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理が壊れた日  作者: ごはん派の人
4/8

御影雪人と佐武秋の食料事情。

今日は、やたらと運が良かった。学校を出た後、ゾンビとは一度も遭遇せずに、家についたのだから。

現在、俺の目の前にはポテチ食いながら、寝転がってテレビを見ているチビが一人いる。

「おかえり、雪人。」

「お前ん家じゃねーよ」

人の家に上り込んでその上わが物顔のチビに、蹴りを入れてみよう。

「痛い、いたいよ雪人! あーあ、そうだ。何買ってきたの雪人? 」

「あ、そうだな。タイマー四つに、マルチツール3個。ナイフを三本買ってきた。

あと、火薬制作用の、硫黄・硝酸カリウム、あと塩酸と硝酸を盗んで来た。」

「あはは、そっかぁ。買ってきたのはともかく、この状況(・・・・)じゃなかったら、盗んで来て怒られるじゃすまないね。」

秋に戦利品について聞かれたので答えると、そんな感想が返ってきた。この状況……うん?

「とにかく中を見せてよ。」

「ああ。」

中を見せろと言う秋に短く返答すると、ごそごそとあさり始める。すると物凄い嫌な顔をして、

「うわ。雪人バカ、塩酸の蓋がちゃんと閉まってないんだけど。手洗ってくる。」

秋がなんか怒って、台所で手を洗っている。

こういうところ間抜けなんだからー。とかなんとか。

蛇口をひねれば水は出るみたいだ。ライフラインは止まっていないみたい。

うん? 待てよ。

「秋、お前はいつからゾンビの事を信じていたんだ? 」

「なにこれ雪人、中々これ濃度高いやつでしょ。で何? ゾンビの事だっけ。それはみーちゃんに色々教えてもらってからだけど? 」

「そこなんだよ。何で俺たちはこんな簡単にみーちゃんの言っていた事を信じているんだ?]

初対面の人(?)の、こんなしかも、ここまでファンタジーな内容を信じるなんて、ありえない。

仮に信じても、切羽詰まらない限り、盗みなんて普通しないはずだ。


考えて見れば疑問が多すぎる。集団ドッキリだと言った方がよほど信じられる。

お、秋の顔つきが変わった。

「僕それを聞いても何故か確信してる。これがドッキリでも何でもないって。ううん。違う。多分知っていたんだ。こうなるって。」

秋が自分に言い聞かせるように、ゆっくり言葉を紡ぐ。『知っていたんだ』この言葉が一番しっくりくる。

「まあ、考えても仕方ないけどね。」

秋が締めくくった。


「雪人、おなか減ったよ。」

「さっき食ってただろうが、動き回ってた俺の方が腹減ってるよ。」

秋が腹減ったと言い出してびっくりした。食いすぎるだろ。

「まあ今のは誤差だよ。誤差誤差。20日分もあるし。サプリメントもいっぱい買ったよ。ほら」

「ほらって多すぎだろ……」

秋がほらって言いながら見せてきたのは、人一人入れそうなくらいの大きさの段ボールに入った食料だった。

「多すぎって、雪人も要らないものをいっぱい盗んで来たじゃん。

それに食料は生命線だよ。」

「頂いたと言ってくれ。ん? そう言えばこんな大量に誰の金で買ってきたんだ? 」

「あ、え、えーとホラ雪人のへそくりがあって……どうせ価値も……」

「ふうん……おいチビどうしてくれるんだ!! 俺がバイトして欲しいものも我慢して貯めた金だぞ‼ 全部返せ、おい‼」

金の出所を探ったら、俺の金だと判明。ガクガクと揺さぶったら首が、

がくんがくんと揺れる。ちょっとシュール。

「ひどいよ雪人……」

「ひどいのはてめぇだ秋……とにかくお前の家に行くぞ。」

「?」

「俺のへそくり取り返すのと、なんか有るかなーって。」

「なんかって……」

秋がなんで? て顔をしていたので説明してやる。


「えー分かった。行っといでよ。」

「お前も行くんだよ。へそくり取り返さないといけないんだから。場所分かんねーんだよ。」

「雪人って方向音痴だもんね。いいよ。でも帰ったら寝るよ。」

よって俺たちの食料は五割ほど増え、俺のへそくりが半分ほど帰ってきた。

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