【2025年7月度 読んだ本、観た映画、聴いた音楽】
ライヴハウスのPAの見習いをやってた時にその人が言っていた。
「感動しない者に感動するものは作れない」
あとずっと前、YouTubeの「有隣堂も知らない世界」で見たとある作家の一日を見て思った。「本を読むのも、映画を見るのも、音楽を聴くのも仕事のうちなんだ!」
というわけで私がこの7月に何を読んだり見たり聴いたりして何をどう思ったのかを簡潔にまとめてみました。おもに自戒と12月頃にたまたま読み返してそういえばそんなものあったっけと思えるように。今まで私はどちらかというと保守的に本を読んだり音楽を聴いていました。その性格を思い切って新大陸を目指すコロンブスのようにいろんな映画や本や音楽に舵を傾けようと思ったわけです。
それに「面白かった!」とか「楽しかった!」だけではボキャブラリーがない。特にそれらについて熱心に語れる人も悲しいことにいない。自分の胸の内に秘めていたのではそれは永久に「なんかよく分からないけど面白かったな」という薄ぼんやりとした感情だけが残ってしまう。それはなんか、これから作家になろうとする者にとっては致命的なような気がする。なのでここに記録することにしたのです。
これはレビューなんかじゃないので、ただの備忘録なのであしからず。
【読んだ本】
・柘榴 江戸川 乱歩
・どうせ、この夏は終わる 野宮 有
・ハケンアニメ! 辻村 深月
【観た映画】
・この夏の星を見る
・ハケンアニメ!
・夏へのトンネル、さよならの出口
・るろうに剣心
・るろうに剣心 京都大火編
・るろうに剣心 伝説の最期編
・るろうに剣心 最終章
【聴いた音楽】
LIVE:syrup16g 孤毒の百年
ラビットホール DECO 27
Flare BUMP OF CHICKEN
神っぽいな歌いました Ado
命題 RADWIMPS
【読んだ本】
・柘榴
江戸川 乱歩は十数年前に「二銭銅貨」面白いなぁと読んだ記憶があります。
他はあんまり覚えてない。
で、今回とあるYouTubeで「最初の一行が衝撃的な小説」みたいな動画で「押絵と旅する男」という短編が紹介されていてBOOK OFFで「江戸川乱歩 快作集」という本があって件の短編と共に柘榴という短編があったのでそれを読んでみた次第。
やっぱり小説、特に推理小説(ビブリア古書堂とか)は起承転結ではなく、起承転結転転結なのだなぁと思った。先に読者のある程度予想された結末があって、あっ、そういえばそうだったという回収があり、さらにそこにどんでん返しの結末が用意されている。
そういう物語を私は書いてみたい。
・どうせ、この夏は終わる
アマゾンで八目 迷の「終わらない冬、壊れた夢の国」を買ったところ、オススメででてきたので表紙に魅せられてついでに買った。読み終わって買って良かったと思った。
群像劇としてよく出来ている。読ませるなぁ! と思ったり仕事中にも早く続きが読みたいと思ってぼんやり思い返したり。
なにより映画の知識がすごい。この本がきっかけになって私は本当に映画を見漁り始めた。「インプット」って単語が出てくるけどまさにこれです。
「感動しない者に感動するものは作れない」と「映画を観るのも仕事のうち」が化学反応を起こしました。
読み手の日常雑事を読んでいる間は忘れさせてくれる。読んだあと、この世界でもう少し生きてみるのも悪くないなぁ。と思わせられる。それもまた私の目指す物語です。
ローマは一日にしてならず。今日明日で作品は完成しないと深く教えてくれたのもこの本です。
・ハケンアニメ!
仕事場のゴミ捨て場で直筆サイン入り、判子付きのこれを拾いました。
改めてアニメは一人で作ってるんじゃないんだなぁと思いました。
「どんなに地味でも、もうダメだと思っても描き続けるしかないんだよ!」的なセリフが深く心に残った。
この位置に行かなくちゃなぁとも思いました。
【観た映画】
・この夏の星を見る
辻村 深月の原作は去年の夏に読んでいてYouTubeで予告編を見たら泣きそうになった。
これで初めてヨルシカを知ってなんか聴いたことあるなぁと思ったら、私の好きなフジファブリックの「若者のすべて」をカバーしていた。
スターキャッチコンテストは原作ではいまいち掴みにくかったが映像にしてくれておかげでよく分かるようになった。
エンディングが流れたときはそういうことか! とも思った。
・ハケンアニメ!
映画を見始めた最初の記念すべき一本。原作を読んでたら観たくなった。
原作とは違った。当たり前だ。小説は際限がないけど映画は尺、時間というものがあるのだから。削れる設定は削ったりまったく違う設定入れたり。そこで原作ファンはがっかりしたり、喜んだりする。
個人的には最初から最後まで「あの人」の映画だと思った。
エンディングのあとがそれを物語っている。
インタビューのシーンで王子が語っていることは胸が熱くなった。
・夏へのトンネル、さよならの出口
映画で観たので観直ししてみた。この映画で八目 迷という作家を知った。原作とは違うけれどそれがとてもよい。
映画館で見終わったあとはビニール傘以外は全部買った。原作も置いてあったのでそれも買った。原作を読んでみたらそれはそれは面白かった。早く続きが読みたい。読ませるなぁ! と思った。それ以来「四季シリーズ」にはまっていくことになる。
・るろ剣1~4
レンタルでえっ! 4作もあるの!? って思った。てっきり3部作かと思っていた。
全部気合い入れて一気観した。殺陣は圧巻。4作通して観てみるとちゃんと繋がりがあることがよく分かるし観客を飽きさせない工夫(この人とこの人が戦うんだろうなぁと思ったら違っていたり)がされていてそこも興味深かった。
これだけは言わせてもらえるとすれば志々雄は15分の制限がなければ絶対に負けてなかった。
【聴いた音楽】
・LIVE:syrup16g 孤毒の百年
孤毒Tシャツを買ってしまったが後悔はない。着る機会もきっとない。
「診断書」はやっぱり名曲だ。ラストで「四月のシャイボーイ」やっと聴けた。
あと全体を通して思ったのが、やっぱり五十嵐もう歳かなぁと思った。
ヘロヘロしているところが何回かあった。ヒヤヒヤした。
でも、そんなところもいいのかもしれない。
・ラビットホール DECO 27
DECO 27はニコニコ全盛期に「モザイクロール」聴きまくった。「弱虫モンブラン」は去年やっと聴いてそれからベスト盤も買った。
風◯の歌じゃん! ていうのが第一印象。でもそれがうまくぼやかされている。うまいとにかくうまい。そして早口でまくし立てるひどい歌詞。転調でどんどんそれは加速していく。非常に中毒性が高く、毎日聴いてる。飽きない。個人的には途中で入ってる楽しそうな、
まるで全世界の男達を見下したような、非常に楽しそうな笑い声がいいなと思った。
「チェリーポップ」「モニタリング」も良かった。
・Flare BUMP OF CHICKEN
BUMPは高校時代の「jupiter」からの付き合い。唯一無二,挑戦しながらも歌うことは一番最初の「ガラスのブルース」からまるっきり変わってないという。すごい。
名曲。これがリリースされた時、私はなろうでもっと若いアカウントで別名義を名乗り、詩ばっかり投稿してた。
自分にしか出来ないことは小説を書くことだと思っている。それは今もリリース時も変わっていない。
YouTubeで聴けるので興味あったら是非。コメント見ながら聴くとひとりじゃないんだなと思わせてくれる。それもまたいい。
・神っぽいな歌いました Ado
Adoは「私に花束」で知った。普通の歌うプロのギアが3速ならAdoは9速くらい持ってる。 いやぁ、チャンネル登録830万人は伊達じゃないや。聴いてみて。
・命題 RADWIMPS
ラッドはもちろん、大好きな新海誠の「君の名は。」で知った(新海誠は「ほしのこえ」公開から知っている)「前前前世」です。そこからどっぷりとはまっていったけど「大団円」くらいからなんか違うなと思って疎遠になってた。
でも、これを聴いて帰ってきた! と思った。「会心の一撃」や「One man live」を思い出させるようなロック全開。自転車を全力で漕ぎながら聴きたいと思わせる音楽が鳴り響く。 洋次郎の斜に見ている世界観はやっぱり好き。大好き。これも公開からずっと聴いてる。
まだ、見たことのない領域に足を踏み出すのは誰だって怖い。
だって、安全地帯からわざわざ抜け出すわけだから。
こたつを蹴飛ばして極寒の外へと自ら出向いていく、それくらい勇気がいることだ。
でも「居心地のよい場所を離れ、冷たい風に触れよ。それがはじまりだ」と某ギャグマンガが言っているようにいつまでもぐるぐるしているわけにもいかない。
なぜなら、人間には進化がいつも求められるから。
それがどんなささいなことであれ、それはやってくる。いや、知らない間にやっていることだ。
細胞は次々入れ替わっていく。
あなたは好む、好まざるに関わらず変化を求められる。
それが今日この頃、私の身に起こったことだ。
「人は変われる。脳は変えることが出来る」とアンデシュ・ハンセンも言っている。
今回、私が紹介したものにひとつでも興味を抱き、それを観るなり聴くなりしてみてあなたの人生に少しでも変化が起こったならこんなに嬉しいことはない。
騙されたと思ってあなたも一歩踏み出してみるといい。
人は変われる。