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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第二節 遺跡の攻略

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第13話 ワンワン大行進

第三位階上位

 




「……ん……ふぁ」



 朝、目が覚めて伸びをする。

 時刻は日の出前、今日もぼちぼちやりますかね。


 朝の雑事を終え、昨日食料を補充したので昼食と夕食も作り、早速ゲームにログインする。

 あまり健康とは言えない生活なんだけど、どうしてか体の調子が良い。謎だ。



 ログインし瞼を開くと、毒々しい紫色の蜘蛛が大きな蜥蜴を拘束して毒を流し込んでいる凄惨なシーンを目撃してしまった。


 他方では、大きな蜥蜴よりちょっとだけ大きい蜥蜴が、大きな鋏を持つ青っぽい色の蟹を咀嚼している。


 また一方では、金属光沢を持つ蟹が大きな蝙蝠の首を切り落としており、その近くで、赤黒い色の蝙蝠が蛙から何かを吸っている。


 蛙もテイムしておこう。趣味で。



 ふと、何かに手足を揉まれた。

 デカスラさんが僕が起きた事に気付いたらしい。ムニムニと揉み返しておく。


 夜通し狩りをしていたからか、新入り達や、うさーずは動きに精彩が無い。



 一応進化出来るか確認した所、ネズくんだけ進化出来る様だ。


 確かに、一度進化したとは言え大きさは野生の兎と同じくらい、これではお話しにならないと言う物。


 進化候補は、ヒュージマウス、ブラックマウス、スティールマウス、マウスメイジ。

 名前から考えるに、巨大鼠、黒鼠、盗鼠、魔法使い鼠、の四択だ。


 黒くなれば闇属性に適性が付くだろう。魔法使いなら何かしらの魔法が使える筈だし、なんだったら知能もその分上がると思われる。


 まぁ、ネズくんは趣味なのでこのまま大きくなって貰うけどね。





 地上へ出た、今日は皆、お昼後くらいまで本の中で眠っていて貰うつもりである。


 ウルルやデカスラさん、スラさんにゴーレムさんはまだまだ元気そうだったが、全員纏めての休憩にする。


 本当に元気なのは、今しがたテイムしたケロちゃん(・・・・・)とずっと寝惚けているうさちゃん(・・・・・)の2匹である。

 


 今日僕が向かうのは南南東の遺跡。古い書物によると、其処には、セイトの剣やユウミの杖と同じ物がある。筈だ。


 それを確認、あわよくば入手する為に行く。



 南門を抜けて草原にでた。


 ここでは少し前まではたくさんのプレイヤーが犬を狩っていたが、今は少数の初心者プレイヤーをちょこちょこ見掛けるだけとなっている。


 草原に出る犬の数は、短期間で一気に駆逐されてしまったせいで大きく減少している。


 だが、ワイルドドックの森とプレイヤーが呼んでいる森には、まだ多くのワイルドドックが生息しているので、テイム出来ないと言う心配は無い。



 目的地は、この草原から南西に進み、浜辺に沿って少し。崖と森の間にある緩やかな坂を延々と歩くと見えてくる。岬の上に立つ遺跡だ。



 陽光が燦々と照らし、ピクニック日和と言った所だろうか?





 進む事長時間。空腹度の回復の為に蟹をむしゃむしゃ食べつつ歩いている。


 今まで特にハプニングもなく、魔物の襲撃も無いまま坂を登っていたが、ついにハプニングに遭遇したらしい。



 プレイヤーはワイルドドッグの森と呼んでいるが、この森の正式名称は『流星の森』。ここら一帯は全て流星の森だったが、それを拓いて作られたのがルベリオン王国だ。


 近くにある山々は『流星山脈』と呼ばれており、その所以は童話『星降る山と悲しみの龍』等に描かれる通りである。


 つまり、ここから見える山の上には星を降らせる龍がいる。調べに行くのなら隕石を防げるくらい強くなってから行くとしよう。



 さて、(くだん)のハプニングだが。その流星の森から、此方へ向かって複数の足音が近付いて来ているのだ。



 十中八九魔物。ワンワン大行進なのだろうが、問題はその先頭を突出して駆ける重い足音だ。


 今の僕の聴力だと、数が多過ぎて詳しい数は分からないし、状況も分からないが。


 取り敢えず危なそうな事は分かる。接敵まで後……今?



はうひほふ(カルキノス)



 そう呟いた瞬間、森を掻き分け飛び出して来たのは大きな黒い犬。



 ターゲットは僕。


 森の中から視認出来たとは思えないので、匂いで見つかったんだろう。

 消臭のレベルが高ければ嗅覚が強い魔物にも見つからない筈だが……あぁ、(これ)か。



 僕の首、と言うより頭を噛み砕こうと飛び掛かって来ているデカワンワン。



 大きく開いた口には鋭く光る牙がズラリと並びーー



「そいっと」

「ギャン!」



 左手で首を鷲掴みにすると、半回転して地面に叩きつけた。



 飛び掛かる勢いに遠心力を乗せられて地面に叩きつけられたデカワンワンは、ゴブッと吐血したが、其処まで大きな傷は無い。


 手加減したからね。


 そのまま首を握る手に力を込める、ミシッと嫌な音が聞こえた気がした。

 追い討ちとばかりにスキル、威圧を発動させる。



「『下位契約(テイム)』」



 従わないのならこのまま(くび)り殺してやる、と。




 果たして——



「クゥーン」



 テイムは成功した。



命令(オーダー)、統率せよ」

「ワォォーーーン!!!」



 テイムした直後に命令する。


 テイムした理由は簡単で、犬の大群を相手にするのが面倒だったからである。



 目論見はうまく当たり、森の中からぞろぞろとやって来たワンワン軍団は僕に攻撃してこない。




《《【探索(フィールド)クエスト】『野犬の森の長』を『匿名』がクリアしました》》



《【探索(フィールド)クエスト】『野犬の森の長』をクリアしました》



《《


探索(フィールド)クエスト】

『野犬の森の長』


参加条件

・ボスと遭遇、戦闘する。



達成条件

・ボスを討伐する。



失敗条件

・ボスを取り逃がす。



達成報酬


参加者報酬

・スキルポイント5P



全体報酬

・フィールド制限解除



》》





探索(フィールド)クエスト】

『野犬の森の長』


参加条件

・ボス『グレータードッグ』の群れと遭遇、戦闘する。



達成条件

・ボス『グレータードッグ』とその配下『ワイルドドッグリーダー』『ワイルドドッグ』を殲滅する。



失敗条件

・ボス『グレータードッグ』を取り逃がす。



達成報酬


参加者報酬

・スキルポイント5P



参加者貢献度ランダム報酬

貢献度100%

・スキル結晶『統率』×10

・スキル結晶『連携』×10

・スキル結晶『指揮』×10



エクストラ評価報酬

単独戦闘

圧倒勝利

ボスの進化個体『グレーターブラックドック』の捕獲

ボスの群れの支配

・スキルポイント18P

・スキル『支配』



全体報酬

・フィールド制限解除




 また何かクリアしてしまった様だ。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
― 新着の感想 ―
なんかもう無双系だぁね
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