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【第105話】2匹の子猫

アリスが真剣にお願いしてきた。


クルミは考えた、前世でも数人弟子にしたことがあったが生まれ変わってからはお遊び程度でジークの相手をしてるくらいだった。


でもせっかく生まれ変わって、自由に過ごしたいと思ってたのに、ジークとの今後を考えると断りたいところだった。


「ねぇ、クルミ・・・様。どうするの?」


メリットが聞いてきた。様?まぁ一応王女扱いだからかな。


「様はつけなくていいから。」


「ありがとう。クルミちゃん。」


今度はちゃんか、前はどうだったっか思い出せない。どっちでもいいかぁ。


それよりもアリスはどうしよう。


「クルミ。アリスは私の弟子にするにゃ。」


「えっ!」


ルティの発言にクルミは更に困惑した。


「だから、私はクルミお姉ちゃんがいいって言ってるでしょ。」


「任せるにゃ。」


ルティが人間の姿になった。


「私の水の精霊はどうするの?」


ルティに質問した。ルティを召喚しているのはクルミだったからだ。


「それなら大丈夫。私の子供を紹介するにゃ。」


「子供!いつの間に?」


「だいぶ待たされたからね。その間に暇だったにゃ。」


確かに呼び出したのは500年ぶりではあるが、クルミは質問をぶつけた。


「そもそも精霊の子供って・・・」


「すぐに呼ぶにゃ。」


ルティはクルミの質問には答えることなく、目をつぶり何か呼びかけている感じだった。


するとクルミの頭上に水の球体が現れた。それが割れると2匹の子猫が現れた。


「にゃ。にゃ。」


黒猫と白猫がルティの前に着地した。


「びしゃ。」


頭上で破裂した水がクルミにかかった。


「こら!濡れたじゃないの!!」


クルミとメリットはずぶ濡れになってしまった。


「少し色っぽくなったから良かったにゃ。そのままジークのとこに行ったらにゃ?」


ルティが本気かどうかもわからない調子で話しかけてきた。そのまま2匹の子猫の相手をしている。


『ルード!!』


ちょっとなげやりで風の精霊ルードを召喚した。


『乾かして!!』


ルードに乾かしてもらった。その2人を子猫2匹が眺めている。


「ルティ。子猫2匹は何系統なの?。」


「黒猫は水と風。白猫は水と土にゃ」


「えっ2つの系統をつかえるの?」


クルミは驚いた。普通は、精霊は一つの系統しか使えないからだ。クルミも2つの系統を使える精霊を知らなかった。


「そうにゃ。いろいろ試してみたにゃん。」


何がにゃんだ。これはこれですごいことだった。


「それでこの子達の面倒をみればいいの?おいで。」


クルミが声をかけると黒猫の方がやってきた。よく見ると黒だけでなくひたいには、白い模様が入っていた。


「よしよし。浮気者のお母さんですね~。あれもう一匹は?」


「ニャーーん。」


「クルミちゃん、これって?。」


もう一匹はメリットの前で立ち上がって抱きつこうとしていた。


「メリット気に入られたみたいだね。」


「これで私も精霊使いになった!!」


喜んで白猫を抱き上げるメリットだったが顔を近づけると


「ニャ!」


白猫が手でメリットの額をとめた。

まるで額にお手をするような感じだった。


まぁ精霊使いが増えるのはいいことだと。


アリスとルティの言い争いは無視をしたクルミだった。


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