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第141話 vsミサ

 ララとレートがミサと対峙する。


「それでは、始め!」

 

 ハナの合図により、戦闘が開始される。


「行きます!」


 ミサは自分の身長より長いやりを構える。

それと同時にレートの方が、魔法の展開始める。


『光よ来たれ、我が望むは光の矢。ライトニング!』


 詠唱が終わると、光の矢が飛んでくる。

ミサはそれを後ろに跳躍することで躱す。


 光の矢がミサに到達するタイミングから少し遅れて、ララがやりをミサに向ける。


「悪くはない連携です」


 ミサは、やりの柄の部分を掴むと、槍の軌道を変える。


「どうぞ、どこからでもおいでください」


 余裕の表情でミサは両手を広げる。


「もう一回! ライトニング!」


 光の矢が三本ほどミサに飛んでくる。

そのタイミングでミサは剣を抜いた。


 剣を横振るうことで、レートの矢を全て弾き返してしまう。


「これが、Sランクの力なのか……」


 レートは驚いたままの表情で固まっている。

そして、再びララが正面から槍による突きを入れて来る。


「おお、いい動きです」


 新人の冒険者にしては、動きが鋭い。

確実にミサの急所を狙っているのが伝わって来る。


「でも、まだ遅いですね」


 ララの動きを完全に見切ったミサは半歩の移動で槍を躱す。

そして、後ろからきた槍も華麗に躱す。


「先生は、後ろにも目があるんですか?」

「ありません。でも、気配でわかります」


 ミサは一滴も汗をかいてない涼しい顔で口にする。


「そう、ですか。レートさん、支援魔法をお願いします」

「りょ、了解!」


 レートはララに身体強化の魔法と、槍に風魔法を付与した。

それにより、ララの動きは先ほどより早くなった。


「これは凄いです」


 身体強化された体と風魔法が付与された槍で、ミサの顔を目がけて突きが飛んでくる。


「ただ、ここまでのようですね」


 ミサは、槍の穂の部分を左手の人差し指と中指の間に挟んで受け止めた。


「嘘でしょ!? 魔法を付与してある槍を素手で!?」

「はい、このくらいならなんとかなります」


 ミサはそのまま、やりの軌道をずらして攻撃を逃れる。


「す、凄すぎる」

「こんなの、無理だろ……」


 ララとレートの戦意が消失してしまったのを確認した。


「それまで!」


 ハナの声で、ミサとの模擬戦が終了した。


「ありがとうございました」

「「ありがとうございました」」


 ララとレートは一礼した。


「お二人の動きは見せてもらいました。後程、解説しますので、今は次の試合を見ましょう。次はヴィムさんですから、面白いものが見れると思いますよ」


 そう言って、ミサは笑みを浮かべた。

こうして、レオリア王国で最も《規格外》の男、ヴィムとチカゲとザックペアの模擬戦がスタートしようとしていた。

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