第一回 ナポリたん!!
えっと、オニです。
実はこういう手の物はとてもニガテだったりするのですが、いつか書いてみたいなとも思ってきた作品です。ので、結構ネタはあたたまっているぅー…?(曖昧)
試験的な作品ですが、楽しんで頂ければ、幸いです!^^
「よいしょっ、と…ふぅ、こんなところかな」
私は、泉源 美奈子。
3日後からの新しい高校生活を始めるにあたって、昨日このマンションに引っ越してきた、16歳の高校生です。
にしてもかなりかかったなぁ…
と言うのも、今ようやく昨日の夕方から今まで格闘していた“ダンボール”と、決着がついて
…うぅ、長かった…。
そ言えばまだ挨拶周りに行ってない…そろそろ行かなきゃ、失礼になる…かも?
そう思い、今日と昨日一日、酷使し続けていた重い体を持ち上げたとき…
「うりゃーーー!!」
と言う元気の良い女の子の声がしたと思うや否や、『ガタンッ!』と玄関扉が開く音がして、玄関からこのダイニングに伸びる廊下から、隅っこに積まれた空のダンボールの山に、黒い物体が通ったと見えた瞬間、『ぼふんっ!』と、せっかく綺麗に整理出来ていたダンボールが散った。
「う、うえ!?」
私は驚きのあまり、呆然と、飛んで来たダンボールの断片を手に取り、そして
「な、ナポリたんスパゲッティ…」
とダンボールの断片に書いてあった文字を読んだ。
…ん?ナポリたん…?
刹那、
「な、ナポリたんーっ!!」
「きゃあぁーっ!?」
突然ダンボールの瓦礫から、○ルトラマンポーズでさっきの声の主であろう女の子が出てきた。
う、うええ!?ウルトラマンきたぁ!?
とりあえずその少女は、シャキーンと言う効果音と共にこちらを向いて、
「スパゲッティ!食べに来ました!!」
と大きい声で言ってきた。あんまりにも突拍子のないセリフに、私はびっくりしたけれど…
…こ、この人…まさか!?私はすかさず聞いた。
「えっ、あの…あなたもしかして、○ルトラマンですか?」
「はい、そうです!!」
やっぱり!と、思ったのだが、彼女は顔を傾けて、
「ん?いや、ちょっと違うかな…」
ちょっと、違うらしい。ということは、私、惜しい…。
「私は朔未 律佳。片裡羽(かたりはね高校)一年だよ♪」
かたりはね…!?
「え!?…それ、私の高校…!」
っていやいや、勢いついて言っちゃったから変になったけど、正しくは「私も行く高校」だ。
「え!?あの学校キミのだったの!?」
な、何でそーなるのっ!?(汗)
「えっ!?ち、ちがっ…」
「ちょっと!すごいじゃーん!」
うわわわわわ!何か変な風に誤解されちゃった!(汗)
ってわぁ、抱きつかれたーっ!(照)男の人に抱かれたことないのに女の子に先に抱かれちゃった!ここ、これってレズっぽいのかな!って言うか最早レズ体感中!?(汗)あ、でもこの人結構胸あるぅ…!やわらかぁ〜い、気持いい…(照)っていやいや、そんなレズっぽいセリフ!!マジでレズじゃないっ!と言うかこんなトコ他の人に見られたらホント誤解されちゃうよ〜っ!(滝汗)あ、いや、よく考えたらここ私の部屋じゃない。人来るわけ…
「おい律佳!全く。お前は毎度人に迷惑をかけて…。ホントすいません、“美奈子さん”」
っていやーーーーっ!(汗)他人の部屋に勝手に男の人入って来てるーーーっ!!(汗汗)って言うか見られたーっ!!(滝汗)
「あの、あんぐり口をあけられて、固まらなくても…?」
私のマンション生活の色濃い二日目は、こうして幕を開けたわけですが…。これはほんの序の口で。本当に、入り口の入り口で。
楽しくもタルタルい生活が、これから始まることになろうとは、私は微塵も思っていませんでした。