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戦う巫女さん!  作者: さくあ
11/14

秘められた力

結局ちとせは料理以外の家事を行うという条件でつかさの家に住まわせてもらうことになった。

そして、休日。


「起きなさい!起きて朝ご飯食べてとっとと家の掃除に取りかかって」


「んぅ…せっかくの休日なんだしゆっくりしようよぉ…掃除なんて忘れてさぁ…」


ちとせの寝起きは寝ぼけてるか、けだるさしかない。そのためつかさには蹴り起こされてる。


「ふにゃ…!」


「私は休日だろうと無駄にはしたくないの、すでにあなたのせえで30分ほど無駄になってるんだからとっとと起きなさい!そんなんじゃあお見舞いになんかいつになってもいけないわよ」


「あっ…そうだった!凛さんと夏音さんのお見舞いに行くんだった!」


蹴り起こされるため最近目が覚めるまでがはやい。


「そうでしょ、だから早く掃除を始めて、午前中までには全部終わらせたいから」


「あれっ…?朝ご飯は?」


「そんなのあるわけないでしょ?何寝ぼけたこと言ってんの」


「いや…でも、さっき…あれぇ~?」


たしかに朝ご飯食べて掃除に取りかかれって言わなかったかなぁ~?七宮さんの言うとおり寝ぼけてたのかな?まぁ、朝ご飯食べないのは日常茶飯事だからいっか!


矛盾したことを思っているがちとせ自信気づかない。それがつかさに馬鹿と言われる理由の1つ。


ちとせはつかさに言われるがまま、使われるがまま掃除を終わらせた。


「よしッ!終了!七宮さん掃除終わったよ~!これでお見舞いにいけるね!」


「あぁそう、いってらっしゃい…事故には気をつけるのよ…」


「うん!わかった!行ってくるね!…てっ、そうじゃないでしょ!七宮さんも一緒に行くの!そういう話だったでしょ!」


ちとせはつかさの手首をつかみ引っ張ろうとするが、びくともしないどころか簡単に振り解かれてしまった。


「私が行く理由なんてある?彼女たちとは1度会ったきりでそれだけよ」


「私だってそうだけど、友達だよ!ってことは七宮さんだって1度会ったんだからそうなるでしょ!」


「あなた友達が何かわかってんの?志を共にし、心を許し合える人のこと言うの」


「だったら友達じゃん!地球を護りたいって志が一緒なんだからさ!」


(…もう一人前になったつもりなの…たかが2回戦っただけで…)

「あまり調子には乗らないで、いずれ取り返しのつかないことになるから」


「えっ…何?取り返しのつかないことって?」


「さっさと行くわよ、予定通り12時までだからそれが過ぎたら私は帰るから」


えっ!いきなりどういう風の吹き回し?一緒に行ってくれるなんて!これでお見舞い品持って行けるよ!


「待って七宮さん!」


結局半分以上見舞い品の金はちとせの財布から出ることになった。


「えぇ~と…たしかこの辺り…あった!高松 凛と、…あれ?夏音さんの名前がない…」


「死んだんじゃないの?」


「いや!そんなことない!あんな元気だったんだし死ぬはずないよ!」


「だろーな!だって私生きてるし!元気だって有り余ってる!」


突然の台詞と肩に手を乗っけられたのに驚き勢いよく振り返る。


「よっ!凛ちゃんのお見舞い?」


「夏音さん!はいっ!そうです!今日はちゃんとお見舞い品も持ってきました!…で、夏音さんはいいんですかもう?」


「あぁ、昨日退院したからもういいんだ!回復スピードが速すぎて先生には驚かれたけど…」


「それはよかった!」


「で…七宮 つかさか…ちゃんと私の言ったとおりコイツの面倒見てくれたんだな…ありがとよ!

それじゃあ入ってくれ凛ちゃんも喜ぶよ」


夏音は病室の扉を開ける。が、室内には誰の姿もなかった。不信に思い一歩室内に入ると扉の内側の影が動きそれと同時に謎の破裂音がする。


パッ~ン


バタッ


「いらっしゃい!私の病室に!」


「ッ!凛ちゃん!そういうのは場所を考えてやってよ!ここ病院だよ!?」


「ちゃんと許可は取ってあるから大丈夫!驚いてくれた?」


「当たり前だよ…そんな不意を突かれたら誰だって驚くって…なぁ、ちとせ…って気絶してるぅ!」


「ぅっ…」


「あっ、気がついた、おぉ~い大丈夫かぁ~?心臓止まったり飛び出たりしてないよな?」


「ここは…」


「私のベッドです」


横を向くと凛が隣で横になっていた。


「おはようございま!よく眠れましたか?ごめんなさいあそこまで驚くとは思ってなくって…」


「あ…はい…」


「起きたしそれじゃあ私は帰るわ、もう12時にもなるし」


「えっ!?もうそんな時間なの!?待ってよもう少しここにいよ?」


ブーブーブーブッ


病室内に同じアラーム音が3つ鳴り響く。そのアラームは部屋の空気をかえた。


「おっと残念、まだ帰れないみたいだよ敵のおでましだ」


「はぁ…とっとと片付けて帰るはだけよ」


つかさは病室を出て行った。


「じゃあ凛ちゃん私も行ってくるね!また戻ってくるから、ちとせお前も来い」


「あ、はい」


目覚めたばかりで何が何だかアラーム音の意味さえわからないまま夏音に連れられちとせは病室を出て行った。


港、先に出て行ったつかさはすでに変身し武器も取り出している。


「遅かったわね」


「病み上がりだから仕方ない、…敵は?」


「通常型、あなたたちが勝てなかった通常型よ」


「嫌味な事言うなよあのときは暗くて…」


「いいわけはいいからあいつを倒してきてあなたの力量を測りたいから」


「チッ!」


夏音は舌打ちをすると変身し、太刀を取り出すと空を飛び敵へ突っ込んで行った。


「あなたも行きなさい、実力見てあげる」


「うん!わかった!」


「よし…敵のところまでついた、後はコイツをボッコボコにしてやる!」


バッン!


「はぁ?」


弱点の心臓部分を護っていた両手が消し飛ぶ。


「あっ、弱点露出した!今のうち」


スパッン!


通常型のルーダーは海の底へと沈んで行った。


「…終わっちゃった…呆気なく…」


「やったね!夏音さん!見てたよ一瞬で片付いちゃって流石です!」


「あぁ…ちとせが援護してくれたのか…ありがとうおかげて弱点露出なんて面倒なことしなくてすんだよ…」


2人のもとにつかさが近づいてくる。


「一撃で倒すのは流石ね、期待の少し上を行ってたわ」


「なぁ…1つだけ質問がある…ちとせは弱点の露出がどれだけ大変か知ってんのか…?」


「知らないでしょうね、それどころかあいつらに弱点があることすら」


「見てただろあの威力…一撃で護りを剥がしやがった…にもかかわらず倒せなかった…」


「前もそうだったわ、頭に当たったにもかかわらず横転するだけだった…あの威力なら弱点じゃなくとも一撃で倒せるはずなのに…」


「どういうことだ?あいつはなんか特別なのか?」


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