2.銀河を纏う女神との出会い
第2話をお読みいただきありがとうございます!
前回の衝撃的な最期から一転、今回アルくんが目を覚ました先にいたのは……「美」の概念そのもののような女神アステラでした。
13歳の少年には刺激が強すぎる(?)女神様を前に、真っ赤になってしまうアルくんの初々しい反応にご注目ください。
いよいよ異世界への準備が整い、アルくんの「無自覚な無双」がここから始まります!
「……あら」
静寂を切り裂いたのは、凛として、それでいて慈愛に満ちた女性の声だった。
「私の領域に、これほど澄んだ魂が迷い込むなんて。どれほど高潔な最期を遂げたのかしら?」
「名前は、データ受信リストによると、麻美アル、地球、日本人ね。ハーフっぽいね。」
(人さらいから守って、逆にさされた子ね。え……13歳……まじ……)
重い瞼を開くと、そこは星々が川のように流れる無限の虚空だった。 意識が混濁する中、アル——麻美アルは、目の前の光景に息を呑む。
そこには、「美」という概念そのものを具現化したような女性が立っていた。
腰まで届くプラチナシルバーのロングヘアが、風もないのに神秘的な軌跡を描いて舞っている。 星空をそのまま織り込んだような紺色の薄衣は、彼女の驚異的なプロポーションを隠すどころか、より鮮明に強調していた。
(……きれいだ。でも、なんて破廉恥な格好をしてるんだろう……っ。いい。)
推定バスト90cmという圧倒的な曲線美と、58cmの引き締まったウエスト。 13歳の少年には、その「美の暴力」とも言える神々しい肉体は、あまりに刺激が強すぎた。 アルは真っ赤になり、必死に視線を泳がせる。
「あら、そんなに赤くなって。……私の姿は、少し眩しすぎたかしら?」
女神は淡々と、少し退屈そうにアルを見下ろした。 彼女の名は女神アステラ。数多の魂を導いてきた、全知全能の存在。
「あなたは地球でヤクザに刺されて亡くなったの。でも、安心なさい。あなたが身を挺して守った女子高生は無事よ」
その説明は事務的で、冷徹ですらあった。 しかし——女神アステラがアルの顔を正面から捉えた瞬間、彼女の瞳に宿る七色の銀河が、激しく明滅した。
「…………っ!?」
アステラは絶句した。 そこには、死の淵にあっても損なわれることのない、「絶世」という言葉すら生ぬるい美少年がいた。(線が細すぎるが……)
雨に濡れて張り付いた銀髪の間から覗く、湿り気を帯びた長い睫毛。 芸術品のように整った顔のライン、透き通るような白い肌、そして他者を守ろうとした強い意志を秘めた瞳。
あまりにも儚く、あまりにも美しい。 数億年、この星を管理し続けてきた女神アステラの心が一瞬で奪い去られた。
「な、……なんてこと。これほど私の心をかき乱す存在に出会うなんて……」
「尊い!」(なんて、きれいな性別を超越した美しさ。だめ。これ。)
それまでの威厳はどこへやら、アステラは吸い寄せられるようにアルのそばへ膝をついた。 世界のあまたある脈動よりも速く打ち鳴らされる自身の鼓動に、彼女自身が驚いている。
「貴方は私の『お気に入り(スペシャリティ)』……。いいえ、そんな言葉じゃ足りないわ。お願い、私の『特別』になって。貴方のためなら、私は世界の理さえ書き換えてみせる」
「えーっと……女神……さま? 僕は、どうしたら……。もっと強くなりたい。二度と、あんなふうに刺されないように……」
震える声で願うアルの姿に、女神アステラの独占欲と愛情が爆発する。 彼女はアルを壊れ物のように優しく抱き寄せた。 豊かなバストの柔らかさがアルの顔を包み込み、甘い香りが鼻腔をくすぐる。
「ええ、守ってあげるわ。私のすべてを賭けて、貴方を世界一幸せな男の子にしてあげる」
アステラは蕩けるような微笑みを浮かべ、アルの耳元で囁いた。
アルが驚き、目を見開いた直後、視界が柔らかな白に包まれた。アステラが、壊れ物を扱うような手つきで彼を優しく抱きしめたのです。
(……っ! 柔らかい……すごく、いい匂いがする……)
(……っ! やばい……もう持たないかも!!……円周率は……ダメ)
女神アステラの豊かなバストの感触が、アルの顔を優しく包み込みます。それは、母性とも、もっと熱を帯びた「何か」とも取れる、圧倒的な包容力でした。
アルの心臓と体は、壊れた鐘のように激しく脈打ち、幼い心は壊れてしまった。
「アルくん、お願いがあるの。私の管理する『シルバーアース』という星では、マナという資源を巡って争いが絶えないわ。貴方の知識と優しさで、あの世界を救ってくれないかしら?」
アルは女神の体温とにおいに戸惑いながらも、必死に言葉を絞り出す。
「(でた。テンプレ)……わかりました。でも、一つだけお願いがあります。死んでしまった僕だけど、元の世界で学んだ『理科』(化学)と『ゲーム』の知識だけは残してください。それから……」
少し恥ずかしそうに、アルは付け加えた。
「魔法も授けてください。……痛いのは、もう嫌なんです。」
(刺されたあの感触がいまだ消えないし……)
その純粋でひたむきな願いに、女神アステラの瞳がいっそう妖しく、深く輝く。
「わかったわ。何でも言うことを聞いてあげる。……大丈夫よ、アル。地球での思い出、知識はすべて残しておくわ」
「うん、ありがとう」(女神様ちょろい)
女神は彼を「最強」かつ「さらなる至高の美貌」へと作り替えるための準備を始める。 それは、異世界へ行く前に、彼女の「愛」をその幼い体に深く刻み込むための、甘美な儀式の始まりでもあった。
「貴方のその美しさは、どんな魔法よりも強力な武器になるわ。敵も、味方も、そして世界の理さえも、貴方の前では跪くことになる。」
「……ふふ、もし本当に困ったら、空を見上げて私の名前を呼びなさい。私がいつでも、貴方を助けてあげるから」
「女神さま……。はい、頑張ってみます。僕、貴方の期待に応えたいです」
純粋な決意を瞳に宿し、アルは女神をまっすぐに見つめ返した。 その無垢な視線は、女神アステラのこころを激しく撃ち抜く。
(……ああ、なんて愛らしいのかしら。このまま、私の腕の中に閉じ込めてしまいたい……!)
女神アステラがゆっくりと右手をかざすと、無限の虚空から、眩いばかりの光が集束を始めた。
現れたのは、七つの宝玉オーブ。
光り輝く7宝玉。赤、青、黄、緑、紫、白、そして黒。
それぞれの色が独自の輝きを放ち、互いに共鳴し合いながら、女神アステラとアルをゆっくりとまわり始める。
それは、この宇宙を構成する『根源的な魔力の結晶』そのものだった。
「…………見て、アル。……これが貴方の新しい力(七つの宝玉)よ」
「なに、それ」(ドラ●ンボールみたい)
【女神アステラの「こっそり」日記】
魔法を使うたびに、私の温もりと声を思い出すように心の設定完了。ふふ、向こうでどんな美少女や王女に出会おうとも、彼の心の一番深い場所には常に私が居座り続けるのよ。(神殿にお参りしてもらわないと)
……あら、いけない。つい興奮して日記の文字が神光を放ってしまったわ。
あの子に嫌われない程度に、でも、たっぷり、ねっとりと、愛してあげることにしましょう。
第2話までお読みいただき、本当にありがとうございました!
女神アステラ様、威厳たっぷりかと思いきや、アルくんを見た瞬間に「尊い!」と爆走してしまいましたね……。
彼女の愛によって、アルくんはミクロン単位で「さらなる絶世の美少年」へと作り替えられてしまいました。
最後にこっそり仕込まれた「隠しギフト」の重すぎる愛が、今後の展開にどう影響するのか……作者としても執筆が楽しみな回でした。
ついに授けられた「七つの宝玉」。
これらとアルくんが持つ「理科の知識」が組み合わさったとき、異世界でどんな化学反応が起きるのか、ぜひ次話もチェックしてみてください!
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