表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十節 幽幻の森の攻略

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

384/1524

第2話 ダンジョン作り

第六位階上位

 



 15日目、朝。


 いつも通りの雑事をこなし、アナザーを出来る状態に整えた。


 今日は1日中晴れ、暑くなりそうだ。



 タクメールを確認する。



 タクとアヤ、セイト、アラン達は、昨日の間ずっと迷宮探索をしていたらしい。


 森、海、火山は船で探索出来たが、洞窟はそうも行かなかった。

 その上、鍵となる獲物がいるエリアを回る必要があったので、障害物の無い空でも結構時間が掛かった様だ。


 魔物の討伐自体は、武器の能力が判明した為に容易く済んだらしい。


 やはり召喚系の能力は強力だった。

 マヤの持つ結晶大王蟹の杖から出る精霊結晶蟹(クリステア・クラブ)は、レベルが推定250。


 他の試練の武器もそれに迫る性能だ。


 それはそれは簡単に殲滅出来たらしい。


 そんなこんなで、今日は雲と奈落の二箇所をクリアするらしい。

 簡単に殲滅出来るのだろう。



 他のプレイヤーの進捗はと言うと、相変わらずの様だ。


 トップクラスで34以下。

 ボリュームゾーンは28周辺。

 下位プレイヤーや生産職は20〜26くらい。


 タク達は、概ね40〜42と言ったところだ。



 現在のプレイヤー達の主な攻略場所は、北の森と西の森。


 特に、西の森は妖精達が居なくなったので、今まで存在していた濃霧が無くなり、プレイヤー達でも探索を出来る様になったのが大きい。


 殆どのプレイヤーは、しばらく西の森に掛り切りになるだろう。



 タク達に掲示板へ鍛錬島の情報を提示する様に指示しておく。

 今日の昼までに提示すれば、早ければ今夜中に人が多くなるだろう。



 ではログイン。





 目覚めた場所は、拠点の島(スノー)の転移門広場。


 誰憚ることも無いので、そのままのリッドの中である。



 さて、本日のやる事だが、先ずは西のダンジョンを初心者向けに改修する。


 それが終わったらスポナー捜索に行かせていた子達を回収し、スポナーを集める。

 良い物があれば、王都に迷宮を作って兵士やプレイヤーの強化をしよう。


 昼以降はレイーニャが復活するので、レイーニャ配下の精鋭猫ちゃんズと、それ以外のにゃん拠街の猫ちゃんズを支配下に置く。



 他雑事もぼちぼちこなして行こう。



 転移門を使用して鍛錬島へ転移し、西の迷宮迄の道のりをスライムのままのリッドに乗って移動する。

 乗ってと言って良いのかいまいち微妙な所だが、今日は急ぐ事も無いのでスローペースで行こう。


 ゆっくりリッド便に乗りつつ、やる事は一つ。



 ——迷宮の作成だ。



 とは言え、此方の迷宮をプレイヤー育成の為の迷宮にするつもりは無い。

 何故なら、出来ればプレイヤー達には王都に留まって欲しいからだ。


 その為には、王都に作る迷宮を鍛錬島よりもずっと旨味のある迷宮にしなければならない。


 西の迷宮はその為の練習と実験のエリアにする。


 適当に作り込んで出来た成果を、王都の迷宮に導入するのである。



 さて、どんな迷宮にしようかな?






「……よし、取り敢えずこれで良いかな」




 迷宮の出入口にて、迷宮を弄る事しばらく。

 ある程度満足の行く迷宮が完成した。


 まぁ、一層のみであるが。



 たった一層であっても、その実広大であり、容易くはクリア出来ない仕様になっている。



 その一層には、全部で10のエリアがあり、それぞれが適度な困難を持った空間になっている。



 例えば、崖を登らなければ進めないエリア。

 其処にはビックバットなどの蝙蝠系や、『キラーモール』などのもぐらさん達がおり、登攀を大いに邪魔する仕組みとなっている。


 崖の内部には『ジャイアントモール』と言う巨大なもぐらさんがいて、時折崖から手を突き出し、巨大で鋭利な爪で探索者を貫く。



 例えば、池を渡らないと進めないエリア。

 其処は、『イエロートード』と言う強い酸を持つ蛙と『ブルーシザー』と言う青い蟹達が泳ぎを邪魔する。


 池の底には『ブルーベリルクラブ』と言う一際強いのがおり、気が向いたら探索者の腹部辺りをばっさり切断する。



 例えば、胸丈の草が繁茂するエリア。

 此処は、普通のゴーレムよりも強い『オールドロック』と言うゴーレム系の魔物が一体いる。

 そして、バインド系の魔物が多数存在しており、尚且つ足が嵌る程度の窪みが大量にある。


 一度転んでしまえば、無数にいるバインド系の魔物に捕らえられ、足の遅い古石ゴーレムに踏み潰されるだろう。



 例えば、無数の石柱があるエリア。

 此処は、石柱の間を蜘蛛の糸が張り巡らされ、大量の蜘蛛が潜んでいる。


 天井は崖のエリアと同じくらいに高くなっており、その天井には『ポイズンスパイダー・マザー』と言う大きな蜘蛛がいる。

 探索者へ毒を持つ子蜘蛛を大量に落とす凶悪な仕様になっているのだ。



 とまぁ、こんな具合。


 試験的に複数の魔物を召喚してみたが、やはり虫系は厄介極まる性質をしている。


 マザーの産んだ子達は、迷宮から供給されるエネルギーを糧に成長し、立派な蜘蛛になるのである。

 ダンジョン側としては、実に旨味のある存在と言えよう。


 繁殖力の高い魔物を番わせ、DPの消費無しで戦力を増加させる。

 人間の育成はこれが最もコストパフォーマンスが良いだろう。


 人間側の旨味が戦闘以外に無いのが問題だが。



 取り敢えずの迷宮作成は此処までにして、スポナー捜索隊に帰還命令を下す。


 集まるまでは少し時間があるだろうし……その間はどうしようか?



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ