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 今回、試しに使ったのは魔法カード【ファイアー・アロー】だ。


【カード名:ファイアー・アロー】

【種別:魔法】

効果(エフェクト)

 相手フィールド上のモンスター1体を選択し破壊できる】


 効果は以上、シンプルなモンスター破壊系の魔法カード。

 弱い効果じゃないけど、強くもない。

 バトミリの長い歴史からみると、かなり古いカードで年月の経過と共に上位互換系カードが多数開発され、誰も使わなくなってしまった不遇の1枚である。

 カードイラストもシンプルで炎の矢が空中を飛んでるだけ。

「おぉ!」

 だったのだが、実際に発動してみるとやはり違う。

 モンスターカード同様、魔法カードも問題なく使えた。

 モンスターカード召喚時みたいにカードを燐光が覆うと、燐光は炎の矢へとたちまち変化する。

 カードイラスト通りの炎の矢だが、イラストと違い現実に熱を感じた。

 空気を焼き焦がす匂いも感じ、相応の迫力を伴っている。

 なかなかカッコいいじゃんか!

 雑魚カードだし、何枚もダブってたから期待してなかったけど悪くない。

 炎の矢は俺の近くで滞空し、破壊対象の指定を待っている様子。

「すごい凄い、やるじゃん界人くんっ!」

 そう、はしゃぐのはノエルだ。

 相棒のリートと共に魔獣からは距離を取り戦闘の終了を待っている。

 普段は俺もあの輪の中にいるが今日は違う。

「俺も役に立つってところ、見せないとなっ!」

 切札の魔法カードを解禁したんだ。

 いいとこみせないと始まらない。

「俺はあの魔獣を破壊する! いけっ【ファイアー・アロー】!」

 破壊対象を指定するや、滞空していた炎の矢が射出された。

 魔獣目掛けて一直線に飛翔する。

 先に飛び出していた桜花も抜き去って、魔獣へと着弾。

 ――瞬間、草原に火柱が立ち上った。

「は!?」

 たった一本の炎の矢は魔獣に当たった瞬間に炎熱の奔流へと変わり、魔獣を骨まで焼き尽くすという結果へと導いた。

「界人……これはさすがに」

「地面まで真っ黒焦げだ。素材もなにも残らなかったね」

 おかげで桜花とノエルに苦い顔をされてしまった。

「…………ごめん」


【ファイアー・アロー】お前はとりあえず封印だ。

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