3.オーブ授与・万能鑑定
女神が指さしたのは、七つの中で一際鋭く白い輝きを放つ球体 。
「それがこの『万能鑑定』よ」 ここから、理系少年の知識と神の権能が組み合わさる、前代未聞の冒険が幕を開けます。
静けさの中で動き出す物語、ぜひ最後までご覧ください。
女神はパチン、と優雅に指を弾いた。
すると、二人の間に七つの輝くオーブ(宝玉)が浮かび上がり、ゆるやかに円を描いて回転し始めた。
「これは、あなたへの依頼に対する前払い……。異世界を生き抜き、そして何よりあなた自身が異世界を楽しむための『七つの特典ギフト=オーブ』だよ」
アルは緊張で喉を鳴らしながら、その光の渦を見つめた。
「……これを、全部僕が? きれい!! 贅沢すぎて、なんだか怖いな」
(女神様、やさしすぎ。転生ってやっぱ最高)
「ふふ、遠慮はいらないわ。あなたが救った魂の重さに比べれば、これでも足りないくらい。さあ、一つずつ説明するから、あなたの魂に馴染ませてみて?」
●1番目のギフト【万能鑑定アナライズ】
真っ白な虚無の空間に浮かぶ、七つのオーブ。
その中で1番目の一際鋭い輝きを放つ白い球体を指差し、銀髪の女神様がいたずらっぽく微笑みました。
「さて、アル君。あなたが一番最初に使いこなすことになる、そしてこの先の冒険で最も強力な相棒になる力を説明するわね。それがこの『万能鑑定アナライズ』よ」
アルはその白く光るオーブを見つめ
「鑑定……。RPGでよくある、相手のレベルとか名前が分かるやつですか?ステータスって言うと空間にタブレットが出るやつですか?」
「ふふ、そんな単純なものじゃないわ。あなたの理系な感性に合わせるなら、そうね……。安物のタブレットじゃなくてホログラムで、自動解析っていうとこかしら」
「『森羅万象の構造解析(スペクトル分析)』と言えば分かりやすいかしら?」
女神様は指先でオーブを転がすと、アルの目の前にホログラムのようなウィンドウを展開しました。
そこには、アルがさっきまで持っていたコンビニのレジ袋のデータが、分子構造レベルで細かく表示されていました。
女神アステラ:「さあアルくん、集中して! このギフトの核となる機能」
……それは『ステータスと弱点の把握』よ。
「これはただ名前やレベルが出るだけの生ぬるいものじゃないわ。相手の魂の深淵まで覗き見ちゃう、いわば究極の『プライバシー侵害』なの!」
アル:「(うわ、女神様の胸がまた近い……髪からバニラの香りがして集中できない……)……ええと、つまり、RPGのライブラとかスキャンみたいなものですよね?」
女神アステラ:「そんな低解像度なものと一緒にしないでちょうだい! この力はね、敵対する魔物や人間が『何を恐れ、どこに致命的な欠陥を抱えているのか』を、あなたの脳内に直接女神のAIシステムがリアルタイム投影するのよ。」
(AIシステムって言ったほうがわかりやすいよね)
「例えば、どんなに強そうなドラゴンの鱗でも、かたい皮の歪んでいる『一点』を特定したり……あるいは、無敵を誇る騎士が実は『重度の腰痛持ちで左側への踏み込みが弱い』なんていう、情けない弱点まで丸見えなの!」
アル:「……なるほど。化学変化で言うところの『反応の急所(活性点)』を見つけるようなものか。
どんなに安定した化合物でも、特定の結合角が歪んでいる場所に触媒をぶつければ、一気に分解できる」
女神アステラ:「そう! それよアルくん! さすが私の選んだ理系美少年、例えがマニアックで最高に尊いわ! 戦わずして勝つ、あるいは一撃で逆転するための必須情報」
――それを手にするということは、あなたがこの世界の『物理法則の審判』になるということなのよ。
相手が何を隠そうとしても、あなたの瞳からは逃げられないわ!」
アル:……事象の解像度を上げて、エネルギーの障壁が最も低いポイントを叩く。
確かに、これなら僕でも、理論上は巨悪を粉砕できますね
女神アステラ:うふふ、その通り!
あ、ちなみに……今の私の『ステータス』を覗いてみる?
弱点はね……『アルくんのちょっと困ったような照れ顔』よ。
「これ一発で私のHPはゼロ、即座にキュン死確定なんだから!」
アル:「……(やっぱりこの女神様、エロすぎ……)
(お願い……下から見上げないで!……ああ、胸の……)
あ、あの、それは鑑定しなくても分かりますから。次、説明進めてください!」
「その通り! そして二つ目が、この力の真骨頂。
『秘められた真価の看破』よ」
女神様の声に少し力がこもります。
「アル君がこれから行く世界は、資源が枯渇して、みんなが目の前の『魔力が残った石』を奪い合っている殺伐とした世界。
でもね、この『万能鑑定』を使えば、他人にはただの石ころやゴミにしか見えないものが、実は超高純度のマナだった……なんてことが手に取るように分かるようになるの」
「えっ、それって……」
「そう。周りの強欲な大人たちが『そんなゴミ、捨てちまえ!』って笑っている横で、あなただけがその真の価値に気づき、それを『魔導合成』で宝物に変えてしまう。想像してみて? 彼らが後でその価値を知った時の、悔しそうな顔を」
アルは思わずニヤリとしてしまいました。自分の知識とこの力が組み合わさった時の「ざまぁ」な光景が、はっきりと脳裏に浮かんだからです。
「そして三つ目。これが物語を動かす鍵になるけれど、この力は『未来の可能性』さえも解析の対象にするわ。
今はボロボロの剣でも、どの素材と組み合わせれば最強の聖剣に進化するか……その『設計図』さえもあなたに見せてくれる」
女神様はそのオーブをアルの胸へとそっと押し込みました。
「現状を把握し、ゴミから宝を見出し、弱点を突いて逆転する。この『万能鑑定』がある限り、あなたはどんな困難な状況でも、必ず『解』を導き出せるはずよ」
アルの瞳の奥に、解析データの文字列が流れ星のように走り抜けた。
「……分かりました、女神様。この『目』があれば、異世界の資源問題を『リサイクル』で解決できそうな気がしてきました!」
「その意気よ、アル君! さあ、あなたの知性で、曇りきった世界を鮮やかに解析してみせて?」
【女神アステラの「こっそり」日記】
アルくんへのギフト授与(1個目!)
ついに! 私の愛しいアルくんに最初のギフトを授ける時が来たわ。
本当は、このまま私の膝の上で一生愛でていたいけれど
……彼にはシルバーアースを救ってもらわなきゃいけないものね。
それにしても、間近で見るアルくんはやっぱり最高に尊いわ!美少年すぎ。
私が説明するためにぐっと顔を近づけたら、彼は「女神様の胸がまた近い……髪からバニラの香りがして集中できない……」なんて、心の中で可愛いことを考えていたみたい 。
ええ、もちろん女神の私には全部聞こえているわよ?
その「むっつり」なところも、思春期の男の子らしくてたまらなく愛おしいわ!
でも、さすがは私の選んだ理系美少年ね。
私の説明を聞いて即座に、「化学変化で言うところの『反応の急所(活性点)』を見つけるようなものか」だなんて……例えがマニアックすぎて、もうキュン死しそう!
最後に、私の弱点は「アルくんのちょっと困ったような照れ顔」だって教えたら、さらに真っ赤になっちゃって 。「お願い……下から見上げないで!」なんて必死に目を逸らす姿を見たら、もう異世界に送り出したくなくなっちゃうわね 。
さあ、次は二つ目のギフト。 アルくん、あなたのその知性で、曇りきった世界を鮮やかに解析してみせてね!
女神の指先によって、青いオーブがアルの胸へとそっと押し込まれました 。 その瞬間、彼の瞳の奥には膨大な解析データの文字列が流れ星のように走り抜け、異世界の真理が書き込まれていきます 。
力強く答えるアルですが、女神が下から覗き込む艶やかな視線には、相変わらずたじたじな様子です 。
次なるギフトは、彼の「理系な感性」をさらに加速させることでしょう。
もし「女神様の愛が尊い!」「アルくんの今後を応援したい」と思っていただけましたら、ぜひ、作品フォローや「ここが好き!」というポイントがあれば、ぜひ教えてくださいね。
皆さんの反応が、次の原稿を書く大きなエネルギーになります!




