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第12話 闘技祭に向けて

第八位階下位

 



 先ず取り掛かるのは、レベルの制限から。


 これは、現在の最大レベルとボリュームゾーン、各レベル帯の活動状況から判断し、分類する。


 ざっくりとした調べだが、プレイヤーのレベルと人数は、レベル10代前後がおよそ2万人。レベル20前後がおよそ6万人。レベル30代前後がおよそ1万人。40代前後が8千人。50前後が2千人となっている。


 1週間後である事も加味したその具体的な内容は、10代が第二陣のエンジョイ勢。1週間後の予測されるボリュームゾーンは、ざっくり9〜13。


 傾向は、襲撃イベントに参加すれども、大きな団体には属さず第一波や第二波で死ぬ連中。

 あまりログインしていない者や、襲撃イベントに参加せず迷宮周りをしている者も含み、人形の城イベントにも殆ど参加していなかったり直ぐに死んだりしている。


 装備はあまり良い物も無く、初期装備を使っている者こそ殆どいないが、魔物由来等特殊な効果の付いた魔装の類いを持つ者も殆どいない。

 つまり多くは、安価な金属武器や、各浮遊都市の迷宮のゴブリン等からドロップする、属性が付いただけの棍棒などを使っている。



 続けて20前後は、第二陣の通常プレイヤー帯。現時点では概ね18前後であり、1週間後のボリュームゾーンは推定24前後。


 襲撃イベントにも毎回参加し、人形の城イベントにも積極的であり、迷宮の探索とクエストクリアもしっかり行なっているレベル帯。

 当然装備も10代とは段違いで、多くが特殊な武技等が付いた魔装を持っている。



 次、30代は、第二陣のガチ勢と、第一陣のエンジョイ勢が混在するレベル帯。もっと言えば、武力に長けた第二陣か、センスの低い第一陣のレベル帯と言える。

 予測値は第二陣が33前後、第一陣が38前後。


 財力で言えば長い事やってる第一陣の方が持っており、装備もその分整っているが、いざ戦いとなった時、装備で劣る第二陣の方が勝つだろう。


 つまりは、今の時点でレベル30代に至っている第二陣のプレイヤーは、第一陣であったならレベル50に至っている筈の猛者達と言う訳だ。

 ……まぁ、第一陣が自動で戦ってくれる様な装備、具体的にはモンスターカードに財力を注ぎ込んでいる場合は、何とも言えないが。



 次、40代は、第一陣の通常プレイヤー達だ。一部、おおよそ数十人程度が第二陣でも40代に至っている。

 比較的弱いと言わざるを得ないレベル40代のプレイヤー達に、本当の実力者が混じっている危険なレベル帯である。


 1週間後の予測値は、概ね48くらい。


 装備に関しては極めて充実しており、多くが特殊武技付きの魔装を持っている為、狩れる獲物が多くなり……獲物がいる限りレベルアップスピードも速いと見られる。



 最後に、50代前後。


 ここは第一陣のトップ層であり、運と実力を兼ね備える強者達が到達している。

 分母に対して比率が高いのは、大剣士の功績と言って良い。


 まぁ現時点では48前後くらいの数値だが、1週間には52前後まで上がるだろう。


 装備は、誰もが下位の属性迷宮ボスくらいなら一撃で屠れる武器を持つ。

 ちょっと大剣士の功績が過ぎる部分もあるが、現時点でのレベルが平均より高い者達と言うのは、襲撃イベントの混沌とした戦場の中で、多くの敵を屠り長く生き残った者を指すので、実力は折り紙つきだ。



 おまけで、60代。


 まぁ、タク達である。実力については疑う余地も無く、第二陣のシロ達も既にレベル50を越えている。

 なんなら装備がそこらの木の枝でも、闘気法や魔纏術を使えるので、第一陣のトップ層くらいなら負けは無い。


 僕があげた神器は使いこなせないからとインベントリにしまい込み、レベル相応の最大装備は普段使いしながらも、自分達で装備やアイテムの作成やら黒霧への相談やらをしているらしい。


 現状の楽に浸らず、自己研鑽を怠らないその姿勢、その心こそが、強さの秘訣である。



 ざっくり解析した所で、闘技祭におけるレベル制限だ。


 参加人数等も考慮すると、2万人が参加権を持つレベル1〜15。6万人が参加権を持つレベル15〜30。1万人が参加権を持つ30〜45。同じく1万人の45〜60。数十人程度参加予定の60以上。この5段階に分ければ良いだろう。


 それぞれランク毎に、種火、火、炎、焔、豪火と銘打ち、是を以て赤の闘技祭とする。



 次に、装備制限。


 これは、総エネルギー量で計算する事とする。


 これは単純に、種火杯であれば火杯の上限レベル分のエネルギーまで持ち込める事とする。


 レベル15とレベル30では、魂に秘めるエネルギー量に9倍程度の差があるので、単純に計算してレベル15の魂9個分のエネルギーを持ち込める事になる。

 ……まぁ、実際にはそのエネルギーの多くはコントロール不可な根幹を形成する様な代物なので、同レベル帯の操作可能エネルギーの平均値を基礎として都度数値計算を行い、厳格に管理していく事になるだろう。


 具体的には、基礎レベル分、同レベル防具5個分、武器1個分、装飾1個分、アイテム1個分。持ち込み数がカツカツだと盛り上がりに欠けるかもしれないので、もう一つ分くらいは持ち込める様にしておこう。



 続けて、トーナメントへの篩い、バトルロイヤルのシステムだが……現状のシステムだと、最も参加可能人数が多い火杯の6万人が毎回最大人数で参加した場合、最終日の最大人数は78人程度になる。

 だが、実際の人数はそれよりもかなり少なくなると見て良いだろう、0時に参加して翌朝4時にも参加して更にはそれを3日続ける様な者が6万人の中に何人いるかと言う話だ。


 現在の人形イベントの参加率から考えると、人形イベントがやたらと時間が掛かるイベントだと言う事を踏まえても、最終日の人数は36人に届かないと考えて良いだろう。

 どんなに甘い蜜を配っても、用事がある人は参加出来ないし、眠けには勝てないのだ。


 時間を変更すればその限りでは無いだろうが、敢えて強いプレイヤーのいない時間に参加して勝率を高めると言う小賢しい手があっても良いので、時間に関してはそのままとする。


 問題は……やはり最終日の予測される参加人数の少なさだ。

 大会を盛り上げる上で、それは非常に大きな問題である。


 これをどうにかするには、プレイヤーに参加を促す何かを用意するしかない…………なんて事もない。


 八百長感は否めないが……バトルロイヤルに傭兵を大量に送り込めば解決だ。

 傭兵が勝っても最後にやられたプレイヤーに参加権を与えれば良いし、トーナメント出場プレイヤー数が足りなければシードでは無く傭兵を入れれば良い。


 ハードはそのままに、各問題はソフトで解決だ。


 種火は64人確保、火は128人確保、炎は32人確保、焔も32人で、豪火は16人。

 どこも普通にやってたらもっと少ない人数なので、最終的にはトーナメントへ傭兵を2〜3人入れる様な形で八百長を誤魔化そう。



 最終日のトーナメントに関しては、元が10万人を最大128人まで削り、12時から始めて試合時間各5分、休憩10分を取り、14時には終わらせる予定だったが、これを変更する。


 トーナメントをレベル別に5つに分けているので開催時間も分け、種火を12:00〜13:00、火を13:30〜14:40、炎を15:00〜15:50、焔を16:00〜16:50、豪火を17:00〜17:40とする。


 これなら、見たい試合を直接見る事が出来るだろう。



 最後に報酬。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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