第10話:びゅるるる
今回はギャグ回のつもりが、オマケで足したちょびっとの百合話で染まっちゃいましたw
この程度なら過去作と比べても百合作品だし問題はないと思いますが、エロ過ぎるという方がいたら今後はもう少し抑えようと思います。
そして百合が好きな方には期待して欲しい一話に仕上がっております♪
「いいぞ。もっとやれ♪」という神の啓示を受けた気がして書きましたw
どうも、やり過ぎたようで運営様よりR18指定を受けましたので大幅修正いたしました。(2019年3月2日)
元の小説は修正作業が終わり次第、『ノクターン』に掲載予定です。
「ふぁ~はははははッ!
俺の計画は成功だぁぁぁぁ~!!」
雲一つない空に向かって吠える男が一人。
「イオリーンめ! 名門ウォルター家に生まれ、ちょっと可愛くて、ちょっと仕事が出来て、ちょっと人並み外れた商才があるからって世界経済を大きく左右出来る立場に居座りやがって許せねぇ」
彼の名はコヘージ。イオリーン・ウォルターの執事として仕事でも家でも大きくサポートしてきた優秀な男である。
しかしッ! 彼は優秀止まりの半端者。
イオリーンが天才であるがために彼女の補佐役程度しか権限は与えられていなかった。
だからこそ彼は、主が留守の隙を狙ってウォルター家の全権を奪おうと画策したのであった。
そして、この後の展開は誰もが予想通りになる程度の男でもある。
ドレバス・シティの死神とも悦楽の女帝とも呼ばれる強い女の足音はすぐそこまで近付いていた!
「どらぁぁぁー!
今の発言は触手めいたワタシの異常聴力でしっかりと脳内録音して証拠としても十分だ!
ワタシの愛するイオリーンの家を乗っ取ろうなんざ物理的にミキサーで粉々にされる覚悟あんだろうなぁー!?」
彼女が来たッ!
「ちょっとは落ち着いてください、イングリッド様。
人間が入るようなミキサーだなんて衝動買いしても使い道ないじゃないですか」
「ツッコミそっち!?
というかさっきまでドレバス・シティに居なかった!?(前話参照)」
現れたるは我らが主人公イングリッド、並びにクラミルとイオリーン。
彼女らはイングリッドの触手パワーにより、何か科学と非科学の融合“転移”したのだ。
場所はイオリーンのお家。敵は執事コヘージ。ここには転移してきた。何とも分かり易い。
疑問に思ったら負けだ!
「ぐっ、聞かれてしまってはしょうがない。
俺は優秀止まりじゃないことを教えてやるぜ!」
コヘージは腰を落とし、ファイティングポーズの構えをとる。
「ばっかやろー!」
しかし、イングリッドの方が速い。
彼女は体を左右に揺すりながら拳を繰り返し叩きつける。
まさに無限な動き!
一度ではない。何百何千とだ。 コヘージが体力と防御にステータスを振っている系っぽいので連撃を繰り出しているが、それもあっという間に体力ゲージが赤色になった。
しかしコヘージは反撃をするでもなく、静かにイングリッドをにらみ続ける。
「おい、コヘージっ言ったか? 何で手ぇ出さねぇんだよ。
何か策でもあんのか?」
「……ふふっ、一度ピンチに陥ってからの反撃逆転勝利こそカッコいいだろ?」
「そうかい」
再び拳を振り続けるイングリッド。
彼女は敵に対して容赦はしないし、反撃逆転勝利を狙うような相手ならより劇的に見えるように演出を手伝ってやろう的な心持ちなのだ。
なのでためらわず殴り続けるのだが……、
「ありゃ? おい、お前両腕両足の骨が完全に砕けてるぞ?
それでどうやって反撃する気だよ?」
イングリッドが気付いた時、コヘージはすでに全身を複雑骨折し、内蔵も割と破裂していた。
「(ごぷっ)お、俺は女性は殴らないと決めていたことを忘れてた……」
「は?」
哀れコヘージ。彼は色々と思わせぶりな発言をしておきながら女性を殴ることだけは死んでもしないと心に誓っていたのだ!
何と言う見上げた心意気だ! 敵ながらその心にイングリッドは感動した!!
「お前すげぇ奴だなぁ~、おい。
なぁ、イオリーン。お前の財産こいつにちょびっと分けてやらね?」
「あ、あんたが言うなら別にいいんじゃないの!」
イングリッドはこの手の男気溢れる奴は好きであり(あくまでlike)、イオリーンもまた嫌いではないのだ。あと、惚れたイングリッドからの提案だから、というのもある。
かくして、ウォルター家の騒動は鎮圧完了し、イオリーンはドレバス・シティでの新たな生活を手に入れたのであった。
つまりイオリーンの会社は、本社をドレバス・シティへと移し、領地経営はコヘージに任せてみようということだ。
◆ ◆ ◆
「ところでイングリッド。あんた昨日の夜、私に何したの?」
「あん? そりゃ~、ほっぺにチュッのついでに、こうワタシの手を触手状に細長くして中で、びゅるるるって……ご飯にふりかけめいてトッピングを!」
「はぁ!? 信じらんない!
今朝体重測ったら1キロも増えてたのよ!?
それにお腹も出てきちゃってるし!」
いっぱい食べる君が好き、というやつだ。
「大丈夫。ワタシは惚れた女の子には。ウエストの余ったお肉も大好きだし。
それは全て私のラブふりかけだ!(キリッ)」
問題は解決したが、同居することで新たな問題が出来たのは愛ゆえに、と言ったところであろう。
イングリッドと暮らせて嬉しいやら、体重が増えて悲しいやらなイオリーンなのだった。
◆ ◆ ◆
とまぁ、ウォルター家の問題が無事に解決して、めでたしめでたし、でも良いのだが、問題が解決したということは、イオリーンは本当の意味でイングリッドと家族になったわけだ。
愛し合う家族、それも恋人同士が初夜にすることは決まっている……。
「はぁ、はぁ……」
「はむ、ちゅ……♪」
ウォルター家の問題を解決し、ドレバス・シティに戻ってすぐのこと。
これまで必死にキス衝動を抑えていたイングリッドは、我慢を止めた。
「はふっはふっ!」
「ちょっ、もう、イングリッド!
そんなにがっつかないでよ! 私よりも年上なんでしょ!?」
イオリーンは帰ってすぐにベッドに押し倒され、イングリッドに赤ん坊のように抱っこされている。
勿論、イオリーンが拒絶すればイングリッドは離れるだろう。
だが激しく自分を求めてくるイングリッドを拒絶することなど、イオリーンには出来なかった。
「もう、しょうがないわね……」
イオリーンの薄い胸に宿る熱い思い。
二人はお互いの顔に両手をかけて目と目を見つめ合う形となる。
「イオリーン……」
「私の顔をよく見て、イングリッド。
あなたを愛する私の目を」
しばし見つめ合う二人。
そして、どちらからともなく近づく唇がお互いのほっぺに交互にチュッとする。
お互いの首に絡め合った両腕に思わず力が入るほどに激しく。チュッとする。
「ぷはぁ」
どちらのものだろうか。唇が頬から離れると、第三者が見れば性別に関係なく生唾を飲み込む音が聞こえてきそうな淫靡な香りと音が残る。
五感全てが快楽に染まったかのように二人はうっとりと見つめ合う。
「イングリッド」
「ああ、分かっているさ」
ほっぺにチュッの間も重なり合っていた二人の胸は、新造がうるさいほどに鳴り響いている。
イングリッドは、イオリーンのほっぺが自分を受け入れる準備が整っていることを確認すると、右手を触手状に細く伸ばして抱きしめる力を優しく強める。
「……くっ!」
「大丈夫か? もう少し細くも出来るぜ?」
「だ……、大丈夫よ。
あなたを受け入れるなら、これ位のことは出来て当然よ」
「無理すんなよ?」
「昨日の晩、あんなにほっぺにチュッを受けまくったのよ?
もう、な、慣れたわよ」
強がりなのはイングリッドでなくとも分かるだろう。
夕飯を食べ過ぎてイオリーンは大きくお腹を膨らませているのだ。苦しくない訳ではない。
そして同じ位に愛を得ているのだ。愛するイングリッドの熱をほっぺから感じとれる快感を。
強がりながらも、必死に自分を受け入れようと頑張るイオリーンの姿に、イングリッドも本気を出す。
「……じゃあ、ほっぺにチュッだぜ♪」
「来て、イングリッド♪」
何度か舌で舐めて毛づくろいめいた可愛がりかたをする。愛で満たす準備を整えるのだ。
すでに二人とも限界までキスだけで興奮状態にあり、ここでやめるという発想は無い。
何度目かに吸い付いたイングリッドの唇が愛を放出した。
「あ、ああぁ……うぁ」
「はぁはぁ」
イングリッドの唇が離されると、疲れきって尚、輝きを失わない満たされた少女の姿がそこにはあった。
「もう、また太ってお嫁の貰い手がなくなったら責任とりなさいよ♪」
「ワタシの愛は変わらないさ」
「もう♪」
こうして、身も心もイングリッドの恋人となったイオリーンは、これからの幸せな生活を期待しつつ、愛するイングリッドに抱きしめられながらその日は眠りについたのであった。
どこがR18指定なのか具体的な部分を教えてもらえませんでしたが、この話が原因だったのかも?




