成長と学習!
「はあはあ…。なんとか使役できたな。」
俺の頭にナレーションが響く。
マコトのレベルが2に上がりました!
命令1を手に入れました!
モンスターを使役する者を手に入れました。
「お!レベルが上がったみたいだな。ステータスをみてみるか。」
職業:モンスターテイカー
LV2
HP:8/11
MP:2/7
STR(筋力):2
VIT(耐久力):2
DEX(器用さ):2
AGI(素早さ):2
INT(知力):2
MGI(魔力):2
RMG(耐魔):2
[スキル]
モンスターテイム1、命令1
[称号]
モンスターを使役する者:使役するモンスターのステータスがランダムでプラスされる。プラス値は使役者のレベルに依存する。
「ステータスの上昇具合がひどいだろ!てかMPの値がかなり減ってるな。」
どうやらモンスターテイムのスキルはMPを消費するらしい。
「命令1のスキルはおそらくモンスターへ命令するためのスキルってところか。モンスターを使役する者の効果はいいな。」
俺は今使役したゴブリンの様子を見てみる。体はボロボロだが、こちらをじっと見つめて立っている。
「さすがにダメージは使役しても回復しないか。ゴブリンのステータスも見てみるか。ゴブリンステータスオープン。」
ゴブリン
モンスターランクZ
LV1
HP:2/10
MP:0
STR(筋力):3(+1)
VIT(耐久力):3
DEX(器用さ):3(+1)
AGI(素早さ):2
INT(知力):1(+1)
MGI(魔力):0
RMG(耐魔):0
[スキル]
「モンスターには職業と称号はないのか。てかこいつレベル1のくせに俺よりステータスいいの多いな…。このプラス値は俺の称号の効果か。」
俺は初めて仲間にしたゴブリンをじっと見据え心強く感じた。
(これで戦闘もさっきみたいにそれほど苦戦しないはずだ。最初の仲間だから愛着湧くな…)
「よし!名前をつけてやろう!お前の名前はゴブぞうだ!よろしくなゴブぞう!」
「キー」
やる気なさそうに鼻をほじりながらゴブぞうは返事をした。
このやろう…。
俺とゴブぞうは再び森を歩いていく。
「こいつが仲間になったはいいが、俺もこいつもHP減ってるからなー。せっかく使役したのに死んじまったら元も子もないからな。どこか休める場所があればいいが…。」
後ろを歩いているゴブぞうにそういいながら目を向けるが見当たらない。
「あれ?あいつどこ行った?」
周りを見回すとゴブぞうが草むらの側にしゃがんでいた。
「おい!休みたいのはわかるけどとりあえず歩くぞ!」
このように勝手に行動をとるのは俺のレベルが低いからか?命令のスキルレベルが上がればもっと言うことを聞くようになるのかな?
今はしょうがないか。
「キー!キー!」
「ん?何を食べてるんだ?」
ゴブリンが何かを食べながらこちらに俺の元へきた。手には赤い実のような物をいくつか持っている。
「お前さっきよりなんか元気そうだな?」
不思議に思ってゴブぞうのステータスを見てみる。
「HPが5になってる…!この赤い実の効果か!1つ食べるとHPが3回復するのか!」
この実の効果を知った俺はゴブぞうが持ってきた残りの3つのうちひとつを食べ、あとはゴブぞうに食べさせた。そのとき頭に声が響いた。
ゴブぞうが収集1を手に入れました。
「これはスキルか。こうやってモンスターもスキルを覚えて強くなってくんだな!よっしゃ!HPも全開したことだしがんがん進もうぜゴブぞう!」
「キーーーー!」
そこから5分ほど歩いた俺は赤い実のほんとの効果を体験することになる。赤い実の名前はスタンチェリー。HPを3回復する代わりに、しばらくの間スタン状態に陥ってしまうという効果だ。
俺はゴブぞうとともにモンスターに襲われないことを恐れながらスタン状態からの回復を待つのであった。