の訓
・配下の育成において、必要な物事と目標。
最終的な目標は、配下全員が僕の足元程度の力を持つ事。
その上で最重要なのは操魔力だ。
操魔能力が全くの0からスタートする事を想定し、段階的に施工する育成プログラムを作成する。
【ステップ1】オド感知
操魔力を高める上で、最も重要且つ初歩のポイント。
ーーオドの操作。
体内に存在する魔力。オドを感じ取るのがステップ1の目的。
何かしら特別な能力を持たない限り、オドを感じられない者に魔法は使えない。
オドを感じるには、ひたすらに己の内と向き合い瞑想し、体内を循環する魔力の流れを感じ取るしかない。
※ここに才能の差は存在しない。必要なのは経験のみ。
※裏技的な方法として、魔力の感知器官である魂魄近傍に魔力を流してみる方法がある。
風が吹けばそうと分かるように、これならば誰でもオドの流れを感知可能。
多くの場合は、師が弟子の体内に直接オドを送る事で感知の手助けにしている模様。
尚、他人のオドは場合によっては猛毒になり得るので、施工する場合は細心の注意が必要。
【ステップ2】オド操作
オドを感知したら、次はオドの操作。
そもそもオドと言う物は本来、手足と同じ物。自在に扱えて当然の力。
故に、一度感知出来れば、動かす事自体は案外簡単だろう。
慣れるまでは精神の消耗を伴うだろうが、慣れてしまえば呼吸するのと同じ様にオドを操れる様になる。
※多くの場合、オドは手足の様に使われるが、魔力はあらゆる物質性質の根源なので、量さえあれば不可能は無い。
魔力を操る者の意思が、オドの力を抑制してしまっている物と推測。
※オド操作は操魔力の第一歩であり、それはやがて仙術に通ずる。
ただひたすらにオド操作を鍛え上げる事でも、十分に強くなる事は可能である。
【ステップ3】マナ感知
オド操作の次は、マナ感知。
オドよりも遥かに遠い位置にあるマナは、その実オド操作が出来れば感知するのはそう難しい事では無い。
オドを体外へ放出すれば、オドとマナが混じった強い流れが発生し、それをオドを通してある程度感知出来る。
後は、如何にマナの流れを感知出来るかが、感じ取れる距離の差となる。
オド操作。マナ感知。これが操魔力の初歩にして究極への一歩。
※オドを波状に放つ事で、知覚範囲を広げる手法がある。これを訓練に使うべし。
【ステップ4】マナ操作
マナ操作はオド操作の延長であると同時に、非常に困難な壁であるとも言える。
オド操作とマナ操作では、難易度が段違いなのだ。
オドを操作出来たからと言って、舐めて掛かってはいけない。
オドは固有の属性魔力なので、動かすのは極簡単。
対するマナは他属性の魔力なので、マナを操作すると言うのは他人を意のままに操る事に等しい。
オドを手足の如く動かせても、マナを動かすのには相応の修練が必須。
※マナ感知の要領で体外に放出したオドを操作する訓練を行えば、効率的なマナ操作の習得が可能だろう。
ステップ2と3の間に、オド付与の訓練を入れるべし。
以上を持って、操魔術の初歩とする。
※オドを操り体の一部に集めて肉体強化をする事を『操気法』と言うらしい。
また、オドを体表に集めて防御力を上げる事を『魔纏術』と言い、武具に込める事を『武技』または『武闘術』と言う。
オド操作、オド付与、オドの体外操作、其々の訓練に使えるので、これらを取り込んだカリキュラムを組む。
この技術は初歩も初歩なので、特に秘匿する必要は無い
一般のマレビトやその他に向けて、広く開放するのが良いだろう。
授業料は要市場調査。





