第23話 更なる高みへ昇る時 三
第八位階下位
次はゴーレム。
アルフ君は、ゴーレム・スカーレットエンペラーを跨いでスカーレット・インペリアルに進化。
ググっと小型化し、エンペラーの時点で神霊金属化していたのが、インペリアルになった事で更に強化された他、相棒達との親和性が上昇して魂がくっ付いた。
……おそらく素体が同じ物だった事が影響したのだろう。
極めて強い意志を持つ魂魄同士が混じり合うと言う事は、それだけ性質や思想が似通っていると言う事に他ならない。
ルクス君も、ディバイン・パラディンに進化して神霊金属化し、アーシュと融合した。
この2人は根っからの武人で、元々高い技能を持っていた為、相棒と魂合した今となっては同胞の中でもトップクラスの戦力となっている。
その他のゴーレム達は、魔神鋼なる無属性の魔力を練り上げた神霊金属のゴーレムになり、進化に際してアジムスを参考にした様で、フォルムがほぼ人型になった。
種族はゴレムと言う物で、機鋼人の半機半人でもなければ機装人類の様な有機物の肉体と無機物の管理装置を持つ物でもない、完全なる無機物新人類である。
最初は皆全く同じ形をしていたが、ソルジャーとワーカーに関しては体をこねこね操作して個性を出して来たし、個性と言える人格が無いと思われたアーミー達も基本を揃えつつ個性を出して来た。
どうして僕の配下のドール達は没個性を気にするくらい没個性なのにゴーレム達はこれだけ個性を主張して来るのかが理解出来ない。
……もしかしてだが、ゴーレムはあれこれくっ付けたりしてこうしてこうしてと考えるが、ドール達はより人型に近いが故に人以上を求めていない、そんな僕の心理が魔力に乗って、それが降り積もった末に個性として現出しているのではないだろうか?
つまりドール達が没個性なのは僕のせいか……ゴメンネ。
次に、アルナン。
精霊帝であったアルナンは、神権による受容力の強化とそれを埋める膨大なエネルギーを得て、樹精亜神に進化。
体感的に、所謂亜神と呼ぶには力が足りない様に思うが、これはおそらく精霊神と呼ぶべき存在が亜神級である事を示唆しているのではないだろうか?
白雪一行は、白雪が雪亜神、氷白が雪精亜神となった。
彼女等はここまで来るとその違いがはっきり分かる。
白雪は完全に純粋な雪の神性の塊で、氷白はそれに色々な物を加えた雑種感がある。
ただ氷白が他の様々な物と比べて劣っている訳ではなく、白雪がレア存在なだけだ。
もふもふはスノーフェンリルと言うもふもふの神になられ、冬将軍君はスノーインペリアルに進化。
冬将軍に限っては、アルフ君同様に人型サイズまで小型化し、神通力に通じてマルチタスクが出来る。
次、レイーニャとその一派。
レイーニャ自身は天帝級のキャットワイズマンに進化。
その部下達はキャットワイズマン・アークロードに進化して、街に潜んでいる。
吸血鬼からはレミアが、竜血鬼女帝に進化。
性能が更に向上し、そのポテンシャルはセバスチャンに伍する、しかし勝つには未だ足りない。
直接指導を行なって、その真価を発揮出来る様にチューニングする必要があるだろう。
ルカナは、小悪魔女皇に進化。
性能で言えば劣化僕。僕の足元に届く強者である。
次にパフィニョン達だが、60体いるアーククイーンがエンプレスへ進化。
勤勉に興味の赴くまま耐性の強化と属性研究を続けた結果、基本4属性と光、闇に強大な耐性を持ち、いよいよ世界に終末を齎せるレベルになって来た。
性質的に溶岩や深海、宇宙等には適応出来ていないが、それも時間の問題である。
居残りだったが故に命だけは助かった新人のハミリオン君は、完成形が分かっているが故の激しい育成を課せられ、今はハミリオン・エンペラーまで進化出来た。
この調子で、彼の天帝の様になって欲しい所である。
続けて、森海の主からサボテンの樹精三姉妹。
此方は、特別な育成プログラムである魔力捩じ込み育成法をしていないが、普通に精霊帝級に進化した。
限界まで捩じ込んだら多分もう一段階進化出来そうだが、残念ながら資源が無いのでゆっくり進化して貰おう。
ザリガニーズことクレヴィドラグ兄弟は、此方も捩じ込んでないがクレヴィドラグ・エンペラーへ進化。
単体では竜寝殿トップに劣るが、ブラザー総動員の120体編成で行くと……竜寝殿を撃ち落とせるな。
続けて猿のボス、キース・アルバート青年。ヴァナラを経てハヌマーンに進化。
性質的には仙人系の進化で、仙術を扱える様になった。
次、狐母娘。
母の方は特異な個体であるからか進化しないが、その代わり尾が9本に増えた。
娘の方は、メロットと同種の淫靡狐から……誘淫狐になった。優美の系統が出なかった為である。
カーレスタは真紅竜帝に進化。
修行により人化が可能となったが、やはり僕に引っ張られた様で、サイズや髪の長さが僕と同じくらいの赤髪つり目な少女になった。
ラニは虹蛇へ進化。名の通り虹色に光る蛇で、創造の力を行使できる。
夢の蛇神には未だ遠いが、やがてその境地に至るだろう。
ナーヤ達六仙は望み通り闘仙に進化。これでようやくザイエと並んだ。
リムとルムは、リリンからリリトへ進化。
リムの方は順当な進化となったが、ルムの方は亜種だ。光に高い適性があるからだろう。
次は、僕がその行く末を特に気にしていた6名。
——そう精霊帝達である。
その進化は、ある意味予想通りと言えた。
ハイネシアさんは廻悠神に進化。
ヴェルガノンは噴禍神に進化。
ラーベスタは狂飆神に進化。
イテアは醒栄神に進化。
グリドアは乖黎神に進化。
アウラは天明神に進化。
形状は神格の姿そのものに変わり、しかして特に神性の侵食を受けて人格が変わったりはしていない。
最も理想的な形に落ち着いたと言ったところである。
後は、英雄から、フィロ・M・フィリクロが聖人に進化したのと、オーダムがケイローンに進化した。
総評としては、かなり良い。
その多くが神気の操作が可能なレベルまで地のスペックを引き上げ、単純な技量と相まって、中には機神と伍する程の力量に至った者までいる。
惜しむらくは、その9割がレベル限界に至った事か。
こればっかりは反復練習だ。勿論十分な支援はするが、それでも魂の領域と言うのはそう易々と御し切れる物では無い。
先ずは真気の錬磨を徹底し、ひたすらに限界ギリギリを研鑽し、切り札足る神気をもっと効果的に作用出来る様に鍛えて行こう。




