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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜超天才美少女(?)が、世の理を解き明かし塗り替える!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第九節 王都近郊の攻略

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第3話 vs.ハミリオン・ロード

※240万PV達成


第六位階上位

 



 僕は今、犬になっている。



「わふ!」



 配下操作で犬魔王を操作しているのである。


 霧の森は妖精が居なくなったので霧が晴れ、昼の陽光と相まって視界は良好。


 犬魔王の嗅覚は、かなり広範囲の臭いを感じ取る事が可能だ。

 木々の香りや獣の臭い、そして、それらに混ざってほんの微かに感じる血の臭い。


 今は、血の臭いがする方へ向けて六色の犬魔王を率いて進んでいるところだ。

 十中八九敵は其処にいるだろうが、念の為ケラウノスドックには高速機動を利用した地図埋め、アンデット組は敵を警戒しつつのローラ作戦、聖天狗はいつでも援護に入れる様に空から地上を監視して貰っている。


 尚、アッセリアとルーレンは黒犬と白犬の背中に跨っているので、戦力的には9人分である。





 直線ルートを進む為、身体強化のスキルを行使し、木々を薙ぎ倒しながら進む事僅か数秒、戦場に到着した。


 そのままの勢いで、エルフに襲い掛かっていた巨大な蜥蜴らしき生物へ突進する。



「グルォッ!」

「ギュイァッ!?」



ハミリオン・ロード LV358



 続け様に、追走して来た犬魔王達がそれぞれ別のハミリオン・ロード、巨大カメレオンに突進し、弾き飛ばした。


 敵の行動が止まった所で、状況をざっくり把握する。


 先ず、敵であるハミリオン・ロードの数は合計で9体。そして——




ハミリオン・エンペラー LV503




 ——ボス級が1体。



 それと戦っていたのが、一人のエルフ。




エルミェージュ・ルテール エンシェントエルフ LV524 状態:疲労《大》 出血《中》 骨折《中》 火傷《中》 興奮《小》




 エルミェージュの他に、生き残りらしきエルフが複数おり、皆一様に怯えた表情で此方を見上げている。


 アッセリアとルーレンにエルミェージュ達へ状況を説明する様に指示を出し、聖天狗に救援を要請した。


 ルーレンは魔術に長け、アンデットなのに回復や聖属性の魔法が使えるので、エルミェージュの回復に専念して貰うとして、エルフの防衛にはアッセリア一人だけ。

 他の六体の犬魔王には敵を六体押し留めて貰うとして、僕が相手をするのは、最低でも二体のロードとエンペラー。


 少し厳しい戦いになりそうだ。



「ここまで、なのか……!」

「どうせ散るのなら、せめて一太刀加えてやる!」



 エルフの兵士らしき者が何やら言っているが、エルミェージュは黙って状況を静観していた。

 其処へルーレンが近付いていく。



「救援に来たぞ、怪我人を集めるんじゃ!」

「黙れ! 穢らわしき不浄の魔物め!」

「貴様が首謀者か! 上手く不浄を隠している様だが——」

「——……分かった、救援感謝する」

「「はっ!?」」

「先ずは貴様から治療するぞ、回復魔法が使えるエルフ供は手伝え!」



 この分なら放っておいても大丈夫だろう。


 戦闘を開始する。



「グゥ?」



 改めて敵を見ると、その全員が透明になって消えてしまった。

 しかし、嗅覚や魔覚ではその存在を捉える事が出来る。


 やはり、カメレオンの形をしているだけあって、ステルス性能はかなり高い様だ。


 特に、エンペラーは五感では感知する事すら出来ない。

 幸い魔覚には反応があるので、彼らの一番の利点は潰したも同然だ。



 左右から襲い掛かって来たロードの攻撃を跳んで回避する。

 ロードの爪は空を切り、突き立てられた地面は轟音を立てて陥没した。



 これがレベル350の軽い一撃、恐ろしい威力だ。



 ギョロリと上を向いた四の瞳が怪しく光り、拘束系の魔力が伸びて来る。



「グルァッ!」



 それらを福音の応用で吠え声に魔力を乗せて打ち砕いた。


 僕が宙で動けない所へ高速で飛来するのはエンペラーの鋭い舌。

 正面から胴体目指して突き込まれるそれへ、突属性を付与した牙を突き立て——



 ——噛みちぎる!



「ピギュアァァ!?」



 魔力の二割程を使った牙は、容易くエンペラーの舌を抉り、切り取った。


 そのまま重力に従い落下を始める。


 それを見越していたらしいロード達は、既に落下地点から少し遠くに離れており、大きく口を開いていた。


 その口腔には魔力が篭り、次の瞬間——



 ——炎のブレスは放たれた。



 木々を焼き捨て地面を溶かす炎。


 しかし、隠す気の無い魔力の動きから、その攻撃行動は予測済みである。


 空歩スキルで空を蹴る事で回避する。


 その一歩で片方のロードに接近すると、宙で一回転して逆さに空を蹴り、ロードへ高速接近する。



 片腕に魔力の三割を込め、


 口を開けたままのロードの頭部目掛け、



 淡く発光する爪の刃を——



 ——振り下ろす!




 ——ドゴォォンッ!!




 響く轟音。


 たったの一撃で大地は大きく陥没し、その直撃を食らったロードの頭は、肉片を飛び散らせて砕け散った。


 しかし、それでも生きているらしいロードの暴れる体を踏み付けて押さえ、胴体へ噛み付き、噛み砕く。


 ハミリオン達の能力は、その殆どがステルス性能に振られている様で、防御力は高くない。

 犬魔王の咬合力を前にロードの体は容易く砕け、絶命した。



《レベルが上がりました》



 残りの魔力は4割と少々。



 援軍が来るまでにあと一体は削る。



 

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『インプレスブックス』
8月12日、発売!

永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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