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【第18話】王の捜索

ミン宰相は、困惑していた。

突然、クルミ殿からお姉様と呼ばせてくださいと言われたら混乱するのもあたりまえだ。


確かにクルミ殿の視線を胸に感じてはいた。クルミ殿もそこまで気にするほどでもないかと思うのだが。


「ミンちょっと、外で話さないかね?」

「かしこまりました。」


とりあえず、考える時間が欲しいとミンは、逃げるように出ていった。


残されたクルミは、今のわたしに足りないのはあの色気だ。

大人の女性、これからまだ成長するであろう。この胸も鍛え方があるはずだ。


少し間違っているかもしれないのだが、クルミとしては後悔しないためにも是非とも色気を真似たいと考えていた。


「あのクルミ様、先程のはどういう意図なんでしょうか?」

シャオが聞いてきた。


「えっ、わたしにないものをたくさんもっていたのでつい教えて欲しくて!」


シャオは武術みたいに、修練などで成長できるかも知れないと考えるクルミに唖然としてしまった。


師を見つけて、弟子にしてくださいと言うのと同じ感覚だろう。

たまにずれているんだけど指摘しずらいとシャオは思って放置することにした。



外に出た、カーグシンとミンは、

「相変わらず、クルミは愉快じゃな。」

「あれは本気なのですか?」


「人間はよく分からないが、見た目にこだわるらしいからの。以前はそうでもなかったんだがな。」


「以前というのは、転生者とのことでしょうか?」


「他言無用じゃがそうなるかな」


「詳しくは、本人が話さないから言えないが、これはよい流れだと思うぞ。」


「どういうことでしょうか?」


「ミンは、あまり見た目が好きではないようじゃが、クルミは気に入ったようじゃからな」


「そうですか......」ミンは複雑な気持ちになった。レオパルド王に幼い時に助けられ、それをきっかけに面倒を見てもらうようになった。


頭脳明晰で補佐役として、頼りにしてもらえるくらい成長したのだが、まわりからは、王を色気で騙してるなど誹謗中傷に悩んでいた。


エルフとのハーフ、そこそこ長命種。王を慕って、それ以上の気持ちもある。しかし迷惑はかけたくなかった。


そこで竜王に相談したところ、自分も使用している。変身魔法を教えてもらったのだった。


はるか昔で、この姿を知るのも少数になった。


「しかし....」断ろうかとも思ったのだが


「ちなみにクルミはわしより強いぞ」


「ご冗談を」


「冗談ではない、戦えばいい勝負になるだろうが剣以外で、魔法も使われたら勝てぬ」


ミンは驚いて信じられなかったが、竜王がこのような嘘をつくわけはなかった。


「わかりました。可能な限り善処いたします。」


「それでよい、怒らせなければ、話せば分かる方ではあるからな。」


少し対処に時間が欲しいところではある。


その時この方ならばとあることが閃いた。


部屋に戻り、期待して待っている様子のクルミに


「私にとってこの姿は、あまり知られたくないことなのです。

しかし私が知る限りのことを教えたいと思いますが、条件がございます。」


「なに??」


「2つありまして、一つ目は、レオパルド王を王国に連れ戻して欲しい。そうしなければ、教える時間も取れないのです。


二つ目は、王が戻りましたら、私の仕事の負担がへりますので、自由時間の時で構いません。

イサカリ商会で雇ってもらえないでしょうか?」


「いいよ」


もっと考えるかと思っていたミン宰相は、クルミの即答に驚いたが、この人はあまり裏表がない人だとも思った。


どこか王に似た雰囲気感じて、親近感がわいた。


それに、竜王より強いとなるとレオパルド王よりも強いはず、渡りに船だとも思った。


レオパルド王の捜索に兵士を送っても、見つけることは何回もあったが逃げられてしまったり兵士が気絶させられて城に送られてきたりしていたのだ。


「わかった、さっそく探してくるよ。」


「よろしくお願いします。」


散歩に出かけるような感じに敵対してはダメだとミン宰相は強く思ったのだった。


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