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戦う巫女さん!  作者: さくあ
8/14

聞きたい事

「うかがいたいことですか?」


ちとせ

「はい、この間の…」


「ちょっと待って、

まずは自己紹介からお願いします」


「あっ…すみません…」


「いいのいいの、こっちこそ口挟んじゃってごめんね」


優しい!私の人生にはこういう人が足りなかったんだ…


「いえ、名乗らなかった私が悪いんで」

「私は美作 ちとせです」


「私は高松(たかまつ) (りん)

「で、こっちが」


夏音

北坂(きたさか) 夏音(なつね)よろしく」


「こちらこそよろしくお願いします」


「そんな硬くならなくていいよ」

「で、本題の聞きたい事って?」


そうだった!巫女について何を聞けばいいの?

てか、いきなり話を切り出したら嫌な顔される

気がする…

この人たち巫女になったからこんな重傷負ったんだし

まずは1枚クッションを置かないと…


「七宮さん…知ってますか?」


「七宮ぁ?七宮 つかさのことか?」


「そうです、七宮 つかささんの事です」


「彼女がどうかしたんですか?」


「やっぱり知っているんですね!七宮さんの事聞かせてください!」


「あいつの事って言われてもなぁ~」

「この間あったばっかだしよく知らねぇよ」


「私も特には…」


「そうですか…」


この間ってことは引っ越してきた後かな?


「でも、いい奴ではないな」


「どうしてですか?」


「倒れてるお前を見捨てようとしてたから」

「そこで私がお前を先に助けてやれって言ったわけ」


「まぁ、私達の方が重傷だったからこっちを優先したとも考えられるけどね」


「んぅ…どうなんだろうな」


七宮さんが言ってたのと少し違うような…


「それで?それが聞きたかったの?」


「えっ…いや…その…」


「返事はハッキリしろよ」


「…そう…です」


「ごめんね…彼女との関わりがもう少し長ければ話せることもあったと思うんだけど」


「私はあまり関わりたくねぇな、絶対一匹狼

タイプだしあいつ」


「あなたも同じようなものよ?」


「私は違う!ウチの学校は校則緩いからみんなやってるのに便乗してるだけ!」


あぁ~だから金髪なんだ!

実を言うと聞きたかったことの1つが解決した!


「だからと言って髪を染めるのはちょっと…

髪が傷んじゃうよ?」


「そろそろ戻すよ…」


「うん!今年受験だもんね?」


受験?ってことは3年生…先輩か!


「私の後輩になってくれるのを楽しみにしてるよ!」


後輩って事は凛さんは高校生なのか…


「凛ちゃんの高校に行けるわけないじゃん!

レベルが高すぎ!私のレベルは低いの!」


「でも、いつもテスト期間になると私に泣いてすがりついてるから成績の方は悪くないでしょ?」


「まぁ…たしかにそうっていうか…泣いてはいないけど…」


「だったら後1年頑張って私の高校に入学してね」


「それって凛ちゃんが私を後輩にしたいだけじゃん!」


「それのどこが悪いの?」


「いや…別に悪くないけど」


ダメだぁ~!口を挟める状況じゃないよぉ


「じゃあ決まりね!」


「やるだけやってみるよ…はぁ…」


「あ、あの!」


「ん…?何?」


「お二人は仲いいんですね!」


完璧なタイミングと台詞だろ!


「何だよ…いきなり口挟むなよ」


完璧じゃなかったぁぁぁぁあ!


「いえ、今のは話が終わったので口は挟んでないんじゃないかな?」


「…まぁ…たしかにそうか」


「で、口を挟んだということはまた何か聞きたい事でも?」


「いや、凛ちゃんも口挟んだと思ってんじゃん」


「いえ、つい口が滑っちゃっただけです!」


「どちらにしろ口が滑ってんだけど…」


「で、何です?」


「み、巫女について…」


「!」


「…」


「聞かせてもらえますか…」


「…」


「…巫女の…何を聞きたいんですか」


「全部です…凛さんが知ってること、夏音さんが

知ってること全部です…」


「聞いて何すんだよ…」


「…何も」


「だったら話す必要ねぇよなぁ?」


「落ち着きなさい」


「…」


「どうして巫女の…いえ…彼女から聞いたのね…」


「はい…だいたいは七宮さんから聞きました…

それでも理解できないというか、納得できなくて」


「どんなところが…?」


「地球が終わるかもって危機に誰も気付いてない事とか…

敵の事とか、あのカードの事も…」


「危機に気付かないのは仕方ないこと…気付いた

ところで一般人には何もできない」

「敵の事は私達も知らない…」

「カードの事について、あのカードはマナカード

と呼ばれているの、マナ…」


「神の力の事ですよね?」


「そう…その力が宿ったカードなの、それを使う

ことによって変身による肉体強化と武器を取り出す事ができる」


「そのカードを一般人が使うことはできないんですか…?

使えれば危機を知らせても問題ないはず」


「無理だね、一般人じゃ耐えきれない」


「耐えきれない…?」


「そう耐えきれない…神の力は大きいの一般人には抱えきれないほどにね」


「一般人の定義って何なんですか…?」


「それは神の力に適性があるかどうか」


「その適性ってのは…?」


「さっきの話の抱えきれる者のこと」

「人を風船で例えるといっぱい空気の入る風船を持っている人が適性なの、空気ってのが神の力の事、それは女性に多いの」


「男性はどうなんですか?」


「男性にはいない、だから巫女なの」


「あっ…あと…さっき耐えきれないって言いましたけど…それは武器を取り出すだけでもですか…?」


「まぁ、そうねカードを使ってる時点で神の力を取り込んでるのと同じだから」


「この間凛さんのカード使って私武器を取り出したんです…」


「体に異常がないのであればあなたにも適性が

あるということ…近いうちにカードが送られてくるかもね」


「送られてくるってどういうことですか?」


「カードやケースなんかが入った段ボールが送られてくるの、適性のある人のもとに」

「私もそうだった…夏音も同じようにね」


「誰からそんな物が…」


「わからない宛名も何もないから…」

「噂では神の使いが持ってきたって言われてる」


「段ボール…段ボールってなにもロゴのないやつですか?」


「えぇ、私達はそうだったから全員そうなんじゃない?」


「だったら…」


昨日の七宮さんが持ってたのって…私の…?


「どうかした?」


「あっ、いえ…何でも」


「私達が知ってるのはこれぐらい」

「満足した?」


「あっ、はい」


「また何かあったら相談してね」

「それじゃあもう暗いし解散で!」


「今日は本当ありがとうございました

あまり思い出したくない事まで話させちゃって…」


「いいの、いいの私達が弱いのがいけないんだから、こう見えてもルーキーなの」


「そうなんですか!?」


「だから彼女の方が先輩、私達よりもその七宮さんに聞いた方がいろいろと知ってるはずだよ」


「わかりました、それじゃあまたきますね」


「次来るときは見舞品持って来いよ!」


「私にそんなお金ありませんって!」


「それじゃあ気をつけて帰ってね!」


「はい!」



「なかなか可愛い子でしたね!」


「そうかなぁ?」


「嫉妬ですか?」


「そんなわけないじゃん!」


「ふふっ、そういうところが好きですよ」


「私の嫉妬してるところが?」


「やっぱり嫉妬してたんですね!」


「しまった!?…ってあれ?」


「どうかしたんですか?」


「いや…スマホに通知が…」


救援要請:七宮 つかさ


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